介護保険で車いすや特殊寝台などをレンタルできる「福祉用具貸与」は、購入すれば数万円から十数万円かかる用具を、所得に応じた1〜3割の自己負担で使える制度です。ただし借りられるのは決められた13品目だけで、要介護度によって使える範囲が変わります。この記事では、対象品目・自己負担の決まり方・要介護度ごとの利用制限、そして2024年度の介護報酬改定で始まった「貸与と購入の選択制」までを、厚生労働省の資料にもとづいて解説します。
福祉用具貸与とは何か
福祉用具貸与とは、介護保険の居宅サービスの一つで、要介護者・要支援者が自宅で自立した生活を送れるよう、心身の状況や生活環境に応じた福祉用具を貸し出す仕組みです。購入ではなく「レンタル」であることが最大の特徴で、体の状態や住環境の変化に合わせて用具を交換しやすいというメリットがあります。福祉用具の利用は、本人の自立支援だけでなく、日々介助にあたる家族の身体的な負担を軽減する目的も持っています。加齢や病気によって身体機能が低下していく過程では、今日使える用具が半年後には合わなくなることも珍しくなく、購入して抱え込むより、状態に応じて借り替えられるレンタルの仕組みが合理的な場面が多くあります。
介護保険における位置づけ
福祉用具貸与は、訪問介護や通所介護と同じ居宅サービスの一つとして介護保険法に位置づけられています。利用にあたっては、ケアマネジャーが作成するケアプラン(居宅サービス計画)に組み込む必要があり、福祉用具専門相談員が本人の身体状況や希望、住まいの環境を踏まえて用具を選定します。単に「欲しいものを借りる」のではなく、専門職のアセスメントを経て必要性が確認された用具だけが給付対象になる点が、市販のレンタル用品との違いです。
特定福祉用具販売との違い
13品目の福祉用具の多くは貸与(レンタル)の対象ですが、腰掛便座や入浴補助用具、簡易浴槽など、他人が使ったものを再利用することに心理的な抵抗が生まれやすい入浴・排泄関連の用具は「特定福祉用具販売」として購入の対象になります。レンタルと購入は制度上の扱いが異なり、貸与は月々のレンタル料に自己負担割合を掛けた金額を毎月支払うのに対し、購入は同一年度で10万円を上限とした一回限りの給付です。どちらの制度を使うかは用具の種類によってあらかじめ決まっており、利用者が自由に選べるわけではありません(一部の例外は後述します)。
よくある誤解
「介護保険を使えば福祉用具を1割の自己負担で買える」という誤解がありますが、13品目の大半はあくまでレンタルであり、購入して所有権を得るものではありません。契約が終了したり、状態が変わって不要になったりした場合は用具を事業所に返却します。また、13品目に含まれない用具(自助具や日常生活用品など)は原則として介護保険の福祉用具貸与・販売の対象外で、市区町村が独自に実施する日常生活用具給付等事業の対象になる場合があります。対象になるかどうかは用具の種類ごとに厳密に決まっているため、欲しい用具がある場合はケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談することが大切です。
レンタルできる13品目
福祉用具貸与の対象となる用具は、厚生労働大臣告示(平成11年厚生省告示第93号)により13品目に限定されています。これ以外の用具(自助具や家事支援グッズなど)をどれだけ生活で必要としていても、告示に定められていない限り介護保険の給付対象にはならないため、まずは自分に必要な用具がこの13品目のどれに該当するかを確認することが出発点になります。用途ごとに整理すると次のとおりです。
| 分類 | 品目 |
|---|---|
| 移動・移乗 | 車いす(付属品含む)/歩行器/歩行補助つえ/移動用リフト(つり具の部分を除く)/スロープ |
| 寝具・褥瘡予防 | 特殊寝台(付属品含む)/床ずれ防止用具/体位変換器/手すり |
| 排泄・見守り | 認知症老人徘徊感知機器/自動排泄処理装置 |
移動・移乗を助ける用具
