ダブルケアとは、子育てと家族の介護を同時に担う状態のことです。内閣府の資料では、平成24年の就業構造基本調査をもとに、その人数は約25万人と推計されています。まずは地域包括支援センター(介護側)とこども家庭センター(育児側)に相談するのが出発点です。制度は改定されることがあるため、最終的な内容は各窓口でご確認ください。
この記事で分かること
- ダブルケアの定義と、推計人数・実態
- 起きやすい負担と、仕事への影響
- 最初に相談する窓口
- 介護側・育児側・職場で使える制度と、介護休業給付金
ダブルケアとは何か
はじめに、ダブルケアという言葉がどの範囲を指すのかを、公的資料の説明で確認します。
定義と対象範囲
平成28年版男女共同参画白書のコラムでは、ダブルケアを「子育て(子及び孫、いずれも小学生以下を含む)と介護(親及び祖父母)を同時に行う者」と説明しています。つまり、自分の子だけでなく孫の世話と、親や祖父母の介護が重なっている場合も含まれます。
内閣府の「共同参画」2016年6月号の特集によると、調査上は総務省「就業構造基本調査」の定義を参考に、「ふだん育児をしている」かつ「ふだん介護をしている」人を対象として数えています。数えるときの基準は、「ふだん」行っているかどうかです。
自分の状況が当てはまるか迷うときは、自治体の窓口で相談できます。たとえば北九州市では、地域包括支援センターがダブルケアやヤングケアラーなど、家族の悩みもあわせて受け付けています。
白書は背景として、初婚年齢や出産年齢の上昇により、育児をする時期と親の介護が必要になる時期が重なりやすくなったことを挙げています。
「ダブルケア」に含まれる状況の例
たとえば、未就学の子を育てながら親の通院に付き添っている人、孫の世話をしながら祖父母の介護もしている人などが、この考え方に当てはまりうる状況です。報告書の調査対象は「親(義理の親)と祖父母」とされています。内閣府委託のネット調査(後述)では、介護している相手が自分の親または配偶者の親である人が男性87.1%、女性78.3%を占めました。
自治体の説明にも幅があります。北九州市は、ダブルケアを「育児と介護など複数のケアを抱えていること」と説明しています。お住まいの自治体がどのような範囲で相談を受けているかは、窓口で確かめるのが確実です。
よくある誤解
1つめの誤解は、「介護サービスを使っていれば、ダブルケアには当たらない」というものです。調査上の定義の基準は、本人が「ふだん」育児と介護を行っているかどうかです。
2つめは、「ダブルケア専用の制度や手当がある」という思い込みです。本記事で確認できた範囲では、介護保険・子育て支援の各事業・育児介護休業法は別々の制度として用意されています。一部の自治体には専用の相談窓口があります。制度ごとに窓口が分かれるため、全体を見渡せる相談先から始めることが大切になります。
3つめは、「介護休業は自分で介護をするための期間」という誤解です。厚生労働省は、介護休業の趣旨を、介護の体制を構築するための一定期間の休業としています。休業中に、介護サービスの利用や家族の役割分担といった体制づくりを進めることが想定されています。
ダブルケアの人数と実態
ここでは、公的統計の推計人数と、内閣府が委託したネット調査から見える年齢・子どもの年齢・介護の頻度を整理します。
推計約25万人という数字の読み方
内閣府の資料によれば、ダブルケアを担う人は約25万人です。元になったのは平成24年(2012年)の就業構造基本調査で、内訳と割合は次のとおりです。
- 女性約17万人、男性約8万人(白書のコラムでは男性約8万5千人、女性約16万8千人)
- 15歳以上人口の約0.2%
- 育児をする人の約2.5%
- 介護をする人の約4.5%
白書はこの数字について、「相当の幅を持って解釈」する必要があると注記しています。この数字は平成24年のデータであり、現在の人数を示すものではありません。
令和4年(2022年)の就業構造基本調査の結果の概要には、ダブルケアとして集計された項目は見当たりませんでした。そのため、最新の人数は本記事では示していません。参考までに、令和4年の調査で別々に集計された人数は次のとおりです。
| 項目 | 育児をしている人 | 介護をしている人 |
|---|---|---|
| 人数 | 965万人 | 629万人 |
| うち有業者 | 821万人 | 365万人 |
介護をしている人の有業割合は58.0%です。これらは別々の集計であり、足し合わせてダブルケアの人数を推計することはできません。
年齢層と性別の特徴
平成28年版白書のコラムによると、ダブルケアを担う人の平均年齢は男女とも40歳前後で、30歳代・40歳代が8割を占めます。
