介護保険の被保険者は、65歳以上の「第1号被保険者」と40〜64歳の「第2号被保険者」の2つに区分され、保険料の決め方・納め方だけでなく、介護サービスを受けられる条件も大きく異なります。とくに第2号被保険者は、末期がんや脳血管疾患など加齢に伴う「特定疾病」16種類のいずれかが原因でなければ、要介護認定を受けることができません。本記事では厚生労働省の資料にもとづき、両者の違いと特定疾病16種類の一覧、申請の流れを解説します。
介護保険の被保険者は「第1号」「第2号」の2区分に分かれる
介護保険に加入する人(被保険者)は、年齢によって2つの区分に分けられています。65歳になった月から「第1号被保険者」、 40歳になった月からは医療保険への加入を条件に「第2号被保険者」となります。厚生労働省老健局の資料(令和7年7月「介護保険制度の概要」) によると、第1号被保険者は3,585万人(65〜74歳1,636万人、75歳以上1,949万人)、第2号被保険者は4,188万人にのぼります (いずれも令和4年度末時点の人数)。
この区分は単なる呼び方の違いではありません。保険料の決め方・納め方、そして介護サービスを利用できる条件までもが、 第1号か第2号かによって根本的に異なります。とくに見落とされがちなのが、第2号被保険者は「特定疾病」と呼ばれる 加齢に伴う病気16種類のいずれかが原因でなければ、どれだけ介護が必要な状態であっても要介護認定を受けられないという点です。
出典:厚生労働省老健局「介護保険制度の概要」(令和7年7月)にもとづき作成。人数は令和4年度介護保険事業状況報告等による。
40歳になったら手続きなしで自動的に加入する
第2号被保険者としての資格は、原則として40歳になった月に、市区町村への届出なしで自動的に発生します(医療保険に 加入していない場合など例外もあります。詳しくは後述の「40歳以上でも被保険者にならないケースがある」で説明します)。 健康保険や国民健康保険の保険料に介護保険料分が上乗せされる形で徴収が始まるため、加入の手続きそのものは不要です。 同様に65歳になるときも、市区町村から新しい介護保険被保険者証が送付されるだけで、本人が窓口で特別な手続きを する必要はありません(被保険者証については介護保険被保険者証とは|交付対象・記載内容・紛失時の再交付までわかりやすく解説で詳しく説明しています)。
介護保険の財源は公費50%・保険料50%で成り立つ
介護保険のサービス利用にかかる費用は、公費(税金)50%、被保険者の保険料50%という組み合わせで まかなわれています。厚生労働省の資料(令和7年度予算ベース、総費用14.3兆円)によると、公費50%の 内訳は国庫負担金(定率分)20%・国庫負担金(調整交付金)5%・都道府県負担金12.5%・市町村負担金12.5%、 保険料50%の内訳は第1号保険料23%(約3.0兆円)・第2号保険料27%(約3.6兆円)です。第1号・第2号の 保険料の割合は全国一律ではなく、介護保険事業計画の期間(3年)ごとに、第1号被保険者と第2号被保険者の 人口比に応じて按分し直されます。第2号被保険者数のほうが第1号被保険者数よりわずかに多いため、保険料 負担の割合も第2号のほうが高く設定されています。
年齢で変わるのは「保険料」と「受給条件」の2点
第1号と第2号の違いを理解するうえで押さえておきたいのは、区分によって変わるのが主に次の2点だという点です。 1つは保険料の決め方・徴収方法、もう1つは介護サービスを受けられる条件です。以下、それぞれを詳しく見ていきます。
第1号被保険者とは|65歳以上が対象
65歳以上であれば、所得の有無や就労状況にかかわらず、すべての人が第1号被保険者の対象です。65歳の誕生日の前日が 属する月から資格を取得します。
対象者と人数|3,585万人が加入している
厚生労働省の資料によると、第1号被保険者は3,585万人(65〜74歳1,636万人、75歳以上1,949万人、令和4年度末時点)です。このうち 要介護・要支援の認定を受けている人は681万人で、第1号被保険者全体の19.0%にあたります。65〜74歳では4.3%(71万人) にとどまる一方、75歳以上では31.3%(610万人)と大きく上昇しており、後期高齢期に入ると要介護・要支援状態になる 割合が急増することが分かります。日本社会全体の高齢化にともない、今後も総人口に占める65歳以上の割合は 上昇が見込まれており、第1号被保険者の数や保険料の水準は、中長期的に増加傾向が続くと見られています。
保険料の決め方|市町村ごと・所得段階別
