特別養護老人ホームと介護老人保健施設の違い|入所条件・費用・在宅復帰を比較

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目次

特別養護老人ホーム(特養)は要介護3以上を原則とする終身利用前提の生活施設、介護老人保健施設(老健)は要介護1以上から利用でき在宅復帰を目指す通過型の施設です。最大の違いは「終の棲家」か「在宅復帰までのリハビリ拠点」かという目的の違いにあり、それに応じて人員配置や医療体制、費用、在所期間の考え方も異なります。本記事では厚生労働省の法令・通知・統計資料にもとづき、両施設の違いを8つの観点で整理します。

特養と老健の違い(結論)

一言で言うと「生活施設」か「通過施設」か

特別養護老人ホーム(特養、正式名称は介護老人福祉施設)は、要介護3以上の高齢者が入所し、終身にわたって生活を続けることを前提とした「生活施設」です。一方、介護老人保健施設(老健)は、要介護1以上から利用でき、医師の医学的管理のもとでリハビリを受け、在宅復帰を目指すための「通過施設」という位置づけになっています。どちらも介護保険の施設サービスですが、根拠となる省令の目的規定からすでに方向性が分かれています。

この記事で分かること

本記事では、法的根拠・入所条件・人員配置基準・費用・在所期間・サービス内容・医療体制・待機の実態・施設数の調べ方・2024年度介護報酬改定の変更点という順に両施設を比較します。「どちらが優れているか」ではなく、それぞれの制度上の役割の違いを整理することを目的としています。

要支援1・2はどちらも対象外

特養・老健のどちらも、要支援1・2の人は入所対象になりません。要支援の人が使えるのは、訪問介護・通所介護などの介護予防サービスや、必要に応じて有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅といった住まいです。「要介護認定を受けたが要支援だった」という場合は、まず地域包括支援センターで今後の生活の選択肢を相談することになります。

特養(介護老人福祉施設)の法的根拠と目的

根拠となる省令

特養の運営基準は、平成11年厚生省令第39号「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」に定められています。同基準第1条の二では、「施設サービス計画に基づき、可能な限り、居宅における生活への復帰を念頭に置いて」介護し、自立した日常生活を営むことができるようにすることを目的とすると規定されています(e-Gov法令検索)。制度上は在宅復帰も視野に入れつつ、実際の運用では終の棲家として利用されるケースが多い施設です。

「生活施設」としての位置づけ

特養は在所期間の定めがなく、要介護度が重くなっても住み替えの必要がない生活施設として設計されています。食事・入浴・排せつなどの日常生活支援を中心に、看取りまで対応する施設も増えています。特養と混同されやすい有料老人ホームとの違いについては特養と有料老人ホームの違いを解説した記事でまとめています。

従来型とユニット型という運営形態の違い

特養には、複数人の入所者が居室を持ちつつ食堂・浴室を共同で使う「従来型」と、おおむね10人以下(上限15人)を1つの生活単位(ユニット)としてケアを行う「ユニット型」があります。ユニット型は個室での生活とプライバシーを重視した運営形態で、その分、居住費の目安も従来型より高くなる傾向があります。どちらの形態を選ぶかによって、費用感や集団生活の雰囲気が変わってくる点は知っておくとよいでしょう。

老健(介護老人保健施設)の法的根拠と目的

根拠となる省令

老健の運営基準は、平成11年厚生省令第40号「介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準」に定められています。同基準第一条の二では、「入所者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにすること」を目的とし、医師の管理下でリハビリテーション・看護・介護・日常生活上の支援を提供すると規定されています(厚労省法令データベース)。

在宅復帰の「通過点」としての位置づけ

老健は在宅復帰を前提とした施設であり、施設ごとに在宅復帰率などの指標が設定されます。制度上は在宅と施設の中間に位置する「通過施設」という性格が明確です。老健そのものの詳しい仕組みは介護老人保健施設とはを解説した記事で紹介しています。

在宅と施設を行き来する利用のされ方

老健は在宅復帰を前提とする一方で、在宅生活を続けるなかで一時的に心身の状態が悪化した際、短期間の入所とリハビリを経て再び自宅に戻るという使われ方もされています。特養が一度入所すれば長期間同じ場所で生活を続けることが多いのに対し、老健は在宅と施設を行き来しながら利用されるケースがある点も、両者の性格の違いを表しています。