車いすや歩行器、歩行補助つえは、屋内外の移動を助ける代表的な用具です。車いすには付属品として、クッションやブレーキ延長レバーなどが含まれます。移動用リフトは、ベッドから車いすへの移乗、浴室への移動など、介助者の身体的負担が大きい場面で使われる据置式・つり上げ式の機器で、本体はレンタルの対象ですが、体に直接触れる「つり具の部分」は衛生上の理由から特定福祉用具販売(購入)の対象です。スロープは玄関や部屋の段差解消などに使われ、置くだけで使える「固定用スロープ」は、後述する2024年度からの選択制の対象にもなっています。
寝具・褥瘡予防に関する用具
特殊寝台(背上げや高さ調節ができる介護用ベッド)とその付属品(サイドレール、マットレス、ベッド用手すり、テーブルなど)、床ずれ(褥瘡)防止用具(エアマットレスや体圧分散マットレスなど)、体位変換器は、寝たきりに近い状態の方の生活の質を保ち、介助者の負担を減らすために使われます。手すりは工事を伴わず置くだけで設置できるタイプが福祉用具貸与の対象で、壁に固定する工事を伴う手すりの設置は住宅改修という別の給付になります(違いは後述します)。
排泄・見守りに関する用具
認知症老人徘徊感知機器は、認知症の方が屋外に出ようとしたときに、玄関に取り付けたセンサーやマットで感知し、家族に音や通知で知らせる機器です。自動排泄処理装置は、尿や便を自動的に吸引する装置で、排泄介助の負担軽減や皮膚トラブルの予防に使われますが、後述のとおり要介護度による利用制限が13品目の中でも特に厳しい品目です。
要介護度による利用制限
福祉用具貸与は13品目すべてを誰でも使えるわけではなく、要介護度によって原則の対象範囲が段階的に変わります。これは、要介護度が軽いうちから重装備の用具を給付すると、かえって本人が持っている身体機能を使う機会を奪い、自立の妨げになりかねないという考え方にもとづいています。一方で、実際の状態は要介護度の数字だけでは測りきれない部分もあるため、次に説明する「例外給付」という仕組みが用意されています。
原則の対象品目数の目安。手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえの4品目は要支援1・2、要介護1でも利用できますが、それ以外の品目は原則として要介護2以上にならないと対象になりません。自動排泄処理装置のうち尿と便の両方を吸引するタイプなど一部の品目は、要介護4・5にならないと原則対象外です。医師の所見にもとづく例外給付が認められれば、要介護度が低くても利用できる場合があります(次項で解説)。
原則要支援・要介護1は対象外となる品目
要支援1・2、要介護1と認定された方(軽度者)は、手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえの4品目を除き、原則として福祉用具貸与の給付対象になりません。車いすや特殊寝台などは、状態像から見て軽度者にはまだ必要性が低いと判断されるためです。また、自動排泄処理装置(尿のみを自動的に吸引するものを除く)は、要介護2・3の方も含めて原則対象外とされています。この「軽度者の原則対象外」というルールは、要介護認定の区分が制度上どう定義されているかとあわせて理解しておくと納得しやすいでしょう。
例外給付が認められるケース
原則の対象外であっても、厚生労働省が示す特定の状態像に該当すると医師が判断し、その所見を踏まえたサービス担当者会議など適切なケアマネジメントを経て、保険者(市区町村)が事前に確認した場合に限り、例外的に給付が認められることがあります。これを「例外給付」と呼びます。対象になりうる品目は特殊寝台や床ずれ防止用具、体位変換器、認知症老人徘徊感知機器、自動排泄処理装置などで、申請の手続きや必要書類は市区町村ごとに定められているため、該当しそうな場合はケアマネジャーに相談し、早めに市区町村の窓口に確認することが大切です。
要介護2以上で使える品目の広がり
要介護2・3になると、車いすや特殊寝台、床ずれ防止用具、体位変換器、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフトなど、多くの品目が原則の対象に加わります。ただし自動排泄処理装置のうち尿と便の両方を吸引するタイプは、要介護4・5にならないと原則対象になりません。要介護度が上がるにつれて、身体状況に応じた用具の選択肢が段階的に広がっていく仕組みになっており、認定の更新で区分が変わった際は、あわせて利用できる用具も見直すとよいでしょう。