第1号被保険者の介護保険料は、全国一律ではありません。市町村(保険者)が3年ごとの介護保険事業計画にあわせて 基準額を設定し、本人および世帯の所得に応じた段階別に金額が決まります。現行の第9期(2024〜2026年度)では、 より所得の高い層に負担を求める観点から、従来の9段階から13段階に細分化され、基準額に対する倍率は最も低い 第1段階で0.285倍、最も高い第13段階で2.4倍まで広がっています。同じ市町村に住んでいても、所得が低い世帯ほど 負担が軽く、所得が高い世帯ほど負担が重くなるよう設計されています。基準額そのものも市町村によって差があり、 3年に一度、介護保険事業計画の見直しにあわせて改定されます(段階ごとの詳しい倍率や全国平均額は 介護保険料とは|40歳からの徴収方法と全国平均額をわかりやすく解説で解説しています)。
保険料の納め方|特別徴収と普通徴収
納め方は年金額によって2通りに分かれます。老齢・退職年金や遺族年金、障害年金を年額18万円以上受給している人は 「特別徴収」となり、年金の支払月(4月・6月・8月・10月・12月・2月の年6回)に保険料が天引きされます。年額18万円 未満の場合や、65歳になったばかりで年金保険者への連絡が間に合っていない場合などは「普通徴収」となり、市町村から 送付される納付書や口座振替、自治体によってはスマートフォン決済アプリなどで個別に納めます。特別徴収の対象になる 人が、本人の希望だけで普通徴収に変更することはできません。
サービスを受けられる条件|原因を問わない
原因を問わず、要介護状態または要支援状態と 認定されれば、誰でも介護保険のサービスを利用できます。転倒によるケガが原因でも、加齢に伴う病気が原因でも、 区別はありません(要介護認定の申請方法や区分ごとの目安は要介護認定とは|申請方法・認定調査・区分ごとの目安をわかりやすく解説で解説しています)。
第2号被保険者とは|40〜64歳の医療保険加入者が対象
40歳以上65歳未満で、かつ医療保険(健康保険・国民健康保険等)に加入している人が第2号被保険者の対象です。 厚生労働省の資料では4,188万人とされています。
対象者の条件|医療保険への加入が前提
第2号被保険者になるためには、40〜64歳であることに加えて医療保険に加入していることが前提条件になります。 逆にいえば、この年齢層であっても医療保険に加入していない人は第2号被保険者にはなりません(詳しくは後述の 「40歳以上でも被保険者にならないケース」を参照)。
なぜ40歳から保険料の負担が始まるのか
「なぜ40歳から介護保険料を負担するのか」という疑問を持つ人は少なくありません。自治体の案内資料に よると、40歳以上になると「老化に起因する疾病により介護が必要となる可能性が高くなることに加えて、 親族が高齢となり介護が必要となる状態になる可能性が高まる」時期にあたるためとされています。つまり、 40代は本人が特定疾病により要介護状態になるリスクが出始めると同時に、自分の親の介護に直面し始める 年代でもあり、その両面から介護保険制度を支える一員として位置づけられているということです。介護保険は 公費(税金)と保険料をそれぞれ50%ずつ組み合わせて運営する「社会保険方式」を採用しており、高齢者 本人の保険料だけでなく、40〜64歳の医療保険加入者の保険料(労使折半分を含む)も財源の一部を担って います。
保険料の決め方・納め方|医療保険料と一括徴収
加入している医療保険者(健康保険組合・全国健康保険協会・市町村国保等)が、第2号被保険者の介護保険料を 医療保険料とあわせて一括で徴収し、社会保険診療報酬支払基金に納付する仕組みです。第1号被保険者のように 市町村が個別に徴収するのではなく、勤務先の給与天引きや国民健康保険料の請求にまとめて含まれる形になるため、 本人が「介護保険料だけを別に納める」という感覚を持ちにくいのが特徴です(介護保険料の仕組み全体は 介護保険料とは|40歳からの徴収方法と全国平均額をわかりやすく解説で解説しています)。
サービスを受けられる条件|特定疾病に限定される
第2号被保険者が介護サービスを利用できるのは、要介護・要支援状態になった原因が「特定疾病」による場合に 限られます。厚生労働省の資料によれば、第2号被保険者のうち要介護・要支援の認定を受けている人は13万人で、 被保険者全体のわずか0.3%にとどまります。第1号被保険者の19.0%と比べると、認定される割合には大きな差が あることが分かります。この差の理由が、次に説明する「特定疾病」という条件です。