内閣府が委託して実施したネット調査(NTTデータ経営研究所、2016年1〜2月実施、回答者1,004人)では、男性が40歳代で36.1%と最も多く、女性は30歳代が37.4%で最多でした。
このネット調査はインターネット上で回答を集めたもので、公的統計(就業構造基本調査)と母集団が同じではありません。回答者の男女比も男性55.5%、女性44.5%で、公的統計の推計とは異なります。以下の数字は「この調査の回答者の傾向」として読んでください。
子どもの年齢・介護の頻度
同じネット調査の結果を、男女別にまとめます。
| 項目 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 最年少の子が未就学児 | 61.2% | 66.5% |
| 介護の頻度が「週1回以上」 | 73.9% | 71.6% |
育児と介護のどちらが先に始まったかを尋ねると、「子育てが先」が77.0%でした。つまり、小さな子を育てている最中に、親の介護が加わるパターンが多いという結果です。
ダブルケアで起きやすい負担
ネット調査では、介護と子育てで負担の種類が異なること、女性に負担が偏りやすいことが示されています。
負担感の大きさと種類
「負担を感じる」(「非常に」と「やや」の合計)と答えた割合は、子育てよりも介護のほうが高い結果でした。
負担の種類を含めた結果は、次の表のとおりです。
| 項目 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 子育てで負担を感じる | 44.5% | 51.3% |
| 介護で負担を感じる | 66.9% | 67.1% |
| 介護:精神的負担(種類の中で最多) | 63.5% | 68.3% |
| 介護:経済的負担(種類の中で最も低い) | 53.5% | 50.8% |
| 子育て:肉体的負担(種類の中で最多) | 50.1% | 61.5% |
介護では精神的な負担、子育てでは肉体的な負担が最も多く挙げられました。
主な担い手は誰か
「子育て・介護とも主に自分が行っている」と答えた割合と、配偶者からの手助けの状況は次のとおりです。
| 項目 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 子育て・介護とも主に自分が行っている | 32.3% | 48.5% |
| 配偶者から「ほぼ毎日」手助けを受けている | 半数以上 | 4人に1人 |
女性のほうが、主に自分で両方を担う割合が高く、配偶者の手助けを毎日受けている割合は低い結果です。
周囲の支えが得にくい孤立のリスク
同じ調査では、近隣の人から「全く手伝ってもらえない」または「該当者なし」と答えた女性が74.5%、友人についても73.0%にのぼりました。周囲の支えが得にくい状況が示されています。
行政に拡充してほしい施策として、女性の58.6%が「費用負担の軽減」を挙げています。また、利用したい支援で最も多かったのは「介護サービス利用の相談・ケアプラン作成」で、男性77.4%、女性78.3%でした。相談できる場所へのニーズが高いことがわかります。
仕事への影響
ダブルケアが始まると、働き方を変える人がいます。ここでは、ネット調査と政府資料から、仕事への影響を見ていきます。
業務量・労働時間の変化
ダブルケアが始まったあとの業務量や労働時間の変化を尋ねた結果です。
| 項目 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 変えなくてすんだ | 47.9% | 30.0% |
| 減らした | 18.7% | 38.7% |
| 「減らした」人のうち、無職になった割合 | 2.6% | 17.5% |
女性の就業状況では、正規職員がダブルケア前の36.0%から開始後23.7%に、無業が33.6%から45.4%に変わっています。
次に、仕事を変えずにすんだ人が挙げた理由を見ます。
仕事を変えずにすんだ理由
仕事を変えずにすんだ理由として、男性では「家族の支援が十分に得られた」が47.3%、女性では「育児サービスに預けられた」が38.2%でした。家族の支援や預け先の確保が、仕事を続けられるかどうかに関わっていることがわかります。勤務先への要望としては、「子育てのために一定期間休める仕組み」が最も多く、男性46.5%、女性51.2%でした。
介護離職の全体像
ここまではネット調査の結果でした。介護と仕事の両立の難しさは、ダブルケアに限らず、介護全般の課題として政府資料にも示されています。
