ケアマネジャー(介護支援専門員)は、居宅介護支援(在宅で介護を受ける方のケアプラン作成や、サービス事業者との調整を行うサービス)では、月1回は必ず利用者の自宅を訪問して面接し、その内容を記録することが運営基準で定められています。この仕組みを「モニタリング」と呼びます。ケアマネが来ないと感じたときは、まず担当ケアマネに事情を確認し、それでも解決しなければ市区町村の窓口などに相談できます。
この記事では、モニタリングで行われること、令和6年度改定で可能になったテレビ電話での面接、記録や面接がない場合の減算、要支援の方の違いを、国や自治体の資料にもとづいて整理します。制度は3年ごとの改定などで変わることがあるため、最新の内容は公的機関でご確認ください。
ご家族がやることは、次の3点です。
- 気づいた変化をメモして、ケアマネに伝える
- 訪問に立ち会えないときの連絡方法を、あらかじめ決めておく
- 不安なときは、「市区町村名+地域包括支援センター」で検索するか、役所の介護保険窓口に相談する
モニタリングとは何か
「モニタリング」という言葉は、介護の現場では日常的に使われますが、ご家族には耳慣れないかもしれません。まずは、制度上どのように位置づけられているのかを確認します。
運営基準での定義
居宅介護支援を行うケアマネジャーが守るべきルールは、「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(運営基準、平成11年厚生省令第38号)に定められています。この基準には、居宅サービス計画(ケアプラン)を作成した後も、その実施状況の把握を行うことが書かれています。実施状況の把握には、利用者についての継続的なアセスメント(本人の心身の状態や生活上の困りごとを把握し、課題を整理すること)が含まれ、必要に応じて計画の変更や、サービス事業者との連絡調整などを行うこととされています。
基準では、この「実施状況の把握」のことを「モニタリング」と呼んでいます。つまりモニタリングとは、ケアプランを作って終わりにせず、そのプランが利用者の暮らしに合っているかを継続的に確かめる作業の総称です。利用者や家族、サービス事業者などと継続的に連絡を取ることも、この業務に含まれます。
ケアプランとの関係
ケアプランの作成から見直しまでの流れは、一般に次の6つの工程を繰り返すサイクルで進みます。
- アセスメント(課題の把握)
- ケアプラン原案の作成
- サービス担当者会議(ケアマネと各サービスの担当者が集まり、計画を話し合う会議)
- 本プランの交付
- サービス利用の開始
- モニタリング
モニタリングは、このサイクルの中でプランが実際にうまく機能しているかを確かめる段階にあたります。ケアプランそのものについては、ケアプランとは何かを解説した記事で作成の流れと費用を詳しく説明しています。
モニタリングの結果、サービスの内容や回数が今の状態に合っていないと分かれば、ケアプランの見直しにつながります。逆に、問題なく運用できていると確認できれば、そのまま継続します。「確かめる」ことと「必要なら直す」ことがセットになっている点が、モニタリングの特徴です。
よくある誤解
よくある誤解の一つは、モニタリングを「ケアマネによる利用者の監視や点検」と受け取ってしまうことです。制度の趣旨は、サービスが本人の生活を支えられているかを確かめ、必要なら改善することにあります。評価の対象は、利用者本人ではなくケアプランとサービスの実施状況です。
もう一つは、「サービス事業者が様子を見てくれているのだから、ケアマネの訪問は不要」という考え方です。後述するとおり、国の解釈通知では、サービス事業者と連携してモニタリングが行われていても、ケアマネジャー自身が月1回は利用者に面接する必要があるとされています。ヘルパーやデイサービスの職員の目と、ケアマネの面接は役割が別だと考えると分かりやすいでしょう。
月1回の訪問・面接の義務
モニタリングの中心になるのが、ケアマネジャーによる月1回の面接です。基準上の具体的な内容を見ていきます。
基準が定める3つの要件
運営基準は、モニタリングについて大きく次の3点を求めています。
- 少なくとも1月に1回、利用者に面接すること
- その面接は、利用者の居宅を訪問して行うこと
- 少なくとも1月に1回、モニタリングの結果を記録すること
「少なくとも」とあるので、これは最低ラインです。状態が不安定な時期や、サービスを変更した直後などには、月に複数回の連絡や訪問が行われることもあります。
月1回の訪問日は、利用者や家族の都合を聞いたうえで日程調整されるのが一般的です。
事業者が見守っていても訪問は必要