自己負担割合と費用の目安
1〜3割の自己負担の決まり方
福祉用具貸与の自己負担割合は、他の介護保険サービスと同様に、本人の所得に応じて1割・2割・3割のいずれかに決まります。毎年市区町村から送られる介護保険負担割合証で自分の割合を確認できます。レンタル料そのものは用具の種類(車いすか特殊寝台かなど)や機能、事業所によって異なるため、実際の月額は事業所に見積もりを取って確認するのが確実です。同じ「車いす」でも、自走用か介助用か、リクライニング機能の有無などによって設定される価格帯は大きく変わるため、複数の用具・機能を比較したうえで、必要十分な機能に絞って選ぶと自己負担を抑えやすくなります。
貸与価格の上限設定のしくみ
福祉用具貸与は事業所が価格を設定できますが、同じ用具でも事業所によって価格に大きな差が出ないよう、平成30年10月から、商品ごとに「全国平均貸与価格に1標準偏差を加えた額」を上限とする制度が導入されています。月平均の貸与件数が一定数以上ある商品が対象で、全国平均価格と上限額は年に一度、公益財団法人テクノエイド協会のウェブサイトで公表・更新されます。福祉用具専門相談員は、貸与しようとする用具の全国平均貸与価格を利用者に説明することが義務付けられているため、契約時に提示された価格が上限内に収まっているか確認するとよいでしょう。
区分支給限度基準額との関係
福祉用具貸与にかかる費用も、訪問介護やデイサービスなど他の居宅サービスと合算して、要介護度ごとに定められた区分支給限度基準額の範囲内で給付されます。限度額を超えて利用した分は介護保険の給付対象外となり全額自己負担になるため、複数のサービスを併用している場合はケアマネジャーと相談しながら限度額内に収まるよう調整することが必要です。
貸与と購入の選択制(2024年度改定)
対象となる4品目
令和6年4月から、「固定用スロープ」「歩行器(歩行車を除く)」「単点杖(松葉づえを除く)」「多点杖」の4品目について、貸与(レンタル)と特定福祉用具販売(購入)のどちらかを利用者が選べる「選択制」が導入されました。これらは比較的単価が安く、長期間同じ用具を使い続けるケースが多いため、レンタルを続けるより購入した方が総費用を抑えられる場合があることなどが背景にあります。
| 選択制の対象品目 | 対象外となる関連用具 |
|---|---|
| 固定用スロープ | 持ち運びを前提とする可搬型スロープ(引き続き貸与のみ) |
| 歩行器(歩行車を除く) | 車輪・キャスター付きの歩行車(引き続き貸与のみ) |
| 単点杖 | 松葉づえ(引き続き貸与のみ) |
| 多点杖 | ― |
貸与と購入、どちらを選ぶかの考え方
選択制の対象品目を使う場合、ケアマネジャーと福祉用具専門相談員が、貸与と購入それぞれのメリット・デメリットを本人・家族に十分説明したうえで、医師の意見や身体状況を踏まえて提案し、最終的に利用者が選びます。長期間の利用が見込まれ、用具の交換や調整の必要性が低い場合は購入が向くこともありますが、身体状況の変化に応じて用具を見直す可能性がある場合は、交換がしやすい貸与の方が安心です。一度購入を選んだあとで貸与に切り替えることも制度上は可能なので、迷う場合はまず貸与から始めるという考え方もあります。
モニタリングと計画の見直し
貸与を選んだ場合、福祉用具専門相談員はサービス提供開始から6か月以内に少なくとも1回モニタリングを行い、継続の必要性を検討することが義務付けられています。購入を選んだ場合も、福祉用具サービス計画に基づいて目標の達成状況や使用状況を確認し、必要な助言を行うことになっています。どちらを選んでも、使い続ける中で状態が変われば、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に見直しを相談できます。モニタリングの記録は担当のケアマネジャーにも共有され、他の居宅サービスの見直しとあわせて、ケアプラン全体の中で福祉用具の使い方が適切かどうかが定期的に確認される仕組みになっています。
特定福祉用具販売(購入)の仕組み
対象となる用具と年間10万円の上限