入所条件の違い(要介護度)

特養は原則要介護3以上

特養は平成27年(2015年)4月の制度改正以降、原則として要介護3以上が入所条件です。要支援1・2は対象外で、要介護1・2の人は「やむを得ない事由」による特例入所の枠でのみ検討されます。どの区分に該当するかを判断する要介護認定の仕組みは要介護認定とはを解説した記事で詳しく説明しています。

老健は要介護1から利用可能

老健は要介護1〜5のいずれの区分でも利用対象になります。要支援1・2は対象外である点は特養と共通です。要介護度の幅が広い分、リハビリを目的とした短期〜中期の利用から、医学的管理が必要な重度者まで幅広く受け入れる施設として運用されています。

要介護度別の入所対象(○=対象・原則) 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 特養 △特例 △特例 老健 △特例=要支援は対象外。要介護1・2は「やむを得ない事由」による特例入所のみ。要介護3〜5は原則対象。

特例入所という例外

特養の特例入所が認められるのは、認知症等により在宅生活の継続が著しく困難な場合、知的障害・精神障害を併せ持つ場合、深刻な虐待が疑われる場合、単身または家族が高齢・病弱で十分な支援が期待できない場合など、老健局高齢者支援課長通知に定める事由に該当するケースです(令和5年4月7日、老高発0407第1号、一部改正)。運用は自治体により異なるため、該当するかどうかは市区町村の窓口で確認する必要があります。

申込先・申込方法の違い

特養の入所申込は、原則として希望する施設に直接申し込みます。申込者が多い地域では、施設側が要介護度や在宅生活の困難さなどをもとに優先度を判断して入所調整を行う運用が一般的です。老健の利用は、退院後や在宅生活が困難になった際に、病院の医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーを通じて紹介・調整されることが多いのが特徴です。老健は特養のような全国規模の待機者調査が公的に整備されていないため一概には言えませんが、施設や地域によって空き状況は異なります。いずれも自治体や施設によって運用が異なるため、具体的な申込方法は担当のケアマネジャーに確認するのが確実です。

人員配置基準の違い

医師配置の違い

特養の医師は「健康管理及び療養上の指導に必要な数」と定められ、常勤義務はありません。一方、老健は常勤換算で入所者数を100で除した数以上、つまり入所者100人につき常勤医師1人以上を目安とする配置が義務付けられています。医学的管理の常時性という点で明確な違いがあります。

看護・介護職員の配置

看護・介護職員は、特養・老健とも常勤換算で入所者3人につき1人以上という基準が共通しています。老健ではさらに内訳の目安として、看護職員がおおむね7分の2、介護職員がおおむね7分の5とされています。

リハビリ専門職の配置義務

老健では理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を、常勤換算で入所者数を100で除した数以上配置することが必須です。特養にはこうした専門職の配置義務はなく、機能訓練指導員1人以上の配置にとどまります。この違いが、老健がリハビリ専門施設として位置づけられる根拠になっています。

人員配置基準のポイント(医師・リハビリ専門職) 特養 医師:非常勤可(必要数のみ) 看護・介護:入所者3人に1人以上 理学療法士等:配置義務なし 老健 医師:常勤配置義務あり 看護・介護:入所者3人に1人以上 理学療法士等:配置義務あり(必須)

生活相談員と支援相談員の役割の違い

特養には常勤換算で入所者100人につき1人以上の生活相談員が配置され、入所者や家族からの相談対応、関係機関との連絡調整を担います。老健にも同様の役割を担う支援相談員が1人以上配置され、2024年度の介護報酬改定では、支援相談員に社会福祉士を配置している場合の評価が新たに設けられました。名称は異なりますが、どちらも入所者・家族と施設・地域をつなぐ窓口としての機能を持つ点は共通しています。

費用の違い

基準費用額の目安(食費・居住費)

社会保障審議会介護給付費分科会第194回資料10で示された基準費用額(2020年時点公表)によると、食費は1日1,392円(月額目安約4.2万円)です。居住費は部屋のタイプによって異なり、多床室は特養等が1日855円(月額目安約2.6万円)、老健・療養等が1日377円(月額目安約1.1万円)です。従来型個室は特養等が1日1,171円(月額目安約3.6万円)、老健・療養等が1日1,668円(月額目安約5.1万円)、ユニット型個室は1日2,006円(月額目安約6.1万円)とされています。