「共同参画」2020年9月号(内閣府)によると、介護・看護を理由とした離職は2017年に9.9万人で、うち女性が7.5万人(76%)を占めました。40〜50代の就労者の7割以上が、介護と仕事の両立に不安を持っているとも報告されています。また、令和4年の就業構造基本調査では、過去5年間の離職理由が「介護・看護のため」の人は47.4万人でした。これらはダブルケアに限った数字ではなく、介護全般の数字です。
まず相談する窓口
制度が複数に分かれているため、最初にどこへ相談するかが分かりにくい面があります。介護側・育児側・仕事の相談先を整理します。
地域包括支援センター
介護のことで最初に相談する窓口は、地域包括支援センターです。厚生労働省の説明では、市町村が設置する地域包括ケアの中核的な機関で、総合相談、権利擁護、介護予防の支援などを行います。令和7年4月末時点で全国に5,487か所、ブランチ等を含めると7,374か所あります。詳しい役割は地域包括支援センターとはの記事でも解説しています。
北九州市では、地域包括支援センターがダブルケアやヤングケアラーなど家族の悩みも受け付けており、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーが対応するとされています(月〜金曜8:30〜17:00)。ほかの自治体の例は次のとおりです。
- 堺市:ダブルケア専用の相談窓口を設置。長寿支援課のほか、各区の基幹型包括支援センターでも受付(月〜金曜9:00〜17:30、祝日・年末年始を除く)
- 武蔵野市:ダブルケア・トリプルケアの相談ページと、家族介護支援プログラム(家族介護者の交流・介護講座)を用意
市区町村のこども家庭センター
育児側の相談は、市区町村のこども家庭センターが窓口になります。こども家庭庁の説明では、母子保健と児童福祉の機能を一体的に運営し、妊産婦や子育て家庭を継続して支援する機関です。たとえば船橋市のこども家庭センターは、妊産婦と0〜18歳未満の子とその保護者が対象とされています。対象年齢や受付時間は自治体ごとに異なります。
仕事・手続きの相談先
厚生労働省の「相談窓口」ページでは、相談内容ごとの窓口が整理されています。育児・介護休業法や両立支援の相談は都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)、介護休業給付金はハローワーク、介護全般は地域包括支援センター、介護保険の手続きは市区町村の介護保険担当課です。中小企業の職場環境整備には、「仕事と家庭の両立支援プランナー」による無料の訪問支援もあります。介護と仕事の両立に関する情報は、厚生労働省の「介護離職ゼロ」ポータルにもまとめられています。
窓口が複数に分かれて迷う場合は、一か所に「育児と介護が重なっている」と伝えると、ほかの窓口を案内してもらえる場合があります(対応は自治体により異なります)。
窓口がわかったところで、次に制度の中身を、介護側から順に見ていきます。
介護側で使える制度
介護側では、介護保険のサービスが中心になります。利用の入口となる認定、ケアプラン、家族の負担を軽くするショートステイを説明します。
介護保険サービスと利用料のしくみ
介護保険のサービスを使うには、市区町村に要介護・要支援の認定を申請します。要介護・要支援は、介護や支援がどのくらい必要かを示す区分です。介護サービス情報公表システムの説明では、利用料は原則として1割負担で、一定以上の所得がある場合は2割または3割になります。
サービスには、要介護度ごとに月額の支給限度額が定められており、たとえば要介護1は167,650円、要介護5は362,170円です。これは単位数を円換算した目安で、1か月に使えるサービス総額の上限です。1割負担なら、その1割が自己負担の目安になります。限度額を超えた分は全額自己負担になります。
ケアプランの相談
ケアプランは、どのサービスをどのくらい使うかを決める計画で、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネジャーに相談して作成します。ネット調査で最も求められていた支援も、この「介護サービス利用の相談・ケアプラン作成」でした。育児の予定や仕事の勤務時間など、家庭の事情を具体的に伝えると、サービスの組み合わせの検討に役立ちます。
ショートステイで家族の負担を軽くする
ショートステイ(短期入所)は、特別養護老人ホームなどに短期間入所するサービスで、介護する家族の負担を軽くすることも目的の一つとされています。連続して利用できるのは最長30日です。仕組みや日数の数え方はショートステイとはの記事で詳しく解説しています。
