介護現場のハラスメント対策は、改正法の施行日(令和8年10月1日)を迎え、あらためて注目されています。厚労省は暴力・暴言・性的な言動を3類型で整理し、事業者に方針の明確化や相談体制づくりを求めています。国の調査(平成30年度)では、利用者からハラスメントを受けた経験のある職員は、これまでに経験したものとして、サービス種別により4〜7割でした。この記事では、定義、法制度、事業者の取組、相談窓口を公的資料にもとづいて解説します。
読む場所は立場に応じて選べます。事業所・職員の方は法制度の章と事業者の対策の章から、利用者・ご家族の方は利用者・家族向けの章からお読みください。
介護現場のハラスメントとは何か
定義と対象範囲
介護現場のハラスメントとは、介護サービスの提供中に、利用者やその家族などから職員が受ける暴力・暴言・性的な言動などを指します。厚生労働省は平成30年度に「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」を作成し、令和3年度の介護報酬改定を踏まえて改訂しました。令和元年度には研修の手引き(管理者向け・職員向け)、令和2年度には事例集もまとめています。
ただし、東京都福祉局のリーフレットは、介護現場のハラスメントに「確立した定義はない」と明記しています。どこからがハラスメントなのかを一律の線引きで決めることはできません。行為の内容、頻度、職員が受けた影響、サービスの目的や範囲との関係などを見て、事業所が組織として判断することになります。
法律の面では、改正労働施策総合推進法により、事業主にカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)防止の措置が義務づけられました。改正法の施行日は令和8年(2026年)10月1日です。
誰が誰から受けるハラスメントを指すのか
このテーマで中心になるのは、利用者やその家族から介護職員が受ける言動です。リーフレットや厚労省資料は、リスク要因を「環境面」「利用者」「家族」「サービス提供側」の4つに整理しています。利用者や家族の側だけでなく、サービス提供側の体制や、サービスを行う環境も要因として見ることが前提です。
カスハラの定義を示す厚労省のWebマガジンは、言動を行う主体を「顧客・取引先・施設利用者など業務に関係する者」としています。介護の利用者や家族は、この「施設利用者など」に含まれる立場です。
よくある誤解
| よくある誤解 | 実際 |
|---|---|
| 利用者に我慢するのが介護の仕事 | 厚労省の基本的考え方では、ハラスメントは組織的・総合的に対策するものとされ、一人で抱え込まず共有することが求められています。 |
| 利用者が高齢だから、何を言っても仕方がない | 認知症などの症状による言動は、ハラスメントとは区別して医療的なケアで対応する整理です。ただし、症状による言動でも職員の安全への配慮は必要です。 |
| 家族からの意見や苦情はすべてハラスメント | 苦情の申立てはハラスメントではありません。社会通念上許容される範囲を超えた要求と、正当な苦情は分けて考えます。 |
ハラスメントの3つの類型と具体例
身体的暴力
厚労省マニュアルが示す類型の1つ目は、身体的暴力です。身体的な力を使って危害を及ぼす行為を指し、具体例としてコップを投げる、蹴る、唾を吐くといった行為が挙げられています。
こうした行為は、程度によっては暴行罪や傷害罪などの犯罪になりうるともされています。犯罪にあたりうる行為は、警察への連絡を含め、組織として検討すべき事案です。
精神的暴力
2つ目は精神的暴力で、個人の尊厳や人格を言葉や態度によって傷つけたり、おとしめたりする行為です。例として、大声を出す、怒鳴る、特定の職員へのいやがらせ、理不尽なサービスの要求などが挙げられています。
三菱総合研究所の調査(後述)では、訪問介護や通所介護などで精神的暴力が最も多く報告されています。脅迫罪などにあたりうる言動もあるとされています。
セクシュアルハラスメント
3つ目はセクシュアルハラスメントで、意に沿わない性的な誘いかけ、好意的な態度の要求、性的な嫌がらせ行為などを指します。例として、必要がないのに手や腕を触る、抱きしめる、入浴介助中に性的な話をするといった行為が挙げられています。強制わいせつ罪などの犯罪にあたりうる行為もあります。