居住費の目安(月額換算・2020年公表資料による目安) 多床室 従来型個室 ユニット型個室 特養 約2.6万円 老健 約1.1万円 特養 約3.6万円 老健 約5.1万円 約6.1万円 ※基準費用額(社保審-介護給付費分科会資料)にもとづく当時の目安。最新額は市区町村・施設で要確認。

なお、個室ではあるものの居室面積や設備がユニット型個室よりも簡素な「ユニット型個室的多床室」という区分もあり、基準費用額は1日1,668円(月額目安約5.1万円)とされています。同じ「ユニット型」でも個室的多床室と個室とでは費用の目安が異なるため、見学の際にどちらの居室タイプかを確認することが大切です。

施設サービス費と負担限度額

上記の食費・居住費に加えて、要介護度や施設の人員配置に応じた施設サービス費の1〜3割の自己負担が発生します。所得が低い人向けには、負担限度額認定(補足給付)により所得段階(第1〜3段階)に応じて基準費用額との差額を介護保険から給付する仕組みがあり、特養・老健のどちらも対象です。

最新額は必ず窓口で確認を

ここで紹介した金額は、確認できた公表資料時点の目安であり、その後の制度改定で見直されている可能性があります。実際に検討する際の最新額は、入所を検討する市区町村の窓口や施設に直接確認してください。

食費・居住費・施設サービス費を合わせた月額の考え方

実際に入所した場合の月額費用は、ここまで紹介した食費(月額目安約4.2万円)と居住費(部屋タイプにより約1.1万円〜約6.1万円)に加えて、要介護度や施設の人員配置区分に応じた施設サービス費の1〜3割負担、さらにおむつ代や理美容代などの日常生活費が上乗せされます。食費・居住費だけでも部屋タイプにより数万円の差があるうえ、施設サービス費の自己負担割合(1〜3割)や要介護度によっても金額は変わるため、月額の総額は施設・要介護度・所得段階によって大きく異なります。具体的な見積もりは、検討している施設に直接確認するのが確実です。

在所期間の違い

特養は終身利用が前提

特養には退所を前提とした在所期間の定めがなく、終身利用が前提の生活施設として運用されています。要介護度が上がっても住み替えの必要がないことが、特養が「終の棲家」として選ばれる大きな理由です。

老健は在宅復帰率などの指標で運用

老健は在宅復帰を前提とした施設であり、制度上は数か月単位での利用が想定されています。ただし、介護サービス情報公表システムで公開されている個別施設の情報を見ると、平均入所日数や在宅復帰率には施設ごとに大きな差があります。例えば、ある施設では平均入所日数79.3日・在宅復帰率23.3%である一方、別の施設では平均288日・在宅復帰率1.3%という事例も見られ、制度上の想定と実際の運用には幅があることがわかります。

老健から特養への住み替えが検討されるケース

老健で在宅復帰を目指してリハビリを続けた結果、在宅生活の再開が難しいと判断された場合、退所後の選択肢として特養への入所申込を検討するケースがあります。老健は在宅復帰を前提とした施設であるため、状態や家族の状況によっては、老健→自宅、老健→特養、老健→他の介護施設など、次の生活の場をケアマネジャーと相談しながら決めていく流れになります。

サービス内容の違い

特養は生活支援中心

特養では食事・入浴・排せつなどの介助を中心とした日常生活支援に加え、機能訓練や療養上の世話、認知症ケアが提供されます。医療的な処置よりも、日々の暮らしを支えることに重点が置かれています。

老健はリハビリが必須

老健では医師の医学的管理のもと、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士によるリハビリテーションが必須のサービスとして組み込まれています。看護・介護・日常生活支援と組み合わせながら、在宅復帰に向けた心身機能の維持・向上を図る点が特徴です。

1日の過ごし方の傾向の違い

特養では、食事・入浴・排せつなどの介助を軸に、レクリエーションや季節行事など生活の質を保つための活動が組み込まれることが多く、日々のリズムは在宅に近い生活を続けることに重点が置かれます。老健では、日常生活支援に加えて、理学療法士等による個別リハビリや集団での機能訓練の時間がスケジュールに組み込まれる点が特徴です。入所者の状態や目標に応じてリハビリの頻度・内容が定期的に見直される点も、在宅復帰を目的とする老健ならではの運用といえます。

