介護扶助とは、生活保護法にもとづく8種類の扶助の1つで、生活保護を受けている人が介護サービスを利用する際の費用を保障する仕組みです。65歳以上の被保護者の多くは介護保険の被保険者となり、保険給付9割に上乗せする形で残りの自己負担1割相当が介護扶助から現物給付されます。本記事では、対象者の区分、自己負担の仕組み、使えるサービスの範囲、申請の流れ、統計データ、よくある誤解までを厚生労働省・自治体の公表資料にもとづいて解説します。制度は今後の見直しで変わる可能性があるため、最新の取り扱いは居住地の福祉事務所に確認してください。
介護扶助とは何か
生活保護法第11条は、保護の種類として生活扶助・教育扶助・住宅扶助・医療扶助・介護扶助・出産扶助・生業扶助・葬祭扶助の8種類を定めています。介護扶助はこのうちの1つで、生活保護を受けている人(被保護者)が介護サービスを必要とする場合に、その費用を保障するための扶助です。
根拠となるのは生活保護法第15条の2で、要介護状態にある人には居宅介護・福祉用具・住宅改修・施設介護など、要支援状態にある人には介護予防に関する給付を、それぞれの要介護度に応じて行うことが定められています。厚生労働省の通知「生活保護法による介護扶助の運営要領について」(平成12年3月31日社援第825号)では、介護扶助を次のように位置づけています。
介護保険制度の保険給付の対象となる介護サービスと同等のサービスを、介護保険制度とあいまって、要保護者に対し保障するもの
介護扶助は、2000年の介護保険制度創設にあわせて新設された扶助です。
生活保護法における位置づけ
介護扶助は8種類の扶助のうちの1つであり、単独の制度ではなく生活保護制度全体の枠組みの中に位置づけられています。生活保護を受けていても、介護扶助だけを単独で申請するわけではなく、生活扶助・住宅扶助・医療扶助など他の扶助とあわせて、保護の実施機関である福祉事務所が中心となって判断していく制度です(生活保護法第11条・第15条の2は、扶助の種類とその給付範囲を定めた根拠条文です)。
そのため、介護扶助の要否や内容は、生活保護の申請・決定プロセス全体の中で判断されます。生活保護の申請自体をしていない人が、介護扶助だけを利用することはできません。
介護保険との関係(介護保険優先の原則)
生活保護法には、他の法律や制度で受けられる給付は生活保護に優先して活用するという原則があります。介護保険についても同様で、被保護者が介護保険の被保険者である場合は、まず介護保険法にもとづく保険給付が優先して適用されます。介護扶助は、この介護保険の保険給付ではカバーしきれない部分(利用者の自己負担分など)を補う仕組みとして機能します。
一方、後述する「みなし2号」のように介護保険の被保険者ではない被保護者は、そもそも介護保険からの保険給付が発生しません。この場合は、介護保険の対象となるサービスと同等の内容を介護扶助が全額保障することになり、介護保険優先の原則の例外的な運用として位置づけられます。
介護扶助の対象になる人
介護扶助の対象は、生活保護を受けている人のうち、介護保険法および関係法令が定める要介護状態・要支援状態、または基本チェックリスト(生活機能の低下がないかを確認する簡易な質問票)に該当する状態にある人です。ただし、被保護者がどの介護保険の被保険者区分に該当するかによって、介護扶助の関わり方が異なります。被保険者の区分は、大きく次の3つに分かれます。
| 区分 | 年齢要件 | 医療保険加入要件 | 費用の給付割合 |
|---|---|---|---|
| 第1号被保険者 | 65歳以上 | 問わない | 保険給付9割+介護扶助1割 |
| 第2号被保険者 | 40〜64歳 | 加入していること | 保険給付9割+介護扶助1割 |
| 被保険者以外の者(みなし2号) | 40〜64歳 | 未加入 | 介護扶助10割 |
65歳以上(第1号被保険者)の場合
65歳以上の被保護者は、原則としてすべて介護保険の第1号被保険者としての資格を持ちます。この場合、要介護認定や保険給付そのものは通常の介護保険制度の枠組みで行われ、費用の9割は介護保険から給付され、残りの自己負担分が介護扶助から現物給付される形になります。65歳以上の被保護者にとっては、他の介護保険利用者と手続き上の大きな違いはなく、窓口での負担が実質的に生じない点が特徴です。