厚生労働省が示した解釈通知(新旧対照表)には、特段の事情(利用者の事情でやむを得ず訪問できないような特別な事情)がない限り、サービス事業者と連携してモニタリングが行われている場合でも、ケアマネジャー自身が月1回は利用者に面接する必要があると明記されています。訪問介護の事業所が毎週状況を報告してくれる場合でも、デイサービスから連絡が入る場合でも、この原則は変わりません。
事業者からの情報はモニタリングに欠かせない材料ですが、それはケアマネの面接を置き換えるものではなく、面接で得る情報と組み合わせて使うものと考えられています。
「特段の事情」の範囲
では、どのような場合に月1回の面接を行えなくても許されるのでしょうか。解釈通知では、この「特段の事情」は、利用者の事情によって居宅を訪問して面接することができない場合を主に指し、ケアマネジャー側の事情は含まないとされています。
利用者側の事情(特段の事情にあたりうる例)
- たとえば利用者側の事情でやむを得ない場合など
事業所側の事情(特段の事情にあたらない例)
- ケアマネの担当件数が多くて時間が取れない
- 急な休暇で日程が合わなかった
特段の事情がある場合も、その具体的な内容を記録しておくことが求められます。
訪問当日のイメージ
面接の進め方は事業所ごとに異なりますが、一般的には、ケアマネが自宅を訪れ、本人の体調や暮らしぶり、サービスを利用しての感想を聞き取り、必要に応じて家族からも話を聞く形で行われます。所要時間や話す順序は、事業所や利用者の状態によって異なります。
居宅を訪問して行うことが原則とされているのは、自宅での生活の様子や住環境の変化は、事務所や電話では把握しにくいためと考えられます。家具の配置、段差、本人の動き方など、実際に見て分かることがあるからです。
面接のたびに同じ話が繰り返されると感じる場合でも、継続的に状態を把握するという目的があるため、変化がないことを確認すること自体に意味があります。
面接の前に、最近気になった出来事や、サービスについて聞きたいことを本人や家族の側で整理しておくと、限られた時間を有効に使えます。たとえば、ヘルパーの訪問時間を変えたい、デイサービスで疲れている様子がある、といった相談も、モニタリングの場で伝えてよい内容です。
家族ができること
モニタリングは、ケアマネだけでなく、家族の協力があって初めて意味のあるものになります。月1回の面接を実りあるものにするために、ご家族ができることを整理します。
変化があれば伝える
ケアマネが本人に会えるのは月に1回ほどです。日々の様子を知っているご家族からの情報は、大きな手がかりになります。「最近食事の量が減った」「夜中に起きるようになった」といった小さな変化でも構いません。介護する側の体調や仕事の事情が変わったときも、立派な状況の変化です。厚生労働省の留意点にも、状態を判断する際は介護者の状況、住環境、サービス利用状況の変化を確認することが挙げられています。
伝えたいことは、訪問前にメモにしておくと、短い面接の時間でも抜け漏れを防げます。本人の前では話しにくい内容は、別の機会に電話で相談する方法もあります。医療的な判断が必要な内容は、ケアマネが主治医への相談を促すこともあるため、気になる症状は主治医にも伝えておくと安心です。
立ち会えないときの連絡方法を決める
可能であれば、訪問日にご家族が同席すると、本人が言い出しにくいことを補足でき、ケアマネも状況をつかみやすくなります。
遠方に住む子世代など、訪問に立ち会えないこともあります。その場合は、連絡の取り方(電話、メールなど)や、緊急時の連絡先を事前にケアマネと共有しておくと安心です。サービス担当者会議には、可能な範囲で参加すると、状況の共有がしやすくなります。
地域包括支援センターという窓口
ケアマネの対応に迷ったとき、制度の全体像を知りたいときなどには、地域包括支援センター(高齢者の暮らしと介護の総合相談窓口)が相談先になります。「市区町村名+地域包括支援センター」で検索するか、役所の介護保険窓口で担当のセンターを聞いてみてください。役割や探し方は地域包括支援センターを解説した記事も参考にしてください。
モニタリングで確認される内容
面接で実際に何が話され、何が確認されるのかは、ご家族が気になる点かもしれません。ここでは、運営基準の趣旨に沿って整理します。国の共通様式はなく、記録の書式は事業所ごとに異なります。
サービスの実施状況
第一に確認されるのは、ケアプランに書かれたサービスが予定どおり提供されているかという点です。訪問介護の回数、デイサービスの利用頻度、福祉用具の使い勝手などについて、利用者本人と家族の話を聞き、必要に応じて事業者にも状況を確認します。