費用は、1日あたり、併設型・多床室の場合で、1割負担のとき次の金額です。
| 区分 | 1日あたりの利用料(1割負担) |
|---|---|
| 要支援1 | 451円 |
| 要介護1 | 603円 |
| 要介護5 | 884円 |
これに食費と滞在費が別にかかります。施設の種類や部屋のタイプ、加算の有無で金額は変わるため、利用前にケアマネジャーや事業所へ確認してください。
育児側で使える制度
育児側では、市区町村が実施する子育て支援の事業があります。3つの事業の概要を先にまとめます。
| 事業 | 概要 | 実施・確認先 |
|---|---|---|
| 一時預かり事業 | 認定こども園、幼稚園、保育所、地域子育て支援拠点などで、主に昼間に子どもを預かる | 利用条件・料金・予約方法は施設や自治体ごとに異なる |
| 子育て短期支援事業 | 保護者の疾病や育児疲れなどで一時的に養育が難しくなった子どもを、施設や里親などで預かる | 対象となる状況や期間は自治体が決める |
| ファミリー・サポート・センター事業 | 実施主体は市町村の事業 | 仕組み・料金・対象年齢は市町村ごとに異なる |
一時預かり事業
こども家庭センターポータルの家庭支援事業のページによると、一時預かり事業は、認定こども園、幼稚園、保育所、地域子育て支援拠点などで、主に昼間に子どもを預かる事業です。親の通院や介護の付き添いの時間に、利用を検討できます。利用条件や料金、予約方法は実施施設や自治体で異なります。
子育て短期支援事業
子育て短期支援事業は、保護者の疾病や育児疲れなどで一時的に養育が難しくなった子どもを、施設や里親などで預かる事業です。介護と育児が重なって、保護者自身の体調が崩れた場合などに、利用できる可能性があります。対象となる状況や期間は自治体によって決められています。
ファミリー・サポート・センター事業
ファミリー・サポート・センター事業は、実施主体が市町村の事業です。事業の仕組みや利用料金、対象年齢は市町村ごとに定められているため、詳細はお住まいの市区町村にお問い合わせください。
職場の両立制度(育児・介護休業法)
働きながら介護をする人のために、育児・介護休業法には休業・休暇・勤務時間の調整などの制度があります。まず、介護休業と介護休暇から説明します。
介護休業と介護休暇
育児・介護休業法にもとづく介護休業は、対象家族1人につき通算93日まで、3回に分けて取得できます。申出は休業開始予定日の2週間前までです。厚生労働省は、介護休業の趣旨を、介護の体制を構築するための一定期間の休業としています。制度の全体像は介護休業とはの記事でも解説しています。
介護休暇は年5日(対象家族が2人以上なら10日)で、時間単位でも取得できます。通院の付き添いやケアマネジャーとの打ち合わせなど、スポットで使う休暇という位置づけです。勤続6か月未満の労働者を労使協定で除外する仕組みは令和7年(2025年)4月1日に廃止されました。週の所定労働日数が2日以下の労働者を除外する仕組みは残っています。
休業や休暇のほかにも、日々の働き方を調整する制度があります。
残業の免除・短時間勤務など
勤務時間に関する制度は次のとおりです。
- 所定外労働(定時を超える残業)の免除:介護が終わるまで、何回でも請求できる
- 時間外労働の制限:月24時間・年150時間まで
- 深夜業の制限:午後10時〜午前5時
事業主には、短時間勤務、フレックスタイム制、時差出勤、費用助成のいずれかの措置を、利用開始から3年以上の間に2回以上使えるようにする義務があります。厚生労働省は、これらを日常的な介護の必要に定期的に対応するための制度と位置づけています。
令和7年4月施行の改正点
令和7年(2025年)4月1日施行の介護関連の改正点は次のとおりです。
- 介護に直面した旨を申し出た労働者に対し、事業主が制度の内容、申出先、介護休業給付に関することを個別に周知し、意向を確認する(面談や書面などで行い、取得を控えさせるような周知は認められない)
- 早い時期(40歳に到達した時など)の情報提供
- 研修や相談窓口の設置といった雇用環境の整備
- 介護のためのテレワークの選択肢を設けることが事業主の努力義務に
自分の勤務先でどの制度があるかは、就業規則や人事・総務の担当部署で確認できます。育児側にも別の改正があります。内容と施行日は、厚生労働省の最新の案内か、勤務先、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)で確認してください。
介護休業給付金
介護休業を取ると、休業中は賃金が減ります。その間の収入を支える雇用保険の給付が、介護休業給付金です。