ハラスメントに当たらないものと判断の考え方
認知症などの症状による言動
厚労省の整理では、認知症などの症状として現れる言動(BPSDなど)は、ハラスメントとは区別され、医療的なケアで対応するものとされています。BPSDとは、認知症に伴う行動・心理症状の総称です。
言動が病気によるものかどうかの判断には、主治医やケアマネジャーの意見も確認することが示されています。また、病気による暴力であっても、職員の安全への配慮は必要とされています。具体的な医療上の対応は、必ず主治医など専門職の判断に従ってください。
苦情・料金の滞納との違い
ハラスメントに当たらないものは、次の3ケースで整理されています。
| ケース | ハラスメントか | 対応の枠組み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 認知症などの症状による言動 | 区別される | 医療的なケア | 主治医・ケアマネジャーの意見を確認。職員の安全への配慮は必要 |
| 苦情の申立て | ハラスメントではない | 苦情対応の仕組み | リーフレットは苦情対応との連携を事業者の取組の1つに挙げている |
| 利用料金の滞納 | 別の枠組みで整理 | 債務不履行(支払いの約束を果たさないこと)として対応 | 個別の判断は事業所・ケアマネジャー・行政に相談 |
判断に迷ったときの考え方
後述する三菱総合研究所の調査では、管理者の課題として「ハラスメントかどうかの判断が難しい」が最も多く挙がっていました。確立した定義がない以上、迷うのは自然なことです。
判断の材料として、厚労省Webマガジンが示すカスハラの3要素があります。
- 顧客・取引先・施設利用者など業務に関係する者の言動であること
- 社会通念上許容される範囲を超えていること
- 労働者の就業環境が害されること
この3つに照らし、事実を記録したうえで、管理者一人ではなく複数の目で検討します。
契約解除を検討する場合には注意が必要です。厚労省の基本的考え方は、ハラスメントを理由とする契約解除には「正当な理由」が必要としています。記録、関係者との連携、行政や専門家への相談を経て、慎重に判断します。
利用者・家族の立場から知っておきたいこと
介護保険でできる範囲を理解する
三菱総合研究所の報告書のヒアリングには、次の声が記載されています。
訪問介護員は「なんでもしてくれる人」という認識の利用者もおり、介護保険の範囲を超えたサービスを求められることもある
訪問介護でできる範囲は、国の通知(平成12年に示され、平成30年3月に一部改正)で定められています。個別の行為が可能かどうかは状況により異なるため、まずケアマネジャーや事業所に確認するのが確実です。具体的な事例は、当サイトの訪問介護でできないことを解説した記事でも整理しています。
家族として気をつけたい関わり方
厚労省の3類型を家族の目線で言い換えると、次のようになります。
| 伝えてよいこと | 避けたいこと |
|---|---|
| サービスへの不満や、改善してほしい点(苦情の申立てはハラスメントではありません)。ケアマネジャーや事業所の苦情窓口、市区町村の担当課などに伝えられます | 物を投げる、蹴るなど、身体的な力で危害を及ぼすこと |
| この作業は介護保険でお願いできるのかという確認 | 大声を出す、怒鳴る、特定の職員へのいやがらせ、理不尽なサービスの要求 |
| 担当者や訪問の仕方についての具体的な相談 | 必要なく手や腕を触る、性的な話をするなど、意に沿わない性的な言動 |
不満や心配があるときは、ケアマネジャーや事業所の苦情窓口、市区町村の担当課などに伝えられます。一例として、まず担当のケアマネジャーや事業所の苦情窓口に具体的に伝え、解決しないときに市区町村の介護保険担当課へ相談する、という進め方が考えられます(当サイトの助言であり、公的資料が定めた順序ではありません)。
東京都福祉局のリーフレットは、ハラスメントの防止が継続的なサービス利用につながるとしています。
事業所からハラスメントを理由に対応を求められたら
重要事項説明書には、ハラスメントがあった場合の対応が書かれていることがあります。事業所から注意や改善を求められたときは、どの言動が問題とされたのかを具体的に確認します。