サービスが入っていても、本人にとって負担になっていたり、効果を感じられていなかったりすることもあります。数字上の利用状況だけでなく、本人の感想や満足度を聞き取ることも面接の大切な役割です。
利用者・家族の状況の変化
第二に、心身の状態や生活環境の変化です。条文にある「継続的なアセスメント」とは、プラン作成時に把握した課題が今どうなっているのかを見直し続けることを指します。体調の変化、できること・できないことの変化、家族の介護負担の変化などが対象となります。
計画変更の要否と連絡調整
第三に、ケアプランを変更する必要があるかの判断と、事業者間の連絡調整です。サービスの日時が変わるといった軽微な変更であれば、プラン全体を作り直すような一連の手続きは不要とされています。ただし、その変更が利用者の課題の変化に関わるものでないかには、引き続き留意する必要があるとされています。
内容が大きく変わる場合は、サービス担当者会議を開いて関係者の意見を聞き、プランを見直す流れになります。会議の進み方や家族の準備については、サービス担当者会議について解説した記事をご覧ください。
本人の意向の確認
ケアプランは本人の暮らしを支えるためのものなので、面接では本人の意向を聞くことも大切な要素です。家族の希望と本人の希望が食い違うこともあります。そのような場合は、ケアマネが双方の話を聞いたうえで調整します。
本人が「困っていない」と話す場合でも、家族から見ると心配な点がある、ということもあります。ケアマネは、本人の言葉と家族の気づきの両方を材料にして、課題を整理していきます。遠慮して言いにくいことがあれば、本人のいない場で伝える機会を相談してみてください。
記録の義務と保存期間
モニタリングは、実施するだけでなく「記録に残す」ことまでが義務です。この点は、減算の判断にも直結します。
記録すべきこと
基準では、少なくとも1月に1回、モニタリングの結果を記録することが求められています。解釈通知でも、面接したという事実だけでなく、具体的な内容の記録が必要とされています。「訪問した」「変わりなし」だけの記載では不十分とされる可能性があり、事業所では確認した内容、本人や家族の発言、判断と今後の対応などを残すのが一般的です。
記録の保存期間
運営基準は、利用者に対する居宅介護支援の提供に関する記録を、その完結の日から2年間保存することを求めています。介護予防支援についても、記録の保存は2年と定められています。ご家族が過去の記録を確認したい場合は、開示について事業所に相談するとよいでしょう。ただし、開示の具体的な手続きは事業所や自治体の案内によって異なります。
記録が役立つ場面
モニタリングの記録は、日々の運用だけでなく、さまざまな場面で参照されます。たとえば、サービス担当者会議で現状を共有するとき、区分変更(心身の状態の変化に応じて、要介護度の見直しを申請すること)の申請で状態の変化を説明するとき、担当ケアマネが交代して引き継ぎを行うとき、行政による指導・監査での確認などです。
継続して残された記録があると、状態がいつ頃からどう変化したのかを時系列で追えます。主治医に状況を伝える際にも、記録に残された経過が役に立つことがあります。ご家族としても、ケアマネから記録の要点を聞いておくと、見通しが立てやすくなります。
テレビ電話等を活用したモニタリング
令和6年度の介護報酬改定にともない、令和6年4月から、一定の条件を満たす場合にテレビ電話装置等を活用したモニタリングが可能になりました。
認められる条件
厚生労働省が示した内容では、少なくとも2月に1回は利用者の居宅を訪問することを前提に、訪問しない月については、テレビ電話装置等を用いた面接でもよいとされています。つまり、毎月の訪問が「隔月の訪問+その間の月はテレビ電話」に置き換えられる余地ができたということです。
この方法を使うには、まず利用者の文書による同意が必要です。そのうえで、サービス担当者会議などで、主治医や担当者らが次の3点に合意していることが求められます。
- 利用者の状態が安定していること
- テレビ電話等で意思疎通ができること(家族のサポートを含む)
- テレビ電話では把握できない情報を、他の事業者との連携で収集すること
テレビ電話に置き換えられるのは訪問しない月だけで、居宅への訪問は少なくとも2月に1回必要です。
運用上の留意点
厚生労働省の解釈通知にある留意点を整理すると、次のようになります。
- 同意を得る際は、メリットとデメリットを説明するとともに、居宅への訪問は2月に1回であることを丁寧に説明する
- 認知機能の低下などで同意が難しい人は想定されていない。その場合は従来どおり訪問で面接が行われる
- 状態の安定を判断する際は、介護者の状況、住環境、サービス利用状況の変化を、主治医の意見も踏まえて確認する