特定福祉用具販売の対象は、腰掛便座、自動排泄処理装置の交換可能部品、入浴補助用具(入浴用いす、浴槽用手すり、浴槽内いす、入浴台、浴室内すのこ、浴槽内すのこなど)、簡易浴槽、移動用リフトのつり具の部分などです。前述の選択制対象4品目もここに含まれます。支給限度基準額は同一年度(4月から翌年3月まで)で10万円と定められており、自己負担割合(1〜3割)に応じて7〜9割が介護保険から支給されます。同一年度内であれば、複数回に分けて購入した合計額が10万円に達するまで利用できます。
上限10万円をちょうど使い切った場合の、自己負担割合別の負担額と保険給付額の目安です。実際の負担額は購入した用具の価格によって変わります。
償還払いの申請方法
特定福祉用具販売は、多くの場合いったん利用者が費用の全額を事業所に支払い、後日市区町村に申請して自己負担分を除いた金額の払い戻しを受ける「償還払い」という方式が取られます。申請には領収書、福祉用具サービス計画書、購入した用具のカタログの写しなどが必要になるのが一般的です。事前申請が必要な自治体もあるため、必要書類や手続きの流れは購入前に窓口やケアマネジャーに確認しておくとスムーズです。事業所によっては、利用者が自己負担分だけを支払い、保険給付分は事業所が市区町村から直接受け取る「受領委任払い」に対応している場合もあり、一時的な立て替え負担を減らせることがあります。対応の可否は事業所や市区町村によって異なるため、事前の確認が欠かせません。
福祉用具専門相談員と貸与計画
資格要件
福祉用具専門相談員になるには、都道府県知事等が指定する「福祉用具専門相談員指定講習」(計50時間)を受講し、修了試験に合格する必要があります。この講習の受講資格に学歴や実務経験の要件は設けられていません。また、保健師・看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士・介護福祉士・義肢装具士のいずれかの国家資格を持つ人は、この指定講習を受けていなくても福祉用具専門相談員として業務にあたることができます。
貸与計画作成の義務
平成24年4月から、福祉用具貸与事業所の福祉用具専門相談員が、利用者ごとに「福祉用具貸与計画」を作成することが義務付けられています。計画には、利用目標や選定した用具の理由、モニタリングの予定などが記載され、ケアマネジャーにも共有されます。介護保険の指定を受けた福祉用具貸与・販売事業所には、常勤換算で2名以上の福祉用具専門相談員を配置することが基準で定められています。
事業所選びのポイント
福祉用具貸与事業所を選ぶ際は、取り扱っている用具の種類の豊富さだけでなく、搬入・調整のスピード、故障や不具合が起きたときの対応体制、担当エリアかどうかを確認するとよいでしょう。多くの事業所では無料で試用・見積もりに応じてもらえるため、実際に体に合うかどうかを確認してから契約するのが安心です。特定の事業所を評価・推奨することはこのサイトの立場ではないため、複数の事業所からケアマネジャー経由で情報を集め、比較検討することをおすすめします。同じ用具でも、身長・体重・住まいの間取りによって適したサイズやタイプが異なるため、福祉用具専門相談員による自宅訪問での採寸・試用を経てから契約する事業所を選ぶと、搬入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
利用開始までの流れ
ケアマネジャーへの相談とケアプラン反映
福祉用具貸与を利用するには、まず要介護認定を受けたうえで、担当のケアマネジャーに相談し、ケアプランに福祉用具貸与を位置づけてもらう必要があります。どんな場面で困っているか、どんな用具があれば負担が減りそうかを具体的に伝えることが、適切な用具選びの第一歩になります。まだ要介護認定を受けていない場合は、先に市区町村の窓口や地域包括支援センターに申請の相談をするところから始めることになります。
契約とレンタル開始後の見直し
用具が決まったら事業所と契約し、搬入・調整のうえレンタルが始まります。身体状況やケアプランが変われば、その都度、用具の交換や返却、追加のレンタルについて福祉用具専門相談員やケアマネジャーに相談できます。入院や施設への短期入所などで一時的に利用を中断したい場合も、事前に事業所へ連絡しておくと料金の扱いについて案内を受けられます。用具の返却時には、レンタル開始時と同じように事業所のスタッフが自宅を訪問し、取り外しや動作確認を行うのが一般的です。