具体例で見る|認定される場合とされない場合
たとえば52歳で脳梗塞(脳血管疾患)を発症し、身体に麻痺が残って日常生活に介助が必要になった場合、 脳血管疾患は特定疾病の1つにあたるため、要介護認定を申請できます。一方、45歳でスポーツ中の骨折や 交通事故によるケガで一時的に介助が必要になった場合は、加齢に起因する疾病ではないため特定疾病に 該当せず、介護保険の要介護認定の対象にはなりません(治療自体は医療保険の対象です)。同じ「介助が 必要な状態」であっても、原因が特定疾病かどうかで扱いが変わる点が、第2号被保険者を理解するうえで もっとも重要なポイントです。
特定疾病とは何か|選定基準の考え方
厚生労働省は、特定疾病を次のように定義しています。「心身の病的加齢現象との医学的関係があると考えられる 疾病であって、次の要件をいずれも満たすものについて総合的に勘案し、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因し 要介護状態の原因である心身の障害を生じさせると認められる疾病」というものです。
「加齢に伴う心身の変化」が原因であることが条件
選定基準は具体的に2つあります。1つ目は、65歳以上の高齢者に多く発生しているが、40歳以上65歳未満の年齢層に おいても発生が認められるなど、罹患率や有病率について加齢との関係が認められ、医学的概念を明確に定義できる 疾病であること。2つ目は、3〜6か月以上継続して要介護状態または要支援状態となる割合が高いと考えられる疾病で あることです。この2つをともに満たす疾病だけが、介護保険法施行令第2条によって個別に列挙されています。
そのため、40〜64歳の人が交通事故によるケガや、加齢と直接関係のない若年性の病気で介護が必要になった場合は、 特定疾病に該当せず、第2号被保険者としての要介護認定は受けられません。
診断基準は主治医意見書の作成に使われる
厚生労働省は特定疾病ごとに詳しい診断基準を示しており、要介護認定を申請する際に主治医が作成する 「主治医意見書」は、この診断基準を参照して記載されます。市町村に置かれる介護認定審査会は、主治医意見書の 内容にもとづいて特定疾病への該当性を確認したうえで、第1号被保険者と同様に認定調査票等も踏まえた審査判定を 行います。なお、特定疾病の診断基準は指定難病の認定基準とは別のものであり、両者は必ずしも一致しません。
特定疾病16種類の一覧
介護保険法施行令第2条で定められている特定疾病は、次の16種類です(厚生労働省「特定疾病の選定基準の考え方」による)。
16種類の病名一覧
| No. | 特定疾病 | 概要 |
|---|---|---|
| 1 | がん(末期) | 医師が一般に認められている医学的知見にもとづき、回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る |
| 2 | 関節リウマチ | 多関節の炎症により、変形・機能障害が進行する疾患 |
| 3 | 筋萎縮性側索硬化症(ALS) | 運動神経が徐々に障害され、筋力低下が進行する疾患 |
| 4 | 後縦靱帯骨化症 | 背骨の靱帯が骨化し、脊髄が圧迫される疾患 |
| 5 | 骨折を伴う骨粗鬆症 | 骨の強度が低下し、軽い衝撃でも骨折しやすくなった状態 |
| 6 | 初老期における認知症 | アルツハイマー型認知症・血管性認知症など、65歳未満で発症する認知症 |
| 7 | 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病(パーキンソン病関連疾患) | 神経の変性により運動機能が徐々に障害される疾患群 |
| 8 | 脊髄小脳変性症 | 運動失調が進行する神経変性疾患 |
| 9 | 脊柱管狭窄症 | 脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される疾患 |
| 10 | 早老症 | ウェルナー症候群など、実際の年齢より早く老化が進む疾患 |
| 11 | 多系統萎縮症(MSA) | 小脳・自律神経・錐体外路系が同時に障害される神経変性疾患 |
| 12 | 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症 | 糖尿病の進行にともなう3大合併症 |
| 13 | 脳血管疾患 | 脳梗塞・脳出血・くも膜下出血など |
| 14 | 閉塞性動脈硬化症(ASO) | 動脈硬化により手足の血流が悪くなる疾患 |
