デイサービスの送迎とは|送迎減算の片道47単位と同一建物減算94単位の仕組みを解説

デイサービスの送迎は費用が報酬に含まれるのが原則です。送迎減算と同一建物減算の仕組み、居宅内介助や事故への備えをまとめました。

目次

デイサービス(通所介護)の送迎は、利用料とは別に請求されるものではなく、基本の介護報酬に含まれているのが原則です。その一方で、事業所が送迎をしない日には片道につき47単位が引かれる「送迎減算」があり、事業所と同じ建物に住む人には1日につき94単位が引かれる「同一建物減算」もあります。単位とは介護保険の料金を計算する単位で、1単位は10円前後で、地域区分によって異なります。この記事では、送迎の費用の仕組み、2つの減算、居宅内での介助、令和6年度の同乗・委託のルール、事故への備えを、厚生労働省や自治体の公表資料にもとづいて整理します。

デイサービスの送迎とは何か

送迎の基本的な位置づけ

デイサービスの送迎とは、利用者の自宅と事業所のあいだを、事業所の車両と従業者が往復して送り迎えするサービスです。デイサービスは「自宅から施設に通う」形態の介護保険サービスであり、足腰が弱っていたり、認知症で一人での外出が難しかったりする人が通い続けるためには、送迎が実質的な入口になります。

介護サービス情報公表システム(厚生労働省)の通所介護の説明でも、利用料金には送迎に係る費用が含まれていると案内されています。つまり、利用者が「送迎代」として別に支払う項目は、原則として存在しません。サービス全体の内容はデイサービス(通所介護)とはで詳しく解説していますので、この記事では送迎に絞って掘り下げます。

送迎の対象になる利用者

通所介護を利用できるのは、原則として要介護1〜5の認定を受けた人です。要支援1・2の人は通所介護そのものは利用できず、別の制度(介護予防・日常生活支援総合事業など)でサービスを利用する形になります。地域密着型通所介護は定員19人未満の小規模な事業所で、こちらも対象は要介護1〜5です。

なお、認知症対応型通所介護は要支援1から対象です。ほかの通所サービスとの違いは、後半の「ほかの通所サービスとの違い」でまとめています。

よくある誤解

送迎についての代表的な誤解は、「送迎の時間もデイサービスの利用時間に数えられる」というものです。国の資料では、サービス提供時間に送迎の時間は含まれないとされています。たとえば自宅から事業所まで移動に30分かかっても、その30分は所要時間に数えません。

もう一つは、送迎の費用の位置づけです。送迎は基本報酬に含まれており、事業所が送迎を行わない日には、後述する送迎減算で報酬が引かれる仕組みになっています。

送迎にかかる費用の仕組み

送迎費用は基本報酬に含まれる

通所介護では、送迎は基本報酬の単位数の中に含まれているものとして整理されています。したがって、通常の事業の実施地域内で送迎を受ける場合に、送迎のために追加の自己負担を求められる根拠は見当たりません。

運営基準の解釈通知(老企第25号)では、利用料のほかに受け取ってよい費用が限定的に列挙されています。送迎に関するものとして認められているのは、利用者が選んで通常の事業の実施地域以外に住んでいる場合の送迎費用です。実施地域内の送迎について別途請求できる根拠は、この通知には見当たりません。

送迎費用と別途負担できる費用の関係 送迎は基本報酬に含まれ、実施地域内の送迎は別途請求されない。別途受け取れるのは実施地域外の送迎費用など4類型に限られる。 送迎費用はどこに含まれる? 通所介護の基本報酬 時間・規模・要介護度ごとの単位数 実施地域内の送迎 → 別途の請求なし 利用料と別に受け取れる費用(4類型) 実施地域外に住む人の送迎費用 通常の時間を超える利用の費用 食事の提供に要する費用 おむつ代などの日常生活費
送迎は基本報酬に含まれ、別途負担として認められる送迎費用は実施地域外に住む人の場合に限られます。

別途負担が認められる費用の範囲

解釈通知が、利用料と別に受け取ってよいとしている費用は、次の4つの類型です。

  • 利用者の選定により、通常の事業の実施地域以外に居住する利用者に対して行う送迎の費用
  • 通常要する時間を超える通所介護の利用に伴い、利用者が選定する場合に必要となる費用
  • 食事の提供に要する費用
  • おむつ代、その他の日常生活費で適当と認められるもの