医療体制の違い

特養の医師配置

特養の配置医師は非常勤でも基準を満たすため、医療的な処置の必要性が高い入所者への対応は、施設や配置医師の体制によって差が出やすい面があります。

老健の常勤医師体制

老健は常勤医師の配置義務があるため、医学的管理の体制がより重く、リハビリと並行した医療対応が行いやすい構造になっています。ただし、これは医療体制の「手厚さ」の違いであり、どちらが優れているかを評価するものではありません。

医療的ケアが必要な場合に確認したいポイント

喀痰吸引や経管栄養、インスリン注射など、日常的な医療的ケアが必要な場合、対応できるかどうかは配置医師の体制だけでなく、看護職員の勤務時間帯や夜間の対応体制によっても変わります。特養・老健のどちらであっても、個別の医療的ケアに対応できるかは施設ごとに差があるため、見学や相談の際に、看護職員の夜間配置や対応可能な処置の範囲を具体的に確認することが重要です。

待機の実態(特養の入所申込者数)

令和7年度調査の結果

厚生労働省が令和7年12月25日に公表した「特別養護老人ホームの入所申込者の状況(令和7年度)に関する調査結果」によると、令和7年4月1日時点で要介護3以上の入所申込者数は全国で約20.6万人(うち在宅約8.6万人)でした。前回の令和4年度調査(約25.3万人)と比べて約4.7万人、割合にして約18%の減少です。要介護度別の内訳は要介護3が38.7%、要介護4が34.0%、要介護5が19.2%となっています。また、要介護1・2の特例入所対象者の申込者数は約1.8万人(うち在宅約0.9万人)で、こちらも前回の約2.2万人から減少しています。

特養の入所申込者数(要介護3以上・全国)の推移 令和4年度 約25.3万人 令和4年度調査 令和7年度 約20.6万人 令和7年度調査 出典:厚労省プレスリリース(令和7年12月25日)。約4.7万人・約18%の減少。

老健は特養より入所しやすいとされる

老健については、特養のような全国規模の入所申込者調査は公的に整備されていません。制度の性質上、老健は特養に比べて入所しやすいとされていますが、これは定性的な傾向であり、地域や施設ごとの空き状況によって実際の入りやすさは変わります。具体的な待機状況は、希望する施設や地域包括支援センターへの確認が必要です。

介護保険制度は3年ごとに見直される

介護保険制度は3年を1つの期間として保険料や報酬、運営基準が見直されます。本記事で紹介した入所条件・人員配置基準・費用の目安・待機者数は、いずれも確認できた時点の資料にもとづくものであり、次の制度改定で内容が変わる可能性があります。特養・老健への入所を具体的に検討する際は、必ず市区町村の介護保険担当窓口や地域包括支援センター、施設に最新の情報を確認してください。

施設数・統計の調べ方と2024年度介護報酬改定

e-Statで確認できる施設数

特養・老健それぞれの全国の施設数・定員数は、総務省統計局のe-Stat「介護サービス施設・事業所調査」で公表されています。本記事作成時点では最新の確定数値を一次資料から直接確認できていないため、具体的な施設数の断定は避けますが、詳細な最新の施設数はe-Statの同調査ページで確認できます。

2024年度介護報酬改定の主な変更点

令和6年度(2024年度)は医療・介護・障害福祉の報酬が同時に見直される「トリプル改定」の年で、介護報酬全体の改定率は+1.59%(うち処遇改善分0.98%、基本報酬分+0.61%)でした。老健については、在宅復帰・在宅療養支援等の評価指標が見直され、入所前後訪問指導割合・退所前後訪問指導割合の基準が引き上げられたほか、支援相談員における社会福祉士配置の評価が加わりました。特養については、退所時栄養情報連携加算が新設され、看取り対応の強化に関する見直しが行われています(社保審-介護給付費分科会第239回資料1)。

検討時に整理しておきたい観点

特養と老健のどちらを検討するかを整理する際は、まず本人の要介護度が入所条件を満たしているか、次に在宅復帰を目指す段階なのか長期的な生活の場を探している段階なのかを整理すると、制度上の対象がどちらになるかが見えやすくなります。そのうえで、必要な医療的ケアの内容、家族が対応できる範囲、費用の負担能力を合わせて確認し、担当のケアマネジャーと一緒に候補を絞り込んでいくことになります。