40〜64歳(第2号被保険者)の場合
40〜64歳の人は、特定疾病(がん末期・関節リウマチなど16疾病)により要介護・要支援状態になった場合に介護保険の第2号被保険者となりますが、これには医療保険に加入していることが要件になります。生活保護受給者は、国民健康保険法第6条により国民健康保険の適用対象から除外されます。そのため、生活保護の開始と同時に国保の資格を失い、それにあわせて介護保険の第2号被保険者資格も喪失するケースが生じる点に注意が必要です。勤務先の健康保険など、国保以外の医療保険に加入し続けている場合は、第2号被保険者資格を維持できます。
医療保険に未加入の40〜64歳(みなし2号)の場合
40〜64歳で特定疾病に該当するものの、医療保険に加入していない被保護者は、介護保険の被保険者ではない「被保険者以外の者」(いわゆる「みなし2号」)として扱われます。この場合は介護保険からの保険給付が発生しないため、介護保険の対象となるサービスと同等の内容を、介護扶助が10割(全額)給付する形で保障します。第1号・第2号被保険者との違いは、保険者による給付がなく、費用の全体を介護扶助がまかなう点にあります。
自己負担はどうなるか(現物給付の仕組み)
介護扶助は、被保護者が窓口でいったん費用を全額支払い、後から払い戻しを受ける「償還払い」ではなく、指定を受けた事業者が国民健康保険団体連合会に費用を直接請求する「現物給付」(=窓口で費用を支払う必要がない仕組み)が原則です。被保護者は、サービス利用時に窓口で費用を支払う必要が基本的にありません。
保険給付9割+介護扶助1割の内訳
介護保険の被保険者である被保護者(第1号被保険者・医療保険加入の第2号被保険者)の場合、介護サービス費用のうち介護保険から給付される9割は介護保険が負担し、残りの利用者負担分(1割)を介護扶助が現物給付でカバーします。結果として、被保護者本人の窓口負担は実質的に生じません。
これに対し、みなし2号のように介護保険の被保険者資格がない人は、保険給付が存在しないため、介護扶助が費用の全額(10割)を給付します。同じ「介護扶助」という言葉でも、被保険者区分によって負担割合の内訳が9割+1割なのか、10割なのかが変わる点が、この制度の分かりにくさの1つになっています。
介護保険の被保険者は保険給付9割に介護扶助1割を上乗せする現物給付、被保険者資格のない「みなし2号」は介護扶助が費用の全額(10割)を給付します。
介護保険料の負担方法
第1号被保険者・第2号被保険者として介護保険料を負担する義務がある被保護者については、生活扶助の「介護保険料加算」によって保険料相当額が保障されます(多くの場合、保険料段階のうち最も低い第1段階が適用されます)。徴収方法は、区分によって次のように異なります。
- 第1号被保険者(特別徴収):年金からの天引きにあわせて、年金収入の認定時に保険料の実費を控除します。
- 第1号被保険者(普通徴収):福祉事務所が保険者へ代理で保険料を納付します。
- 第2号被保険者:介護保険料が医療保険料に含めて徴収されるため、給与天引き時に実費が控除されます。
- みなし2号:介護保険の被保険者ではないため、介護保険料の負担自体が発生しません。
いずれの区分でも、被保護者本人や家族が保険料を別途立て替えたり、自ら納付手続きをしたりする必要は基本的にありません。
介護扶助で使えるサービスの範囲
介護扶助における介護の方針や介護報酬は、介護保険の例によるとされています。つまり、原則として介護保険と同じ範囲・同じ水準のサービスが対象となり、介護保険の支給限度基準額(介護保険が1か月あたり給付する上限額)を超える部分は介護扶助でも給付されません。給付の方法は、サービスの種類によって「現物給付」か「金銭給付」かに分かれます。
居宅サービス・施設サービス
指定介護機関に委託する形で現物給付されるのが、訪問介護や通所介護(デイサービス)といった居宅サービス、特別養護老人ホームなどの施設サービス、要支援者向けの介護予防サービスです。福祉事務所は被保護者ごとに毎月「介護券」を発行し、これにもとづいてサービスが提供される仕組みです。利用者が事業者の窓口で費用を精算する必要は基本的にありません。