納得できない場合やサービスの継続に不安がある場合は、ケアマネジャー、市区町村の窓口、地域包括支援センターに相談できます。ハラスメントを理由とする契約解除には「正当な理由」が必要とされており、事業所側にも慎重な手続きが求められます。
法律はどう変わったか|カスハラ防止措置の義務化
改正労働施策総合推進法の概要
令和7年6月11日に公布された改正労働施策総合推進法(法律第63号)により、事業主にカスタマーハラスメント防止のための雇用管理上の措置を講じることが義務づけられました。改正法の施行日は令和8年(2026年)10月1日です。義務の対象は事業主一般のため、職員を雇用する介護事業所も含まれると考えられます。
厚労省Webマガジンによると、企業のカスハラ相談経験は27.9%で、2020年と比べて8.4ポイント増えています。これは介護に限らない企業全体の数値です。
事業主が講じる5つの措置
事業主に求められる措置は、次の5項目として整理されています。
- 方針の明確化と周知
- 相談体制の整備
- 事後の迅速・適切な対応(事実確認と被害者への配慮)
- 悪質な事案への抑止措置
- プライバシーの保護と、相談したことなどを理由とする不利益な取扱いの禁止
厚労省Webマガジンでは、事業主の措置が上の5項目として整理されています。具体的な内容は国の指針で確認してください。一方、後述する11項目は、厚労省マニュアルが介護現場向けに整理した取組で、別の資料にあたります。方針や相談窓口など重なる項目があるため、マニュアルに沿って整備済みの事業所は、5項目に照らして足りているかを点検する使い方ができます。具体的な運用の細目は、国の指針や自治体の案内で確認してください。
セクハラ・パワハラに関する従来の枠組み
カスハラ以前から、ハラスメントに関する法律上の枠組みはありました。内閣府掲載の厚労省資料にもとづいて整理すると、次のとおりです。
| 区分 | 根拠 | 対象 | 時期 |
|---|---|---|---|
| セクシュアルハラスメント | 男女雇用機会均等法 | 事業主に措置義務。利用者など労働者以外の者からのセクハラも指針で明確化 | 利用者等からの分は令和2年6月1日から |
| パワーハラスメント | 労働施策総合推進法 | 事業主に措置義務 | 大企業は令和2年6月1日、中小企業は令和4年4月1日 |
| 顧客等からのパワハラ(著しい迷惑行為) | 指針 | 「望ましい取組」 | 改正前の扱い |
| 運営基準の措置(令和3年度の報酬改定) | 省令(運営基準) | すべての介護サービス事業者に、ハラスメント防止の方針の明確化等の措置を義務づけ | 令和3年度 |
| カスハラ防止措置 | 改正労働施策総合推進法 | 事業主に措置義務 | 施行日は令和8年10月1日 |
介護・医療の現場の特性
令和7年10月27日の労働政策審議会の分科会では、「医療・介護、特に訪問系は他者の目が入りにくい」という趣旨の発言がありました。これは審議会での意見であり、指針の本文ではありません。
介護サービスの運営基準と報酬上の仕組み
令和3年度の改定で義務づけられたこと
令和3年度の介護報酬改定では、省令(運営基準)により、すべての介護サービス事業者に、ハラスメント防止のための方針の明確化等の必要な措置を講じることが義務づけられました。訪問介護の条文には、次のように定められています。
…就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない
留意事項通知では、カスタマーハラスメントの防止についても、方針の明確化等を行うことが「推奨」されました。令和3年度の時点では、カスハラ対応は推奨にとどまっていました。
カスハラ対応の義務化の検討状況
厚労省が令和7年11月に示した資料では、改正法を踏まえて、運営基準でもカスハラへの対応を義務づけることを「検討する」としています。その後に実際の省令改正が行われたかどうかは、本記事では確認できていません。
どの措置が義務で、どれが推奨なのかは、次の先で最新の内容を確認してください。
- 厚生労働省が公表する最新の通知
- 事業所のある都道府県・市区町村の介護保険担当課
