介護予防通所リハビリテーションは、要支援1・2の人が介護老人保健施設や病院、診療所などに通い、理学療法や作業療法などのリハビリテーションを受けられる、介護保険の予防給付のサービスです。報酬は時間制ではなく月額の定額で、令和6年度改定後の基本報酬は要支援1が2,268単位、要支援2が4,228単位です。この記事では、対象、サービス内容、費用の目安、加算・減算、利用の流れ、全国の事業所数と利用者数を、厚生労働省や自治体の公開資料にもとづいて整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 要支援1・2の人(予防給付) |
| 報酬 | 月額定額。要支援1=2,268単位、要支援2=4,228単位 |
| 1割負担の目安 | 要支援1=月2,393円、要支援2=月4,461円(福岡市の案内) |
| 月の上限(区分支給限度額) | 要支援1=50,320円、要支援2=105,310円 |
| ケアプラン | 地域包括支援センターが作成 |
| 相談先 | 市区町村の窓口、地域包括支援センター |
単位数と円の関係は、福岡市の案内では要支援1の2,268単位に対し1割負担額が2,393円ですが、換算は地域で異なります。
金額や要件は令和6年度介護報酬改定後の公開資料にもとづく内容です。介護報酬は改定により変わる可能性があります。
介護予防通所リハビリテーションとは
最初に、サービスの定義と、どんな人が対象になるのか、混同されやすい点を整理します。
定義と基本方針
介護予防通所リハビリテーションは、要支援1・2の人が利用できる介護保険の予防給付のサービスです。主治医が必要と認めた人が、介護老人保健施設、病院、診療所などに通い、理学療法や作業療法などのリハビリテーションを受けます(WAM NETの解説)。介護保険法第8条の2に定める介護予防通所リハビリテーションがこれにあたります。
基本方針は、利用者が可能な限り居宅で自立した日常生活を営めるよう、リハビリテーションによって心身機能の維持回復を図り、生活機能の維持または向上を目指すことです(東京都の指定介護予防通所リハビリテーション指導検査基準)。つまり、機能訓練そのものが目的というより、自宅での暮らしを続けるための手段として位置づけられています。
対象となる人
対象は、要支援1または要支援2の認定を受けた人です。要介護1〜5の人が使う通所リハビリテーションは介護給付、要支援の人が使うものは予防給付と、制度上の区分が分かれています。名称に「介護予防」が付くのは後者です。
利用できるかどうかは、認定区分だけでなく、主治医が通所リハビリテーションを必要と認めているか、ケアプランに位置づけられているかによって決まります。事業所や送迎の条件は事業所ごとに異なるため、地域包括支援センターや事業所に確認します。
制度上の位置づけ
介護保険のサービスは、要介護1〜5の人が使う介護給付、要支援1・2の人が使う予防給付、市町村が実施する総合事業に大きく分かれます。介護予防通所リハビリテーションは、このうち予防給付に位置づけられるサービスです。予防給付は国の定める報酬の表にもとづき、総合事業は市町村ごとに内容や費用が異なります。
名称だけで判断せず、どの制度のサービスなのかを最初に確認することが、見積もりの比較や相談をスムーズにします。詳しい全体像は介護予防サービスとはでも整理しています。
よくある誤解
| よくある誤解 | 実際には |
|---|---|
| 要支援1・2ではリハビリのサービスは使えない | 要支援1・2でも予防給付として通所リハビリテーションを使える |
| 介護予防通所介護(総合事業)と同じもの | 通所リハは医師の指示にもとづきPT・OT・STがリハビリを行う。いわゆるデイサービスに相当する総合事業の通所型は市町村が実施し、内容・費用は市町村ごとに異なる |
| 利用回数は国が決めている | 国による回数の上限は定められておらず、ケアプランで個別に決まる |
| 料金は利用した時間や回数で決まる | 要支援の報酬は月額の定額で、時間や回数で増減しない |
介護予防通所介護(総合事業)との違いは次の章で、費用の仕組みは費用の章で詳しく見ていきます。