福祉用具・住宅改修は金銭給付
福祉用具の購入や住宅改修、介護予防を目的とした福祉用具・住宅改修については、現物給付ではなく金銭給付(償還払い)が原則です。すでに介護保険から給付を受けている部分がある場合は、その分の返還請求が行われます。また、保険給付による送迎(移送サービス)が利用できない場合に必要となる交通費や、指定介護機関以外が提供する介護予防・日常生活支援についても、金銭給付で対応されます(代理納付が望ましいとされています)。居宅サービス・施設サービスが「現物給付」中心であるのに対し、福祉用具・住宅改修・移送は「金銭給付」が中心という違いを押さえておくと、制度全体の見通しがつきやすくなります。
施設の居室(個室利用の制限と例外)
施設サービスを利用する際の居室について、介護扶助では原則として「ユニット型個室」「ユニット型準個室」「従来型個室」への入所は認められていません。相部屋(多床室)が基本となります。ただし、平成23年度から社会福祉法人等による利用者負担軽減制度事業の対象が生活保護受給者にも拡充されており、施設がこの軽減制度を活用して利用者負担を全額軽減(免除)する場合には、生活保護受給者であっても個室等の利用が可能になります。個室利用の可否は施設ごとの対応状況によって異なるため、具体的な利用可否は施設や福祉事務所への確認が必要です。
また、ショートステイや施設入所時の食費・居住費(滞在費)についても、被保険者区分によって取り扱いが分かれます。食費・居住費の基準となる金額(基準費用額)を軸に、次のように区分されます。
- みなし2号(介護保険の被保険者ではない人):基準費用額の全額に介護扶助が適用されます。
- 第1号・第2号被保険者:負担限度額認定による軽減後の自己負担分を生活扶助費の中でやりくりする扱いとなり、福祉事務所が別途上乗せして負担するものではありません。
負担限度額認定証の仕組み自体については介護保険負担限度額認定証とはで詳しく解説しています。
申請から利用開始までの流れ
介護扶助は生活保護制度の一部であるため、単独で「介護扶助を申請する」という手続きがあるわけではなく、生活保護の実施機関である福祉事務所が、被保護者の状態を踏まえて必要性を判断する形で進みます。
福祉事務所への申請
申請先は、居住地を管轄する福祉事務所です。福祉事務所長が介護扶助を行う必要があると認めた場合、または急迫した状況で保護の必要が認められた場合に、介護扶助の対象となります。必要書類は自治体や個々の状況によって異なるため、担当のケースワーカーや福祉事務所に事前に確認しておくとスムーズです。すでに生活保護を受給中の場合は担当ケースワーカーへ、これから申請を検討する場合は居住地の福祉事務所の窓口へ、まず相談することが第一歩です。
要介護認定とケアプラン作成
介護保険の被保険者である被保護者については、要介護認定は保険者である市町村が実施します。ケアプラン(介護サービス計画)の作成費用も、通常の介護保険利用者と同様に保険者側の負担でまかなわれます。一方、みなし2号(被保険者以外の者)の場合は、福祉事務所が保険者に審査判定を依頼・委託して要介護度を認定してもらう仕組みになっており、ケアプラン作成費用についても福祉事務所が全額を介護扶助として負担する点が、被保険者の場合と異なります。
介護券と指定介護機関
サービス利用が始まると、福祉事務所は被保護者ごとに毎月「介護券」を指定介護機関に交付します。介護扶助の報酬請求は、この介護券の情報にもとづいて国民健康保険団体連合会に対して行われます(福祉用具購入や住宅改修は福祉事務所ごとの取り扱いになります)。サービスを提供する事業所は、介護保険法上の事業所指定に加えて、生活保護法にもとづく「指定介護機関」としての指定を受ける必要があります。ただし、特別養護老人ホームや地域密着型介護老人福祉施設については、介護保険法上の指定を受けていれば、生活保護法上の指定もあわせて受けたものとみなされます。
統計から見る介護扶助の利用実態