契約前に確認しておきたいポイント
重要事項説明書と破損時の負担
契約前には、事業所が交付する重要事項説明書で、料金体系や解約条件、そして破損・紛失時の取り扱いを確認しておきましょう。重要事項説明書には、事業所の運営規程の概要や、従業者の体制、営業日・営業時間、キャンセル料の有無なども記載されています。通常の使用の範囲で生じた劣化や破損は事業所側の負担となるのが一般的ですが、故意や重大な不注意によって用具を破損・紛失した場合は、利用者側に修理費や弁償を求められることがあります。契約書に署名する前に、分からない点はその場で質問し、納得したうえで契約することが大切です。
苦情・相談の窓口
福祉用具貸与事業所は、運営基準にもとづき利用者や家族からの苦情を受け付ける窓口を設置し、内容を記録して迅速に対応することが義務付けられています。事業所への相談で解決しない場合は、担当のケアマネジャーや、地域包括支援センター、市区町村の介護保険担当窓口、国民健康保険団体連合会(国保連)の苦情相談窓口にも相談できます。用具の使い勝手やレンタル料金についての疑問も、我慢せずにこうした窓口を通じて事業所に伝えることで、対応や説明の改善につながることがあります。
緊急時の対応体制
用具の不具合や誤作動、体調急変時などに備え、事業所がどのような緊急連絡体制を取っているかも契約前に確認しておくと安心です。夜間や休日の連絡先、修理・交換までの目安の日数などは事業所によって異なるため、重要事項説明書や口頭説明で具体的に確認しておくことをおすすめします。
他の給付制度との使い分け
住宅改修との違い
手すりは、工事を伴わず置くだけで使えるものは福祉用具貸与、壁に固定する工事を伴うものは介護保険の住宅改修費という別の給付の対象になります。段差解消も、置くだけのスロープは福祉用具貸与、床のかさ上げ工事は住宅改修というように、工事を伴うかどうかで制度が分かれる点を押さえておくと迷いにくくなります。住宅改修費は原則として1人につき20万円が支給限度基準額となっており(要介護状態区分が3段階以上重くなった場合は同一の被保険者につき1回に限り、また転居した場合はあらためて、20万円までの支給を受けられます)、福祉用具貸与の区分支給限度基準額とは別枠で管理される点も、あわせて押さえておきたいポイントです。
併用の考え方
福祉用具貸与と特定福祉用具販売、住宅改修は、それぞれ支給の仕組みが異なるため、目的に応じて使い分けたり、必要に応じて組み合わせて利用することができます。たとえば、置くだけの手すり(福祉用具貸与)で様子を見てから、生活動線が固まった段階で工事を伴う手すり(住宅改修)に切り替えるといった使い方も可能です。迷った場合はケアマネジャーに相談し、どの制度を使うのが適切か整理してもらうとよいでしょう。
まとめ
- 福祉用具貸与は、車いすや特殊寝台など13品目を対象に、所得に応じた1〜3割の自己負担でレンタルできる介護保険の居宅サービスである
- 手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえの4品目以外は、原則として要介護2以上にならないと対象にならず、要支援1・2、要介護1の方は例外給付が認められない限り利用できない
- 腰掛便座や入浴補助用具など、他人との共用になじまない一部の用具は「特定福祉用具販売」として購入対象になり、同一年度で10万円を上限に7〜9割が給付される
- 令和6年4月からは、固定用スロープ・歩行器・単点杖・多点杖の4品目について、貸与と購入のどちらかを利用者が選べる選択制が始まっている
- 利用にはケアマネジャーへの相談とケアプランへの位置づけが必要で、福祉用具専門相談員が作成する「福祉用具貸与計画」に基づいて用具が選定される
このサイトでは、特定の事業者を評価・推奨することはせず、公的データにもとづく中立的な情報提供に努めています。運営方針の詳細はこのサイトについてをご覧ください。福祉用具貸与の対象品目や負担割合の仕組みは、介護保険制度の改定にともない変更される場合があるため、最新の情報は市区町村の窓口やケアマネジャー、地域包括支援センターにご確認ください。