- 事業所の指定権者が出す通知
複数名での訪問に関する報酬の仕組み
訪問介護や訪問看護には、利用者やその家族の同意を得たうえで、暴力行為等が認められる場合に複数名でサービスを提供すると加算される仕組みがあります。内閣府が掲載した厚労省資料に記載があります。
算定の要件や利用者負担への影響は、担当のケアマネジャー、事業所、市区町村の介護保険担当課に確認してください。
重要事項説明書への記載
東京都のページでは、重要事項説明書に「ハラスメントに対するサービス提供拒否」などの条項を記載することが推奨されています。
東京都福祉局のリーフレットは、契約書や重要事項説明書を通じて、次の4つの内容を利用者・家族に周知するよう示しています。
- ハラスメントの防止が、継続的なサービス利用につながること
- 介護保険でできる業務の範囲
- ハラスメントに当たる行為
- ハラスメントを受けた際の事業者の対応
事業者が取り組むべき対策の全体像
厚労省マニュアルが示す11項目
厚労省マニュアルは、事業者が取り組むべき項目を11に整理しています。
- ①基本方針の決定・周知
- ②マニュアルの作成・共有
- ③相談しやすい職場づくりと相談窓口の設置
- ④介護サービスの目的・範囲についての理解の統一
- ⑤利用者・家族への周知
- ⑥利用者情報の収集と、担当職員の配置・申送り
- ⑦サービス種別に応じた対策
- ⑧苦情対応との連携
- ⑨ハラスメント発生時の対応
- ⑩管理者の過度な負担の回避
- ⑪PDCAによる見直し(計画・実行・評価・改善を繰り返すこと)
11項目には、事後の対応だけでなく、事前の予防、情報共有、サービスの目的や範囲の理解統一まで含まれています。⑩として管理者の過度な負担を避けることも挙げられています。
方針の明確化と研修
東京都リーフレットは、基本方針の例として「ハラスメントは組織として許さない」という趣旨の表明を挙げています。方針は、職員に対しても、利用者・家族に対しても示す必要があります。
職員向けの取組としては、研修と話し合いの場、状況の把握、点検、管理者研修などの6項目が示されています。リーフレットは研修を定期的に行うことを求めています。国は、管理者向け・職員向けの研修の手引きも公表しています。
発生したときの対応
リーフレットによると、ハラスメントが発生したときは、管理者が責任をもって対応します。必要に応じて、ケアマネジャー、地域包括支援センター、医師、行政、警察へ連絡・通報し、被害を受けた職員の心のケアも行います。
基本的考え方にも、施設・事業所だけで抱え込まず、行政、地域包括支援センター、警察、法律家などと連携することが明記されています。地域包括支援センターの役割については、当サイトの地域包括支援センターを解説した記事も参考にしてください。
初期対応が重要であることも、基本的考え方の1つです。起きた事実を、いつ・どこで・誰が・何をしたかという形で早い段階に記録し、管理者と共有することが、その後の判断や関係機関への相談の土台になります。
担当配置と申送り、サービス種別ごとの対策
⑥の「利用者情報の収集と担当職員の配置・申送り」は、マニュアルの11項目のうち⑥にあたります。⑦は「サービス種別に応じた対策」の項目です。各項目の具体的な中身は、厚労省のマニュアルで確認してください。
助成事業
厚労省は、地域医療介護総合確保基金(介護従事者確保分)の枠組みで、「介護事業所におけるハラスメント対策推進事業」を設けています。対象となる費用は次のとおりです。
- 実態調査
- 研修
- 利用者向けリーフレットの作成
- 弁護士への相談費用(重要事項説明書にハラスメント防止条項を入れるための相談など)
- ヘルパーに補助者が同行するための謝金
実施主体は都道府県で、事業の有無や内容は都道府県ごとに異なります。補助率などの数値は期限付きのものがあるため、所在地の都道府県の担当課に確認してください。
現場の実態|国の調査で分かっていること
調査の概要と読み方
実態を示す資料として、平成30年度の老人保健健康増進等事業で三菱総合研究所が行った調査報告書があります。
調査は平成31年2月に実施されました。対象は、全国約10,000の施設・事業所の管理者と直接処遇職員(利用者に直接介護を行う職員)で、方法はアンケートです。