ここまでの仕組みが実際にどれくらいの人に使われているのか、統計データで確認します。厚生労働省「被保護者調査(令和5年度確定値)」(令和7年3月14日公表)から、介護扶助の利用実態を確認できます。
被保護者調査にみる利用者数の推移
令和5年度(2023年度)の被保護実人員数は、1か月平均で2,020,576人(前年度比4,010人減、マイナス0.2%)、保護率は1.62%でした。このうち介護扶助を受けた人員は1か月平均430,334人(構成割合21.3%)で、他の扶助とあわせた1か月平均の扶助人員(重複計上)の内訳は次の通りです。
| 扶助の種類 | 1か月平均人員 | 構成割合 |
|---|---|---|
| 生活扶助 | 1,755,035人 | 86.9% |
| 住宅扶助 | 1,729,929人 | 85.6% |
| 医療扶助 | 1,712,181人 | 84.7% |
| 介護扶助 | 430,334人 | 21.3% |
| 教育扶助 | 84,423人 | 4.2% |
| その他(出産・生業・葬祭等) | 37,793人 | 1.9% |
ここで注意が必要なのは、介護扶助人員430,334人(構成割合21.3%)は「延べ扶助人員」(1人の被保護者が複数の扶助を受けている場合、扶助の種類ごとに重複して計上される集計方法)にもとづく数値であり、被保護実人員数202万576人とは分母が異なるという点です。「介護扶助を受けている人が被保護者全体の21.3%を占める」と単純に読み替えることはできません。あくまで、生活扶助や住宅扶助など複数の扶助をあわせて受けている被保護者を前提に、扶助の種類ごとの利用状況を示した数値として捉える必要があります。
介護扶助人員は年々増加する傾向にあり、令和元年度(2019年度)の394,154人から令和5年度(2023年度)の430,334人まで、5年間で一貫して増加しています。前年度比では8,289人増(プラス2.0%)でした。なお、介護扶助費の金額(円ベースの総額)については、今回参照した一次情報からは確認できなかったため、本記事では記載していません。
介護扶助を受けている延べ人数(重複計上ベース)は、令和元年度の394,154人から令和5年度には430,334人まで増加しています(厚生労働省・被保護者調査)。
高齢者世帯が過半数を占める背景
同調査を世帯類型別に見ると、高齢者世帯が908,629世帯(構成割合55.3%)と最も多く、被保護世帯全体の過半数を占めています。介護扶助の対象者の多くが65歳以上の第1号被保険者に該当することを踏まえると、高齢の被保護者が増えるほど、介護保険サービスを利用する機会や介護扶助が関わる場面も増えていくと考えられます。ただし、これは統計上の傾向を示すものであり、個々の被保護世帯が必ず介護サービスを利用するとは限りません。
よくある誤解と注意点
こうした統計上の傾向がある一方で、介護扶助や生活保護と介護施設の関係については、実態と異なる誤解が広まっている部分があります。ここでは公的な一次情報にもとづいて整理します。
「生活保護だと施設に入れない」は誤解
「生活保護を受けていると介護施設に入れない」という認識は誤りです。老人福祉法第11条第1項第2号にもとづき、市町村は必要に応じて特別養護老人ホームへの「措置入所」(本人や家族との契約によらず、市町村が職権で入所させる仕組み)を行う義務を負っています。厚生労働省老健局高齢者支援課長通知(令和5年4月7日、老高発0407第1号)でも、こうした運用が管内市町村で適切に図られるよう明記されています。生活保護を受けていることを理由に、施設入所そのものが制限されるという仕組みにはなっていません。
特別養護老人ホームへの入所手続きの流れについては特別養護老人ホームの入所申込み方法を解説した記事もあわせて確認してください。
特養の入所条件は変わらない
特別養護老人ホームへの入所は、平成27年4月以降、原則として要介護3以上に限定されています。要介護1・2の人でも、次のような「居宅生活が困難なやむを得ない事由」があると認められたときに限り、特例的な入所が可能になります。
- 認知症による症状・行動が見られる場合
- 知的障害・精神障害を伴う場合
- 深刻な虐待が疑われる場合
- 単身などで家族等の支援が十分に得られない場合