他のサービスとの違い
「通所」「リハビリ」「介護予防」という言葉は複数の制度にまたがるため、どこが違うのかを確認します。
要介護の通所リハビリテーションとの違い
要介護1〜5の人が使う通所リハビリテーションは介護給付で、要支援1・2の人が使う介護予防通所リハビリテーションは予防給付です。報酬の表が別に定められており、要支援の報酬は後述のとおり月額の定額です。要介護の金額をそのまま当てはめて見積もりを比べないようにします。
要介護の通所リハビリテーションについては通所リハビリテーションとはで解説しています。
ケアプランを作る窓口の違い
要支援1・2の人の介護予防サービス計画(ケアプラン)は、地域包括支援センターが作成する流れです(介護サービス情報公表システムの案内)。ケアプラン作成の窓口は、要介護の人が相談する居宅介護支援事業所ではありません。相談先を間違えやすい点なので、認定結果の通知を受けたら、まず自治体の窓口や地域包括支援センターに連絡します。
地域包括支援センターの役割は地域包括支援センターとはで解説しています。
介護予防通所介護(総合事業)との違い
いわゆるデイサービスに相当する総合事業の通所型は市町村が実施し、内容・費用は市町村ごとに異なります。介護予防通所リハビリテーションは予防給付で、医師の指示にもとづきPT・OT・STがリハビリを行います。
| 項目 | 介護予防通所リハビリテーション | 総合事業の通所型(デイサービス相当) |
|---|---|---|
| 制度 | 予防給付 | 市町村が実施する総合事業 |
| 内容 | 医師の指示にもとづきPT・OT・STがリハビリを行う。介護老人保健施設・病院・診療所等に通う | 市町村ごとに異なる |
| 費用 | 月額定額(要支援1=2,268単位、要支援2=4,228単位) | 市町村ごとに異なる。お住まいの市町村で確認 |
総合事業は、要支援1・2の人と、基本チェックリストで事業対象者と判断された人が使えます(厚生労働省の総合事業の概要)。介護予防通所介護(総合事業)と介護予防通所リハビリテーションは、いずれか一方を選ぶ想定です。総合事業の全体像は総合事業とはにまとめています。
サービスの内容
通所リハビリテーションで実際に何が行われるのか、基本のメニューと選択的サービスを見ます。
基本となるメニュー
WAM NETや福岡市の案内によると、提供される内容は、日常生活上の支援と、生活機能の維持・改善のためのリハビリテーションが中心です。リハビリテーションの具体例として、関節拘縮の予防、筋力や体力の維持、自主トレーニングの指導、歩行練習、基本動作訓練、階段・更衣・トイレ動作の練習が挙げられています。
どのメニューを、どの程度行うかは、一人ひとりの状態と目標に合わせて事業所が作る計画で決まります。同じ要支援1でも、内容は人によって異なります。
選択的サービス(運動器・栄養・口腔)
基本のリハビリテーションに加えて、選択的サービスとして次の3つがあります。
- 運動器機能向上
- 栄養改善
- 口腔機能向上
後述の令和6年度改定では、このうち運動器機能向上に関する加算が廃止され、基本報酬に含まれる形になりました。栄養改善と口腔機能向上については、両方を組み合わせて実施した場合の新しい加算が設けられています。
通所で受けられる内容の整理
- 日常生活上の支援
- リハビリテーション:関節拘縮の予防、歩行練習、基本動作訓練など
- 選択的サービス(運動器機能向上・栄養改善・口腔機能向上):計画に位置づけられた場合
- 送迎・入浴:提供される場合は月額の報酬に含まれる
送迎・入浴の提供の有無や、通所の時間、内容は事業所により異なります。事業所に確認してください。
別途かかる費用
食費などは介護保険の対象外で別途かかり、金額は事業所ごとに異なります(福岡市の案内)。契約前に見積もりの内訳を確認してください。
計画と運営の仕組み
サービスがどのような手順で計画され、見直されるのかを、東京都の指導検査基準や横浜市の手引きの内容から整理します。
医師の指示とリハビリ専門職