給付の内容と額
介護休業給付金は、介護休業を取得し、休業中に賃金が減る人に対して雇用保険から支給される給付です。ハローワークの案内では、金額は「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」で、同一の家族について93日を限度に、3回まで支給されます。賃金月額の上限は546,600円、1か月あたりの支給上限額は366,222円です。上限額は改定されることがあるため、最新の額と支給要件はハローワークで確認してください。申請の流れや必要書類などの詳細も、ハローワークの案内で確認できます。
支給要件と減額の条件
主な支給要件と減額の条件は次のとおりです。
- 休業開始前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が12か月以上あることなど
- 休業中に勤務先から賃金が支払われる場合、賃金と給付金の合計が休業前賃金の80%を超えると、給付金は減額される
個別の可否や金額は、ハローワークで確認してください。休業中は賃金が減るため、休業を考えるときは、給付金の対象になるかどうかを早めに窓口で確認しておくと、家計の見通しが立てやすくなります。
始め方の手順と備え
ここまでの制度を、どの順番で確認していくかを整理します。
最初の一歩から順に整理する
制度が複数に分かれているため、順番に整理すると進めやすくなります。以下は、公的な情報から導ける一般的な進め方の例です。状況により前後することがあり、すぐ休みが必要なら勤務先の確認を先に行う場合もあります。
- 介護の窓口(地域包括支援センター)と育児の窓口(こども家庭センター)に、育児と介護が重なっていることを伝える
- 要介護・要支援の認定を市区町村に申請し、ケアマネジャーとケアプランを相談する
- ショートステイや一時預かりなど、「預け先」の候補を事前に確認する
- 勤務先の就業規則や担当部署で、介護休業・介護休暇・短時間勤務などの利用方法を確認する
- 休業を考える場合は、ハローワークで介護休業給付金の対象かどうかを確認する
日ごろの備え
普段から、家族内での役割分担や緊急時の連絡先、親の通院先・服薬の情報を書き出しておくと、いざというときの調整がしやすくなります。また、介護休業は介護の体制を構築するための休業という趣旨ですので、制度を使う場合は、休業中に体制づくりのどこまでを進めるかを事前に考えておくことが大切です。
家族や職場への伝え方
配偶者や兄弟姉妹と、介護と育児の状況を共有しておくと、役割分担を話し合いやすくなります。職場には、令和7年4月の改正により、介護に直面した旨を申し出た労働者に対する個別の周知・意向確認が事業主に求められています。申し出をして、利用できる制度の説明を受けることから始められます。
注意点(制度変更・地域差)
最後に、制度の変更や地域差、データの読み方について、注意しておきたい点をまとめます。
制度は改定されることがある
制度や金額は改定されることがあるため、手続きの前に厚生労働省、ハローワーク、市区町村の最新の案内を確認してください。
地域による違い
一時預かり、子育て短期支援、ファミリー・サポート・センターなどの事業は、実施主体が市区町村のため、対象や料金、予約方法が地域ごとに異なります。ダブルケアの相談窓口も、専用窓口がある自治体と、地域包括支援センターやこども家庭センターが対応する自治体があります。
データの読み方の注意
人数の推計は平成24年のデータで、現在とは異なる可能性があります。ネット調査は2016年の実施で、回答者は公的統計と母集団が異なります。割合は「その調査の回答者の傾向」であり、全国のダブルケア当事者を代表するものではありません。
本記事は一般的な情報の整理であり、個別の状況に対する判断や助言を行うものではありません。本サイトは特定のサービスや事業者を評価・順位付けせず、公的な情報を並べて整理する方針です。詳しくは「このサイトの立ち位置」のページをご覧ください。
まとめ
- ダブルケアは、子育てと介護を同時に担う状態で、推計は約25万人(平成24年就業構造基本調査にもとづく。幅を持って解釈)
- 負担は介護で精神面、子育てで体力面に出やすく、周囲の支えが得にくい状況が調査で示されている
- 最初の相談先は、地域包括支援センター(介護)とこども家庭センター(育児)。自治体によってはダブルケア専用の窓口もある
- 介護側はショートステイやケアプラン、育児側は一時預かりなど、別々の制度を組み合わせる。職場では介護休業・介護休暇・給付金も確認する
- 制度は改定されることがあり、地域差もあるため、手続きの前に最新の案内を各窓口で確認する