この入所判定基準に、生活保護を受給しているかどうかという要件は挙げられていません。つまり、介護扶助を利用しているかどうかにかかわらず、特養の入所条件そのものは共通しているということです。
混同されやすい他制度との違い
介護扶助は、名称や対象者が似ている他の制度と混同されることがあります。ここでは代表的な3つの制度との違いを整理します。
| 制度名 | 目的 | 給付/貸付 | 介護扶助との違い |
|---|---|---|---|
| 介護保険負担限度額認定証 | 施設利用時の食費・居住費の自己負担軽減 | 負担軽減 | 食費・居住費に特化しており、介護サービス費用そのものは対象外 |
| 障害者控除対象者認定書 | 所得税・住民税の障害者控除を受けるための認定 | 税制上の控除(給付ではない) | 介護サービスの費用保障とは無関係で、税制優遇に関する書類 |
| 生活福祉資金貸付制度 | 低所得世帯・高齢者世帯等への生活資金の貸付 | 貸付(返済が必要) | 返済不要の生活保護(介護扶助を含む)とは異なり、返済を前提とする |
介護保険負担限度額認定証との違い
介護保険負担限度額認定証は、介護保険施設やショートステイを利用する際の食費・居住費の自己負担を軽減するための制度で、介護扶助とは別の枠組みです。負担段階のうち第1段階の対象者には「生活保護等受給者」または「市町村民税非課税世帯で老齢福祉年金を受給している人」が含まれており、生活保護受給者は原則としてこの第1段階に該当し、食費・居住費の負担が軽減されます。介護扶助が介護サービス費用の自己負担分を保障する制度であるのに対し、負担限度額認定証は施設利用時の食費・居住費に特化した軽減制度という違いがあります。
障害者控除対象者認定書との違い
障害者控除対象者認定書は、65歳以上で身体障害者手帳などを持たない要介護高齢者について、市区町村長が「身体障害者・知的障害者に準ずる」と認定し、所得税・住民税の障害者控除を受けられるようにするための書類です。これは介護サービスの費用を保障する介護扶助とは無関係で、税制上の優遇措置に関する制度です。要介護度や日常生活の状態によって対象となるかどうかが判断される点は共通していますが、目的も手続きの窓口も異なります。詳しくは障害者控除対象者認定書とはで解説しています。
生活福祉資金貸付制度との違い
生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯・障害者世帯・高齢者世帯(65歳以上の高齢者がいる世帯)などを対象とした「貸付」制度で、実施主体は都道府県社会福祉協議会、窓口は市区町村社会福祉協議会です。返済を前提とした貸付である点が、返済不要の「給付」である生活保護(介護扶助を含む)と根本的に異なります。生活に困窮した際、生活保護と生活福祉資金貸付制度のどちらが適しているかは世帯の状況によって異なるため、市区町村社会福祉協議会や福祉事務所への相談が必要です。
まとめ
- 介護扶助は、生活保護法が定める8種類の扶助の1つで、被保護者が介護サービスを利用する際の費用を保障する仕組みである
- 65歳以上や医療保険加入の40〜64歳は介護保険が優先され、保険給付9割に介護扶助1割を上乗せする現物給付が基本、医療保険未加入の「みなし2号」は介護扶助が10割を給付する
- 居宅・施設サービスは現物給付、福祉用具・住宅改修は金銭給付というように、サービスの種類によって給付方法が異なる
- 令和5年度の介護扶助人員は延べ430,334人(構成割合21.3%、被保護実人員202万人とは分母が異なる点に注意)で、5年間増加が続いている
- 「生活保護だと施設に入れない」というのは誤解であり、特養の入所条件(原則要介護3以上)は生活保護の受給有無にかかわらず共通である
介護保険制度は3年ごとに見直しが行われており、介護扶助に関する運用や基準も今後変更される可能性があります。本記事の内容は執筆時点で確認できた公的情報にもとづくものであり、実際の申請・利用にあたっては、最新の取り扱いを居住地の福祉事務所やケースワーカーに確認してください。
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