まとめ:特養と老健の違い一覧

特養と老健の違い一覧

項目特養(介護老人福祉施設)老健(介護老人保健施設)
目的終身利用が前提の生活施設在宅復帰を目指す通過施設
入所条件原則要介護3以上(特例で1・2も可)要介護1以上
医師配置非常勤可(必要数のみ)常勤配置義務あり
リハビリ専門職配置義務なし(機能訓練指導員1人以上)理学療法士・作業療法士・言語聴覚士(PT・OT・ST)の配置義務あり
在所期間の考え方定めなし(終身利用が前提)在宅復帰率等の指標あり(実際の運用は施設差が大きい)
費用の傾向多床室は老健よりやや高め、個室は老健より低め(当時の資料による目安)多床室は特養より低め、個室は特養より高め(当時の資料による目安)
  • 目的:特養は終身の生活施設、老健は在宅復帰を目指す通過施設という位置づけの違いがある
  • 入所条件:特養は原則要介護3以上、老健は要介護1以上から利用できる
  • 医師配置:特養は非常勤可、老健は常勤医師の配置が義務付けられている
  • 費用:食費・居住費の基準費用額は部屋タイプにより異なり、いずれも所得段階による負担軽減制度がある
  • 在所期間:特養は終身利用が前提、老健は在宅復帰率等の指標があるが実際の運用は施設差が大きい

迷ったときの相談先

特養と老健のどちらが本人の状態に合うかは、要介護度・医療的ケアの必要性・在宅復帰の見込みなどによって異なります。制度の違いを踏まえたうえで、担当のケアマネジャーや地域包括支援センター、市区町村の介護保険担当窓口に個別の状況を相談することをおすすめします。当サイトの記事は制度の違いを中立に整理するものであり、特定の施設や事業者を評価・推奨するものではありません。当サイトの立ち位置はサイトについてで説明しています。

よくある質問

特養と老健の一番の違いは何ですか?

特養は終身利用を前提とした生活施設、老健は在宅復帰を目指してリハビリを受ける通過施設という目的の違いが最大のポイントです。入所条件・人員配置・費用の考え方もこの目的の違いに沿って設計されています。

要介護2でも特養に入所できますか?

特養は原則要介護3以上が対象です。要介護1・2の場合は、認知症による在宅生活困難など「やむを得ない事由」がある場合の特例入所として検討されますが、要件や運用は自治体により異なるため市区町村の窓口で確認が必要です。

老健にはどのくらいの期間入所できますか?

老健は在宅復帰を前提とした施設で、制度上は数か月程度の利用が想定されています。ただし介護サービス情報公表システムの公開情報では、施設ごとに平均入所日数や在宅復帰率に大きな差があり、実際の運用は施設によって異なります。

特養と老健で医療体制はどう違いますか?

特養の配置医師は非常勤でも基準を満たしますが、老健は常勤医師の配置が義務付けられています。医学的管理が常時必要かどうかで、対応できる医療的ケアの範囲に違いが出ることがあります。

特養と老健の費用はどちらが高いですか?

食費・居住費の基準費用額(2020年時点の公表資料による目安)は部屋タイプによって特養と老健で高低が入れ替わっており、一概にどちらが高いとは言えません。最新の費用は市区町村や施設に直接確認してください。

参考・出典

  1. 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号) (e-Gov法令検索)
  2. 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(法令データベース) (厚生労働省)
  3. 介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準(平成11年厚生省令第40号) (厚生労働省)
  4. 介護サービス情報公表システム「18.介護老人保健施設(老健)」 (厚生労働省)
  5. 指定介護老人福祉施設等の入所に関する指針について(一部改正、令和5年4月7日、老高発0407第1号) (独立行政法人福祉医療機構(WAM NET))
  6. 介護サービス情報公表システム(介護老人保健施設等) (厚生労働省)
  7. 介護サービス情報公表システム(介護老人福祉施設) (厚生労働省)
  8. 社保審-介護給付費分科会第194回資料10「その他の事項(基準費用額)」 (厚生労働省)
  9. 特別養護老人ホームの入所申込者の状況(令和7年度)に関する調査結果を公表します (厚生労働省)
  10. 介護サービス施設・事業所調査 (総務省統計局e-Stat)
  11. 社保審-介護給付費分科会第239回資料1「令和6年度介護報酬改定の主な事項について」 (厚生労働省)