- 家族がテレビ電話を操作してもよい
- 画面では確認できない情報は、サービス事業者から提供を受ける(参考様式として「モニタリングに係る情報連携シート」が通知されている)
- 状況に変化があれば、訪問による面接に切り替える
スマートフォンやタブレットの操作に不安があるご家族でも、家族が操作してよいとされているため、必ずしも本人だけで使いこなす必要はありません。
利用するかどうかを考えるとき
テレビ電話によるモニタリングは、事業所が必ず導入するものではなく、利用者の同意があって初めて成り立つ仕組みです。同意するかどうかは、移動の負担や感染への不安、画面越しで十分に話ができるかなどを踏まえて判断します。デメリットも含めて説明を受け、納得したうえで選ぶことが大切です。
同意した場合は、事前に通信環境や機器の準備を確認しておくとスムーズです。画面越しでは、室内の様子や本人の動きが十分に伝わらないこともあります。気になる点があれば、遠慮せず訪問に切り替えてほしいと伝えて構いません。厚生労働省の通知では、状況に変化があれば訪問での面接に切り替えるとされています。不安があれば遠慮なくケアマネに相談してください。訪問する月とテレビ電話の月の組み合わせは、2月に1回以上の訪問という条件の範囲で、ケアマネと相談して決めます。
記録や面接がない場合の減算
運営基準減算の考え方
モニタリングが基準どおりに行われていない場合、ケアマネの事業所は介護報酬が減額されます。これは事業所の報酬に関する仕組みです。居宅介護支援は利用者負担がない(西宮市の案内)ため、減算が利用者の負担増になるものではありません。
自治体の案内(秋田市)によれば、特段の事情がないのにモニタリングで利用者に面接していない場合、またはモニタリングの結果の記録が1月以上ない場合は、運営基準減算の対象となります。減算の幅は所定単位数の50%で、同じ状態が2月以上続く場合は100分の100(実質算定できない)とされています。
秋田市の案内では、減算が適用される期間は、該当した月から、その状態が解消された月の前月までとされています。また、減算の期間中は初回加算を算定することができません。正確な内容は、お住まいの自治体や最新の告示でご確認ください。
訪問がないと感じたとき
「先月は訪問がなかったかもしれない」「記録の話が出ない」と感じたときは、まず訪問が行われなかった事情を担当ケアマネに確認することが出発点です。日程が取れなかった理由が利用者側の事情か事業所側の事情かで、扱いは変わります。
説明に納得できない場合は、事業所の窓口に伝え、それでも改善されなければ、都道府県の国民健康保険団体連合会(国保連。介護サービスの苦情を受け付ける公的機関)や市町村の介護保険窓口に相談できます。制度の全体像を知りたいときの相談先は、地域包括支援センターです。
事業所の運営をご家族がすべて確かめることは難しいですが、日常の中で次の点は確認できます。
- 月に1回、ケアマネが訪問しているか(テレビ電話を使う場合は、同意の手続きを経ているか)
- 訪問時に、本人や家族の話を聞く時間が取られているか
- サービスの内容を変えたときに、その理由の説明があるか
要支援の方(介護予防支援)の場合
要支援1・2の方のケアプランは「介護予防支援」で作られ、基準が別に定められています。モニタリングの頻度も要介護の場合とは異なります。
3月に1回の面接が基本
指定介護予防支援等の基準(平成18年厚生労働省令第37号)によれば、サービス提供の開始月の翌月から、3月に1回、利用者に面接することが基本とされています。面接をしない月については、可能な限り通所リハビリテーション事業所などで利用者に会うよう努め、難しい場合は電話等で連絡を取ることとされています。
また、少なくとも月1回は、モニタリングの結果を記録することが求められています。記録の保存期間は2年です。評価期間の終了月や、利用者の状況に大きな変化があったときは、居宅を訪問することとされています。
テレビ電話を使う場合
厚生労働省のスライドによると、介護予防支援でテレビ電話を活用する場合は、少なくとも6月に1回は居宅を訪問することとされています。要介護の場合の「2月に1回」と数字が異なる点に注意してください。細部の運用は通知や自治体の案内で変わることがあるため、実際の取り扱いは担当する地域包括支援センターなどでご確認ください。
要介護は月1回、要支援は3月に1回の面接が基本で、結果の記録はどちらも少なくとも月1回です。
介護予防支援の全体像
要支援の方のケアプラン作成の流れや費用は、介護予防支援について解説した記事で別にまとめています。市町村の総合事業を使う場合のケアマネジメントは、市町村ごとに運用が異なるため、お住まいの自治体の案内を確認してください。