古い調査であり、現在の状況を直接示すものではありません。数値はサービス種別によって大きく異なるため、以下では種別ごとの幅で示します。
利用者から受けたハラスメントの経験
主な結果を、項目ごとにまとめます。
| 項目 | 結果(サービス種別による幅) |
|---|---|
| これまでに利用者からハラスメントを受けた経験がある職員 | 40〜70% |
| この1年間(平成30年1〜12月)に経験した職員 | 50〜90% |
種類別では、訪問介護や通所介護などでは精神的暴力が最も多く、その他のサービスでは身体的暴力が最も多いという結果でした。直近3年の推移は、全サービスで「増えている」が「減っている」を上回っています。
職員への影響と相談の状況
ハラスメントを受けた職員について、次の結果が報告されています。
| 項目 | 結果(サービス種別による幅) |
|---|---|
| けがや病気(精神面を含む)になった | 5〜22% |
| 辞めたいと思った | 20〜40% |
| 実際に辞めた | 1.8〜11.6% |
| 相談した | 20〜50% |
| 相談しなかった | 10〜40% |
辞めたいと思った職員が20〜40%と報告されており、職員の定着への影響が懸念されます。職員の定着や待遇の面では、当サイトの介護職員の処遇改善加算を解説した記事も参考になります。
相談しなかった職員が一定数いることは、相談しやすい環境づくりが課題であることを示唆しています。管理者側の課題として最も多かったのは、先に述べた「ハラスメントかどうかの判断が難しい」でした。
被害を受けたときの相談窓口
まず記録を残し、社内で相談する
厚労省の「あかるい職場応援団」では、ハラスメントを受けたときの流れを次のように案内しています。
- いつ・どこで・誰が・何をしたかを記録する
- 社内の窓口に相談する
- 社内で解決しない場合は、労働局の総合労働相談コーナーへ相談する
相談したことを理由とする不利益な取扱いは、法律で禁止されています。
総合労働相談コーナー
相談先は、次の3つに整理できます。
| 窓口 | 特徴 | 確認先 |
|---|---|---|
| 社内の窓口 | 最初に相談する窓口。記録を持って管理者などに相談する | 事業所の相談窓口 |
| 総合労働相談コーナー | 全国378か所。労働局や労働基準監督署の中などに設置。無料・予約不要で、労働者も事業主も相談可。面談と電話で受付、土日祝は基本的に閉庁 | 厚労省のサイト |
| 自治体の独自窓口 | 介護・障害福祉の職員向けに設けている自治体がある | 都道府県・市区町村の介護保険担当課、自治体の公式サイト |
職場の窓口で解決しない場合や、社内に相談できる人がいない場合に、総合労働相談コーナーを外部の窓口として使えます。
自治体の独自窓口
公式サイトで関連ページを公開している自治体の例は、次のとおりです。
- 東京都福祉局「介護・障害福祉サービス等職員カスタマー・ハラスメント総合相談窓口」
- 横浜市(介護事業所向けのハラスメント関連ページ)
- 山梨県(同上)
- 札幌市(同上)
窓口の電話番号や受付期間は、変更や期限があるため本記事には記載しません。最新の案内は、各自治体の公式サイトでご確認ください。
まとめ
- 介護現場のハラスメントに確立した定義はなく、身体的暴力・精神的暴力・セクシュアルハラスメントの3類型で整理されている。認知症等の症状による言動、苦情の申立て、料金の滞納は区別して対応する。
- 改正労働施策総合推進法による事業主のカスハラ防止措置は、施行日が令和8年10月1日。運営基準への反映は検討されている。
- 平成30年度の国の調査では、利用者からハラスメントを受けた経験(これまでに経験したもの)のある職員は、サービス種別により40〜70%だった。
- 利用者・家族は、不満をケアマネジャーや事業所の苦情窓口に具体的に伝える。ハラスメントを理由とする契約解除には正当な理由が必要。
- 被害を受けたときは記録を残して社内に相談し、解決しなければ総合労働相談コーナーや自治体の窓口を利用できる。
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