あいまいな名目での費用の徴収は認められていません。契約時には、何にいくらかかるのかを重要事項説明書で確認しておくと安心です。

通常の事業の実施地域とは

「通常の事業の実施地域」は、事業所がふだん送迎などのサービスを行う区域のことです。解釈通知では、この区域は客観的に特定されるものとされています。

実施地域外の利用者から送迎費用を受け取る場合、その金額は事業所ごとに決められます。たとえば実施地域外の送迎を「1kmにつき20円」としている事業所がある、といった例がありますが、これは事業所ごとの設定であって、制度上の定額ではありません。食事の費用も同様で、1食あたり590〜700円といった例がありますが、事業所によって異なります。

単位と自己負担のつながり

介護報酬は「単位」で表され、1単位あたりの金額は10円前後で、地域区分によって異なります。実際の金額は事業所の重要事項説明書や市区町村の案内で確認できます。

後述する減算は、利用料全体の単位数から差し引かれます。そのため、利用者の自己負担額も連動して下がります。負担割合が1割・2割・3割のいずれかによって、実際の差額は変わります。

送迎減算(片道47単位)の仕組み

送迎減算とは何か

送迎減算は、事業所の従業者が利用者の居宅と事業所のあいだの送迎を行わない場合に、報酬から引かれる仕組みです。令和6年度介護報酬改定の審議資料(社会保障審議会介護給付費分科会)の算定構造では、通所介護費に「送迎を行わない場合 片道につき −47単位」と示されています。往復とも送迎しなければ、47単位が2回分、つまり94単位が引かれる計算になります。

この47単位という数字は、令和6年度に新設されたものではなく、平成27年度から存在するものです。令和6年度の改定で変わったのは、送迎をめぐる運用の考え方(後述の同乗・委託の取り扱い)のほうです。

実際に送迎したかどうかで判断される

送迎減算は、実績で判断されます。国の令和6年度介護報酬改定に関する Q&A では、事業所の従業者が居宅と事業所のあいだの送迎を実施していない場合に適用する、と整理されています。

自治体が引用している過去の Q&A でも、考え方は一貫しています。事業者の都合か利用者の都合かを問わず、実際に送迎をしなければ減算の対象になります。具体的には次のような場面が挙げられます。

  • 家族が自分で車を出して利用者を送った場合
  • 当日になって利用者側が急に送迎を断った場合

事業者の都合か利用者の都合かを問わず、これらはいずれも、その日の送迎を事業所が行っていない点で共通しており、減算の対象と扱われます。

欠席した日は減算されない

静岡市や吹田市が公表している Q&A の整理では、利用者が欠席し、サービスの提供そのものがなかった日は、送迎減算は適用されません。送迎減算は、通所介護のサービスを提供した日に、送迎を行わなかった場合に生じるものだからです。

送迎減算の判定の流れ サービスを提供した日に事業所が送迎しなかった場合、片道につき47単位が減算される。家族が送った日、当日に断った日、事業所都合で送迎できなかった日も対象。欠席した日は減算されない。 送迎減算になるかの判定 その日サービスを提供した? はい 事業所が送迎した? いいえ 送迎減算片道につき −47単位 こんな日も減算の対象 ・家族が車で送った ・当日に利用者側が断った ・事業所の都合で送迎できず 減算なしの場合 欠席した日→ 減算なし 事業所が送迎→ 減算なし
送迎減算は実績で判断され、サービスを提供した日に事業所が送迎しなかった片道ごとに47単位が引かれます。

計画上の位置づけと突発時の扱い

往復とも送迎するのか、片道だけなのかは、個別サービス計画(通所介護計画)に位置づけて運用するのが基本とされています。たとえば「行きは家族が送り、帰りは事業所が送る」と決めているなら、その旨を計画に書いておきます。

一方、当日の体調不良や急用などで突発的に送迎が行われなかった場合は、計画への位置づけは不要で、居宅介護支援事業所へ実績を報告して対応する、という趣旨の整理が自治体の Q&A に見られます。

総合事業にも広がった送迎減算

要支援の人などが使う介護予防・日常生活支援総合事業の第1号通所事業(現行相当)でも、令和6年度から送迎未実施減算が設けられました。小金井市の資料には「送迎未実施減算【新規】−47単位(片道)」と記載されています。

ただし、市町村が独自の基準で行うサービスでは、この減算を設定していない自治体もあります。要支援の人の通所サービスは、お住まいの市区町村の定めを確認することが欠かせません。

同一建物減算(1日94単位)の仕組み

同一建物減算の基本

同一建物減算は、事業所と同一の建物に居住する人、または同一建物から通ってくる人にサービスを提供した場合に、1日につき94単位が引かれる仕組みです。令和6年度の算定構造でも、通所介護費に「同一建物減算 1日につき −94単位」と示されています。