医師は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士に対して、リハビリテーションの実施目的、留意事項、中止する基準などを指示します(東京都の指導検査基準)。事業所では、この指示にもとづいて専門職がリハビリテーションを行います。
計画の評価と見直しの間隔
計画は、初回はおおむね2週間以内に評価し、その後はおおむね3か月ごとに評価するとされています。状況に合わせて内容が見直される仕組みです。
また、計画の作成後1月以内に、利用者の居宅を訪問して評価するよう努めることも示されています。
3か月以上続ける場合の考え方
リハビリテーションを3か月以上継続する必要がある場合は、計画書に継続が必要な理由と、終了の目安を記載することが求められます。
利用者や家族の側では、「今の目標は何か」「いつ頃を目安に見直すのか」を、計画の説明の際に尋ねておくと、見通しが立てやすくなります。
目標を暮らしの場面で考える
基本方針が示すとおり、リハビリテーションの目的は、自宅で自立した日常生活を続けることです。歩行練習や階段、更衣、トイレ動作の練習といったメニューも、「買い物に歩いて行きたい」「自宅の階段を安全に上り下りしたい」といった具体的な場面と結びつけると、計画の中で優先順位がつけやすくなります。
生活行為向上リハビリテーション実施加算のように、本人が取り組みたい生活行為に焦点を当てた加算も設けられています。やりたいことがはっきりしている場合は、担当者にその内容を具体的に伝えることが、計画づくりの出発点になります。
月額費用の仕組みと目安
要支援の通所リハビリテーションの費用は、時間制ではなく月額の定額です。単位数、自己負担の目安、支給限度額の関係を順に見ます。
報酬は月額の定額
介護予防通所リハビリテーションの報酬は月ごとの定額で、利用した時間の長さによる区分はありません。送迎や入浴も、報酬に包括されています。
基本報酬の単位数
令和6年度改定後の基本報酬は、次のとおりです(厚生労働省 第258回介護給付費分科会 資料)。
| 要支援度 | 基本報酬(1月あたり) |
|---|---|
| 要支援1 | 2,268単位 |
| 要支援2 | 4,228単位 |
令和3年度の水準は要支援1が2,053単位、要支援2が3,999単位でした。WAM NETなど一部の資料には旧い数値の表記が残っているため、読むときは改定の時期を確認してください。
1割負担の目安
福岡市の案内(令和6年度改定を反映)では、1割負担の場合の自己負担は、要支援1で月2,393円、要支援2で月4,461円です。2割・3割負担の人は、単純に2倍・3倍した概算で見ると次のようになります。
| 要支援度 | 1割 | 2割(概算) | 3割(概算) |
|---|---|---|---|
| 要支援1 | 2,393円 | 約4,786円 | 約7,179円 |
| 要支援2 | 4,461円 | 約8,922円 | 約13,383円 |
例えば福岡市の案内では、要支援1の基本報酬2,268単位に対し、1割負担額は2,393円です。単位から円への換算は地域によって異なり、加算なども関わるため、単純な掛け算では求められません。これらは目安です。お住まいの地域の単価や、端数処理、事業所が算定する加算などによって、実際の金額は変わります。処遇改善加算など、事業所が算定していれば利用料に上乗せされるものもあります。
区分支給限度額との関係
要支援の月の上限(区分支給限度基準額)は、介護サービス情報公表システムによると、要支援1が50,320円、要支援2が105,310円です。この上限は、通所リハビリテーションだけでなく、他の予防給付のサービスと合算で管理されます。複数のサービスを組み合わせる場合は、合計に注意します。
仕組みの詳細は区分支給限度額とはで解説しています。
月額の定額と、上限に影響する合計
報酬は月額の定額で、時間による区分はありません。区分支給限度額に影響するのは、他の予防給付サービスとの合計です。複数のサービスを組み合わせる場合は、月の合計がどうなるかをケアプランの段階で確認します。
利用回数について、国による上限は定められていません。平成18年の国のQ&A(横浜市の運営の手引きに引用)では、要支援1は週1回程度、要支援2は週2回程度が想定されています。