| 15 | 慢性閉塞性肺疾患(COPD) | 肺気腫・慢性気管支炎など、呼吸機能が低下する疾患 |
| 16 | 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症 | 関節の軟骨がすり減り、変形・痛みが進行する疾患 |
難病の指定基準とは異なる点に注意
特定疾病のうち、がんについては「回復の見込みがないと医師が判断した」末期の状態に限定される点、 初老期における認知症は65歳未満で発症したものに限られる点など、病名だけを見ると分かりにくい細かな条件が 付いています。自己判断で「該当する/しない」を決めず、まずは主治医に相談し、要介護認定を申請することが大切です。
また、特定疾病と医療費助成制度である「指定難病」は、選定の目的も基準も異なる別々の制度です。特定疾病に 該当しない病気であっても指定難病の医療費助成の対象になる場合がありますし、逆に指定難病に指定されていても 特定疾病の16種類に含まれていなければ、40〜64歳では介護保険の対象にはなりません。両方に該当するケースも あるため、どちらの制度を利用できるかは、主治医や市区町村の窓口に個別に確認するのが確実です。
第2号被保険者が要介護認定を受けるまでの流れ
第2号被保険者が要介護認定を申請する場合も、基本的な手続きの流れは第1号被保険者と同じです。ただし、 特定疾病に該当するかどうかの確認という工程が加わります。
申請から一次判定・二次判定までの流れ
第2号被保険者が要介護認定を受けるまでの流れは、次のとおりです。
- 市区町村の窓口に要介護認定を申請する
- 認定調査員による訪問調査(心身の状態に関する聞き取り)を受ける。同時に、主治医が特定疾病の診断基準を 参照して「主治医意見書」を作成する
- 認定調査の結果がコンピューターにかけられ、「一次判定」(統計にもとづく機械的な判定)が出される
- 主治医意見書と一次判定の結果をもとに、市町村に置かれる「介護認定審査会」(医療・保健・福祉の専門家で 構成される合議体)が特定疾病への該当性を確認したうえで「二次判定」(人による最終的な審査判定)を行う
- 結果が通知される。介護保険法では申請から認定結果の通知までを原則30日以内に行うことが定められていますが (川口市など自治体の案内による)、特定疾病への該当性の確認や主治医意見書の作成に時間がかかる場合は、 30日を超えることもあります
認定調査から結果通知までの流れは要介護認定とは|申請方法・認定調査・区分ごとの目安をわかりやすく解説で詳しく説明しています。認定される区分は 要支援1・2、要介護1〜5のいずれかで、この点は第1号被保険者と共通です(要支援・要介護の違いは 要支援と要介護の違いとは|状態区分・使えるサービス・支給限度額を比較を参照してください)。
特定疾病に該当しないと分かった場合はどうなるか
審査の結果、特定疾病に該当しないと判断された場合、介護保険の給付対象にはならず、非該当(自立)という 扱いになります。この場合でも、原因となっている病気やケガに対する治療は医療保険の対象になりますし、 障害の程度によっては障害福祉サービスの利用を検討できる場合があります。困りごとを一人で抱え込まず、 市区町村の窓口や地域包括支援センターに相談してください。
40歳以上でも被保険者にならないケースがある
40〜64歳であれば自動的に第2号被保険者になるわけではありません。前提条件である「医療保険への加入」が 満たされていない場合、被保険者にはなりません。
生活保護受給者など医療保険に未加入の場合
生活保護を受給していて医療保険に加入していない40〜64歳の人は、第2号被保険者にはなりません。この場合、 介護が必要になったときは、介護保険ではなく生活保護制度の「介護扶助」によって対応します。なお、生活保護を 受給していても医療保険(社会保険・国民健康保険等)に加入している場合は、通常どおり第2号被保険者となり、 介護保険料の負担についても生活保護の各種扶助の中で調整されます。
障害者支援施設・救護施設などの「適用除外施設」に入所している場合
65歳以上・40〜64歳のいずれであっても、障害者支援施設(障害者総合支援法にもとづく指定を受けた施設)や、 生活保護法にもとづく救護施設、ハンセン病療養所、医療型障害児入所施設など、法律で指定された「介護保険 適用除外施設」に入所・入院している間は、介護保険の被保険者にはなりません。これらの施設では、介護保険と 同等以上の福祉サービスがすでに提供されており、将来的にも介護保険の給付を受ける可能性が低いと考えられて いるためです。適用除外施設に入所している間は介護保険料を納める必要がなく、介護保険被保険者証も発行 されませんが、退所・退院した日から通常どおり被保険者としての資格を得ます。