送迎減算が片道ごとに数えるのに対し、同一建物減算は1日単位で数えます。

「同一建物」の範囲

橿原市の資料によると、同一建物とは、構造上または外形上、一体的な建物をいいます。同一敷地内の別棟の建物や、道路を挟んで隣接する建物は、該当しません。

また、建物を管理・運営している法人が事業所の運営法人と異なる場合でも、構造上や外形上一体的な建物であれば、同一建物に当たります。

例外として減算されない場合

同一建物に住む人でも、やむを得ない事情があって送迎が必要な場合には、減算の対象外となる例外があります。橿原市の資料では、傷病により一時的に送迎が必要な人、歩行が困難で建物の構造上自力で通所することが難しい人などが挙げられています。

例外とするには、2人以上の従業者が居住場所と事業所のあいだの往復を介助することが必要です。そのうえで、サービス担当者会議などで検討し、通所介護計画書とケアプランに記載し、記録を残すことが求められます。

送迎減算との関係と宿泊を挟む場合

同じ日に、同一建物減算と送迎減算が重なることはなく、同一建物減算のみが適用されます。同一建物内の宿泊を挟む場合について、鹿児島市や東大和市の Q&A では、2泊3日の場合、1日目と3日目は送迎減算(47単位)、2日目は同一建物減算(94単位)とする例が示されています。

同一建物内で2泊3日する場合の減算 1日目と3日目は送迎減算47単位(片道)、2日目は同一建物減算94単位。同じ日に2つの減算は重ならず同一建物減算のみが適用される。 同一建物内で2泊3日する場合 1日目 自宅から事業所へ通う 帰りは同一建物へ 送迎減算 47単位(片道) 2日目 同一建物内に宿泊中 同一建物減算 94単位 3日目 同一建物から自宅へ帰る 送迎減算 47単位(片道) 同じ日に2つの減算は重ならない
鹿児島市・東大和市のQ&Aによる整理です。宿泊中の2日目だけが同一建物減算になります。

2つの減算の違いは、次のとおりです。

項目送迎減算同一建物減算
単位47単位94単位
数え方片道ごと1日ごと
対象事業所の従業者が居宅と事業所のあいだの送迎をしない場合事業所と同一建物に居住する人、または同一建物から通う人
例外欠席などでサービス提供がない日は対象外やむを得ない事情で2人以上の従業者が往復を介助する場合は対象外
同日の重なり同一建物減算とは重ならない同日は同一建物減算のみ

なお、訪問介護にも同じ名前の「同一建物減算」がありますが、こちらは別の制度で、通所介護の94単位とは別物です。訪問介護側の仕組みは訪問介護の同一建物減算の解説記事で説明しています。

送迎の範囲と居宅内での介助

送迎時間はサービス提供時間に含まれない

国の資料で整理されているとおり、送迎に要する時間は、サービス提供時間(所要時間)には含まれません。たとえば自宅から事業所までの移動に30分かかっても、その30分は時間区分の判定に入りません。

居宅内での介助は一定の要件で所要時間に含められる

送迎の際、玄関先までのお迎えだけで終わらず、居宅の中で着替えやベッドから車椅子への移乗、戸締まりなどを手伝う場面があります。留意事項通知では、こうした送迎時の居宅内介助について、一定の要件を満たす場合に、1日30分以内を限度として所要時間に含めることができるとされています。所要時間に含められると、料金の時間区分に影響しうる点がポイントです。

送迎時間・居宅内介助と所要時間の関係 送迎の移動時間は所要時間に含まれない。居宅内での介助は一定の要件を満たせば1日30分以内を限度に所要時間に含められる。 送迎時間と所要時間の関係 移動中の送迎時間 所要時間に含まれない 居宅内の介助 着替え・移乗・戸締まりなど 1日30分以内を限度に含められる +30分まで 事業所でのサービス提供時間 ※一定の要件と計画への位置づけが必要
移動の時間は数えず、要件を満たす居宅内介助だけが1日30分以内で所要時間に含まれます。

要件の細かい条件は、通知や自治体の Q&A で定められています。利用者や家族の側としては、居宅内の介助が必要かどうかを、ケアマネジャーと事業所に相談して、計画に位置づけてもらう形で進めることになります。