加算・減算と令和6年度改定
基本報酬に加えて、条件を満たすと加算され、条件によっては減算されます。令和6年度改定の主な変更とあわせて整理します。
令和6年度改定の主な変更点
厚生労働省の資料では、介護予防通所リハビリテーションについて次の変更が示されています。
- 運動器機能向上加算(225単位/月)を廃止し、基本報酬に包括
- 選択的サービス複数実施加算I・IIを廃止
- 事業所評価加算(120単位/月)を廃止
- 一体的サービス提供加算(480単位/月)を新設
一体的サービス提供加算は、栄養改善と口腔機能向上の両方を実施し、いずれかを行う日を月2回以上設けた場合に算定できます。栄養改善加算・口腔機能向上加算とは併算定できません。
主な加算
基本報酬に加えて、事業所の体制や取り組みに応じて算定される主な加算です。算定の有無は事業所ごとに異なります。
| 加算 | 単位数 |
|---|---|
| 栄養改善加算 | 200単位/回 |
| 口腔機能向上加算(I) | 150単位/月 |
| 口腔機能向上加算(II) | 160単位/月 |
| 栄養アセスメント加算 | 50単位/月 |
| 口腔・栄養スクリーニング加算 | (I)20単位/回、(II)5単位/回 |
| 科学的介護推進体制加算 | 40単位/月 |
サービス提供体制強化加算は、要支援度で単位数が分かれます。
| 区分 | 要支援1 | 要支援2 |
|---|---|---|
| (I) | 88単位 | 176単位 |
| (II) | 72単位 | 144単位 |
| (III) | 24単位 | 48単位 |
このほか、該当する場合のみ算定されるものとして、生活行為向上リハビリテーション実施加算(562単位/月。開始月から6月以内、OTまたは研修修了PT/STの配置、リハビリテーション会議と居宅訪問評価が要件)、退院時共同指導加算(600単位/回)、若年性認知症利用者受入加算(240単位/月)があります。
主な減算
| 減算 | 内容 |
|---|---|
| 12月超減算 | 利用開始から12月を超えた場合。要支援1は120単位/月、要支援2は240単位/月 |
| 同一建物減算 | 要支援1は376単位/月、要支援2は752単位/月 |
| 定員超過・人員欠如 | 所定単位数の70/100 |
| 高齢者虐待防止措置未実施・業務継続計画未策定 | それぞれ1%減算 |
12月超減算の免除条件は、利用回数と併用の章で説明します。
加算・減算の読み方
加算と減算は、利用者の側から見ると「事業所がどの体制を整えているか」と「利用がどの段階にあるか」を示す指標でもあります。たとえば12月超減算は、利用開始から12月を超えると基本報酬から差し引かれる仕組みで、免除の条件があります。
一体的サービス提供加算は、栄養改善と口腔機能向上を一体で提供する考え方にもとづくもので、令和7年10月提供分の算定率は2.5%、生活行為向上リハビリテーション実施加算は0.2%でした。算定率が低い加算は、令和9年度の改定に向けた検討の論点にも挙がっています。算定の有無は、事業所の方針や体制によって異なります。
利用者や家族は、加算の名前を細かく覚える必要はありません。見積もりに出てきた加算について「どのような取り組みに対する加算か」「自分の目標とどう関係するか」を事業所に尋ねれば、説明を受けられます。
処遇改善加算について
介護職員等の処遇改善に関する加算は、事業所が算定していれば、利用料に上乗せされます。区分や率は資料によって表記にばらつきがあるため、この記事では数値を載せません。具体的な額は事業所の見積もりで確認してください。
利用回数と併用の考え方
週に何回通えるのか、他のサービスとどう組み合わせるのかは、よく寄せられる疑問です。
回数に国の上限はない
利用回数について、国による上限は定められていません。目安として、横浜市の運営の手引きが引用する国のQ&A(平成18年)では、要支援1は週1回程度、要支援2は週2回程度が想定されています。
あくまで想定であり、実際の回数は本人の状態、目標、月の上限額との兼ね合いで、ケアプランの中で決まります。