要支援から要介護へ認定が変わった場合は、ケアプランを作る担当が地域包括支援センターから居宅介護支援の事業所のケアマネへ替わるため、モニタリングの頻度や担当者も変わります。担当が替わるときは、これまでの経過を引き継いでもらえるかを確認しておくと安心です。
状態が変わったときの区分変更とプランの見直し
モニタリングで「今の要介護度やサービスが合っていない」と分かったときは、次のような手続きが選択肢になります。
区分変更申請
名古屋市の案内によると、要介護認定の有効期間の途中でも、心身の状況が変わって改めて認定を受けたい場合は、いつでも区分変更の申請ができます。申請には申請書と被保険者証が必要で、主治医の診察が長期間ない場合は、事前に主治医に相談しておくよう案内されています。
手続きの条件や却下されるケースなどは要介護度の区分変更申請について解説した記事に詳しくまとめています。モニタリングは、状態の変化に最初に気づく機会になりやすい場面です。
更新・区分変更後の計画の見直し
運営基準には、利用者が要介護の更新認定や区分変更認定を受けた場合に、サービス担当者会議を開いて、ケアプラン変更の必要性について専門家の意見を求めることが定められています。認定結果が変わると、使える支給限度額の範囲も変わるため、サービスの組み合わせを見直す機会になります。
軽微な変更で済む場合
サービスの利用日や時間帯の変更など、軽微な変更の場合は、一連の再手続きが不要とされています。だからといって、変更を繰り返すうちに本来の課題から離れていないかを確認する視点は大切です。変更が続くようなら、一度ケアマネに全体の見直しを相談してもよいでしょう。
ケアマネの変更・苦情・費用のこと
モニタリングを通じて、ケアマネとの相性や対応に疑問を持つこともあります。そのときの選択肢を、自治体の案内にもとづいて整理します。
担当ケアマネを変更する流れ
さいたま市の案内では、ケアマネジャーや事業所を変更したい場合は、次の順に進みます。
- 新しい事業所を探す
- 現在の事業所に連絡する
- 担当を開始する時期を相談する
- 旧事業所との契約を終了して、新しい事業所と契約する
自治体への届出が必要かどうか、必要な場合の様式は、自治体によって異なります。西宮市の案内には、市が特定の事業所を紹介することはしないと書かれています。事業所の探し方は、お住まいの自治体や地域包括支援センターの窓口で相談できます。
苦情や相談の窓口
埼玉県の案内では、サービスへの苦情は、まず事業者の窓口か担当ケアマネに伝えるとされています。それでも改善されない場合は、都道府県の国保連、市町村の介護保険窓口にも相談できます。運営基準では、事業者側にも苦情を受け付けて記録することや、国保連への申立ての援助(第26条第5項)が定められています。
まずは身近な窓口から順に相談する、という流れです。
費用と制度改定の見通し
居宅介護支援は、現行では利用者の自己負担がなく、全額が保険給付で賄われます(西宮市の案内)。一方、介護保険部会の意見(令和7年12月25日)では、住宅型有料老人ホームの入居者向けの新しい相談支援の類型について、利用者負担を丁寧に検討するとされています。これは一般の居宅介護支援とは別の話です。
介護報酬は3年ごとに改定され、運営基準もそれに合わせて見直されることがあります。テレビ電話の活用も令和6年度改定で導入されたもので、今後、運用が変わる可能性があります。実際に手続きをする際は、最新の厚生労働省の資料、お住まいの自治体の案内、担当ケアマネで確認してください。
まとめ
この記事のポイント
- モニタリングは、ケアプランの実施状況を継続的に把握し、必要に応じて見直す、ケアマネの基本業務である
- 居宅介護支援では、少なくとも1月に1回、利用者の居宅を訪問して面接し、結果を記録する
- 令和6年度改定で、少なくとも2月に1回の訪問を前提に、利用者の同意など条件を満たせばテレビ電話等の面接が可能になった
- 面接や記録がない場合、事業所は運営基準減算の対象となる(自治体の案内による)
- 要支援の方は、3月に1回の面接が基本。気になることは地域包括支援センター等へ相談できる
- 家族は、気づいた変化をメモしてケアマネに伝え、立ち会えないときの連絡方法を決めておく
最後に
制度の詳細は変わることがあります。迷ったときは、担当ケアマネ、地域包括支援センター、市区町村の介護保険窓口に確認してください。この記事は制度の一般的な説明であり、個々のケースへの助言ではありません。このサイトの編集方針はこのサイトの立ち位置に記載しています。