海外居住者など住民票が無い場合
介護保険は住民票のある市区町村が保険者となる制度のため、海外に長期居住していて日本国内に住民票が無い 人は、40歳以上65歳未満であっても被保険者にはなりません。海外赴任などで一時的に住民票を抜く場合は、 帰国後の資格の扱いについて事前に自治体の窓口へ確認しておくと安心です。
第1号被保険者と第2号被保険者の違い一覧比較
対象年齢・人数・保険料・受給条件の比較表
| 第1号被保険者 | 第2号被保険者 | |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 65歳以上 | 40歳から64歳までの医療保険加入者 |
| 人数(令和4年度末時点) | 3,585万人 | 4,188万人 |
| 保険料の決め方 | 市町村ごとに基準額を設定し、所得段階別に決定 | 加入する医療保険の算定方式に準じる |
| 保険料の納め方 | 特別徴収(年金天引き)または普通徴収(納付書・口座振替) | 医療保険料と一括徴収(給与天引き・国保料に含む) |
| 受給要件 | 原因を問わず要介護・要支援状態になった場合 | 老化に起因する特定疾病16種類が原因の場合に限定 |
| 要介護・要支援認定者の割合 | 19.0%(681万人) | 0.3%(13万人) |
要介護(要支援)認定者の割合を比較する
出典:厚生労働省老健局「介護保険制度の概要」(令和7年7月)にもとづき作成。第2号被保険者は特定疾病が原因の場合に限定されるため、認定を受ける割合が第1号被保険者と比べて大幅に低くなっている。
上のグラフからも分かるとおり、第1号被保険者と第2号被保険者では、要介護・要支援認定を受ける割合に 60倍以上の差があります。これは第2号被保険者の心身が健康だからではなく、特定疾病という受給条件の違いに よるものです。
よくある誤解と注意点
65歳になったら何か手続きが必要?
いいえ、原則として本人が窓口で行う手続きはありません。65歳の誕生日の前日が属する月から自動的に 第1号被保険者に切り替わり、市区町村から新しい介護保険被保険者証が送付されます。ただし、それまで 特別徴収(年金天引き)の対象でなかった人は、しばらくの間、普通徴収(納付書・口座振替)で保険料を 納めることになる場合があります。
特定疾病は自分や家族が選べる?
選ぶことはできません。特定疾病への該当性は、主治医が診断基準にもとづいて作成する主治医意見書の 内容を、市町村に置かれる介護認定審査会が医学的な観点から確認・判定します。本人や家族の申告だけで 決まるものではありません。
引っ越し(住所異動)した場合はどうなる?
介護保険は住民票のある市区町村が保険者となるため、他の市区町村へ引っ越した場合は、転出前の市区町村で 資格が喪失し、転入先の市区町村で新たに資格を取得します。すでに要介護・要支援認定を受けている場合は、 転出から14日以内に転入先の窓口で認定の引き継ぎ手続き(受給資格証明書の提出)を行うことで、改めて 認定調査を受けずに済む仕組みが用意されています。手続きの詳細は転入先の自治体窓口で確認してください。
まとめ|年齢で変わる保険料と受給条件を正しく理解する
- 介護保険の被保険者は、65歳以上の「第1号被保険者」(3,585万人)と40〜64歳の医療保険加入者である 「第2号被保険者」(4,188万人)に区分される
- 第1号被保険者は原因を問わず要介護・要支援認定を受けられるが、第2号被保険者は加齢に伴う 「特定疾病」16種類のいずれかが原因の場合に限られる
- この違いにより、要介護・要支援認定者の割合は第1号被保険者19.0%に対し第2号被保険者は0.3%にとどまる
- 保険料の納め方も異なり、第1号は市町村による特別徴収・普通徴収、第2号は医療保険料との一括徴収となる
- 生活保護受給者で医療保険未加入の場合など、40〜64歳でも第2号被保険者にならないケースがある点にも注意が必要
介護保険制度は3年ごとに制度改定が行われており、保険料率や基準額は今後変更される可能性があります。 最新の情報は、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口または厚生労働省の公表資料でご確認ください。なお、 このサイトでは特定の施設やサービスの評価・ランキングは行っていません。編集方針の詳細は このサイトについてをご覧ください。