同一月に複数事業所は想定されていない
同じ月に2か所の事業所で介護予防通所リハビリテーションを併用することは、想定されていません。また、総合事業の通所介護相当のサービスとは、いずれか一方を選ぶ考え方です。訪問型のリハビリテーションを組み合わせる場合は訪問リハビリテーションとはも参照してください。
12月を超えて続ける場合
12月を超えても利用できます。ただし12月超減算(要支援1=120単位/月、要支援2=240単位/月)があり、3月に1回以上のリハビリテーション会議の開催とLIFE(科学的介護情報システム)への提出で免除されます。
厚生労働省の資料では、令和7年10月提供分の12月超減算の算定率は31.0%、開始24か月後に継続していて修了予定なしの人が90.4%(n=362)でした。継続が適切かどうかは個人ごとに、計画の評価で確認されます。
利用開始までの流れ
申請から利用開始まで、一般的な手順を順に並べます(介護サービス情報公表システムの流れにもとづく)。
要介護認定の申請から認定まで
最初に、市区町村の窓口に要介護認定を申請します。認定は原則として申請から30日以内に行われます。結果が要支援1または要支援2であれば、予防給付の対象になります。すでに要支援の認定済みの方は、地域包括支援センターでのケアプラン作成から始めます。
地域包括支援センターでのケアプラン作成
要支援1・2の人は、地域包括支援センターで介護予防サービス計画(ケアプラン)を作成します。主治医が必要と認めた場合に、通所リハビリテーションをケアプランに位置づけます。
事業所との契約から利用開始
ケアプランにもとづき、事業所と契約を結び、利用を開始します。契約時には、サービス内容、利用料、加算の有無、別途かかる食費などの費用を確認します。
事業所の情報を調べる方法
事業所の所在地や提供しているサービスの情報は、厚生労働省の介護サービス情報公表システムで調べられます。事業所の比較にあたっては、サービス内容、営業日、送迎の範囲、利用料の内訳といった客観的な項目を並べて見るのが基本です。見学や体験などについては、事業所や窓口に確認してください。
利用開始の時期の確認
認定は原則として申請から30日以内に行われ、その後にケアプランの作成と契約が続きます。利用開始の時期や、早く始めたい事情がある場合の進め方は、窓口や地域包括支援センターに確認してください。
なお、退院時共同指導加算(600単位/回)のように、退院に合わせた連携を評価する加算も設けられています。退院後の利用については、事業所や地域包括支援センターに確認します。
事業所数と利用者数の動向
全国でどのくらい提供されているのかを、公表されている統計で確認します。
事業所数
厚生労働省の令和6年介護サービス施設・事業所調査によると、介護予防通所リハビリテーションの事業所数は令和6年10月1日時点で7,978か所で、前年の8,065か所から減っています。また、介護給付費分科会の資料では、令和7年4月審査分で請求のあった事業所は7,474か所でした。
利用者数
令和7年の受給者数は、要支援1が79.4千人、要支援2が110.6千人です(第258回介護給付費分科会 資料)。
| 要支援度 | 受給者数(令和7年) |
|---|---|
| 要支援1 | 79.4千人 |
| 要支援2 | 110.6千人 |
費用額と今後の動き
費用額は令和5年度が830億円、令和6年度が864億円でした(介護給付費等実態統計の概況、第258回分科会資料)。
令和9年度の改定に向けて、令和8年6月の時点で通所リハビリテーションの検討が進められています。論点には、サービス提供体制や、算定率の低い加算の整理が挙がっています。今後、報酬や要件が変わる可能性があります。
統計の読み方と注意点
ここで挙げた数字は、調査や審査の時点が異なるため、直接比べないようにします。近くの事業所の有無や受け入れの状況は、地域包括支援センターや介護サービス情報公表システムで確認できます。
利用前の確認事項と注意点
費用や制度の思い違いが、後から負担や不満につながらないよう、確認したい点をまとめます。
要介護の金額や旧い数値を当てはめない
報酬は予防給付と介護給付で別の表です。また、令和3年度の数値と令和6年度改定後の数値は異なります。資料を見るときは、どの時点の数値かを確認します。
合計の単位数と自己負担を確認する
月の上限は他の予防給付サービスと合算です。加算や食費を含めた合計の見積もりを、ケアプランの段階で出してもらい、上限内に収まるかを確認します。
見積もりを受け取ったら、基本報酬、加算、食費などの別途費用がそれぞれどこに含まれているかを、項目ごとに分けて見ます。基本報酬は月額の定額で、送迎・入浴は提供される場合は月額の報酬に含まれます(提供の有無は事業所に確認)。加算は事業所の体制や取り組みによって付くかどうかが変わり、食費などは介護保険の対象外です。この区別がつくと、事業所ごとの金額の差が、どの部分から生じているのかを説明してもらいやすくなります。
あわせて、利用の途中で状況が変わったときの相談先も確認しておきます。計画は初回おおむね2週間以内、その後おおむね3か月ごとに評価されるため、その場で目標や回数について相談できます。ケアプランの見直しが必要な場合は、地域包括支援センターに連絡します。
資料を読むときは、数値の出どころと時点をそろえて確認します。基本報酬の単位数は令和6年度改定後の厚生労働省の資料、1割負担の目安は福岡市の案内、月の上限は介護サービス情報公表システムと、出典ごとに対象が異なります。同じ要支援1の費用でも、単位数、自己負担の円額、上限額は別の数字です。見積もりの数字がどれにあたるのかを、事業所や地域包括支援センターに確認してから比べるようにします。
制度改定により内容が変わる可能性
この記事の内容は令和6年度改定後の公開資料にもとづくもので、改定により報酬や要件が変わる可能性があります。最新の内容は、市区町村の介護保険担当窓口や地域包括支援センターで確認してください。
契約前に事業所へ尋ねたいこと
制度の理解に加えて、事業所ごとの違いを確認する質問を用意しておくと、説明を受けるときに迷いません。以下は、本記事で取り上げた仕組みから導いた確認項目の例です。
- 月額の利用料の内訳(基本報酬のほか、どの加算が付くか)
- 食費など、介護保険の対象外で別にかかる費用
- 通所の回数と、ケアプランで想定されている曜日・頻度
- リハビリテーションの計画を、初回のあとどの間隔で見直すか
- 計画作成後に自宅を訪問して評価する予定があるか
- 12月超減算が付く場合、免除の条件を満たす体制があるか
- 送迎の範囲と、入浴の提供の有無
これらの質問は、サービスの優劣を判断するためのものではなく、契約後の「思っていた内容と違う」を減らすためのものです。回答は書面でも受け取っておくと、あとで見返せます。
質問への回答は、メモに残すか書面で受け取っておくと、契約後に内容を見返すときに役立ちます。家族が同席できる場合は、一緒に説明を聞いておくと確認漏れを減らせます。
確認先のまとめ
- 主治医:通所リハビリテーションが必要かどうか、本人の状態
- 地域包括支援センター:ケアプラン、総合事業との選択、上限額
- 事業所:加算の有無、別途費用、見積もりの内訳、送迎の範囲
- 市区町村の介護保険担当窓口:負担割合、総合事業の費用、最新の制度
まとめ
最後に、この記事の要点を整理します。
- 介護予防通所リハビリテーションは、要支援1・2の人が使える予防給付のサービスで、医療機関や介護老人保健施設などに通ってリハビリテーションを受ける
- 報酬は月額の定額で、令和6年度改定後は要支援1が2,268単位、要支援2が4,228単位。1割負担の目安は月2,393円・4,461円
- 月の上限は他の予防給付サービスと合算され、利用回数に国の上限はない(目安は週1回程度・週2回程度)
- ケアプランは地域包括支援センターが作成し、総合事業の通所型サービスとはいずれか一方を選ぶ想定
- 制度改定がありうるため、最新の内容は市区町村や地域包括支援センターで確認する
利用を考える場合の行動順は次のとおりです。
- 主治医に相談する
- 地域包括支援センターに連絡する
- 事業所に見積もり・内容を確認する
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