居宅内介助を行える人

鹿児島市の Q&A によると、居宅内介助を行う送迎者として、次のような人が挙げられています。

  • 介護福祉士
  • 実務者研修修了者・介護職員初任者研修修了者
  • 看護職員・機能訓練指導員
  • 勤続3年以上の介護職員など

また、東大和市の Q&A に引用されている平成27年度の Q&A では、他の利用者を車内に待たせたまま居宅内介助を行うことは認められないとされています。

居宅内介助が必要かの判断

居宅内介助は、独居などで身支度が一人でできないといった事情があり、個別に必要性を判断したうえで、居宅サービス計画と個別サービス計画に位置づけて行います。訪問介護での対応が必要な人まで通所介護に求めるものではない、という整理です。

送迎先は自宅以外でもよいか

令和6年度の Q&A では、居住実態のある場所、たとえば親族宅などへの送迎についても考え方が示されました。利用者と家族の同意があり、事業所のサービス提供範囲内であるなど、運営上支障がなければ、自宅以外への送迎でも減算の対象にならないとされています。

令和6年度に柔軟化された送迎のルール

改定のポイント

利用者・家族にとっての意味は、「ふだん乗る車や運転する人が、利用する事業所の従業者だけとは限らなくなった」点です。他の事業所の車に同乗することがあり、第三者へ委託された送迎でも、減算はなく、利用者の負担が変わるわけではありません。

令和6年3月の国の Q&A(介護保険最新情報 Vol.1225)で、送迎の運用が柔軟になりました。対象は通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護、通所リハビリテーション、指定相当通所型サービスなどです。論点は「他の事業所の従業者による送迎」「複数事業所の利用者の同乗」「第三者への委託」の3つです。

介護報酬は3年ごとに見直されるのが基本で、ここで書く内容は令和6年度時点の公表資料にもとづいています。最新の取り扱いは、厚生労働省や市区町村の公表情報で確認してください。

他事業所の利用者の同乗

A事業所の利用者をB事業所の従業者が送迎した場合、原則として送迎減算の対象になります。ただし、B事業所の従業者がA事業所と雇用契約を結んでいる場合には、A事業所の従業者が実施したとみなせます。

事業所どうしで費用の負担や責任の所在を取り決めていれば、A・B両方の事業所の利用者を同じ車に同乗させることもできます。障害福祉サービス事業所の利用者を同乗させることも可能です。

同乗できる範囲には条件があります。利用者の利便性を損なわない範囲であり、かつ各事業所の通常の事業の実施地域内であることです。

令和6年度に整理された同乗・委託の扱い 他事業所の従業者による送迎は原則減算だが雇用契約があれば自事業所の実施とみなす。合議により両事業所の利用者の同乗が可能。第三者への委託では減算は適用されない。 令和6年度に整理された送迎の形 A事業所の利用者をB事業所が送迎 原則は送迎減算の対象 BがAと雇用契約→Aの実施とみなす A・B両方の利用者を同乗 費用負担・責任を事業所間で合議 実施地域内・利便性を損なわない 障害福祉の利用者の同乗も可 第三者に送迎を委託 委託先が送迎すれば減算なし 共同委託・同乗も合議のうえ可
問66・67の整理です。同乗は実施地域内で利用者の利便性を損なわない範囲に限られます。

第三者への送迎業務の委託

送迎業務を第三者に委託することも可能です。委託先が居宅と事業所のあいだを送迎すれば、送迎減算は適用されません。複数の事業所が共同で委託する場合も、取り決めのうえで同乗させることができます。

ほかのサービスでの扱い

介護予防通所リハビリテーション、療養通所介護、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、指定相当通所型サービスは、送迎減算の設定がなくても、同様の取り扱いとして差し支えない旨が記載されています。

道路運送法との関係

事業所が運送に特定した対価を受け取らなければ、許可・登録は不要とされています。国の事務連絡では、通所介護や通所リハビリテーションの事業所が、利用者の送迎に付随して行う運送が、この整理の対象です。

送迎の委託や同乗がある場合は、重要事項説明書や契約書で、責任の所在がどう整理されているかを確認しておくと安心です。

送迎中の事故と安全への備え

事故が起きたときの基準

利用者・家族にとっての意味は、事故が起きた場合に事業所から連絡が入る決まりになっている点です。運営基準の解釈通知(老企第25号)は、サービス提供中に事故が発生した場合、市町村、利用者の家族、居宅介護支援事業者などに連絡する措置を講じることを求めており、通所介護もこの規定を準用しています。

事故が起きたときに、誰にどの順で連絡が入るのかを、契約時に確認しておくと安心です。

事故報告の標準様式

令和6年11月の国の通知(介護保険最新情報 Vol.1332)で、事故報告の標準様式が示されました。要点は次の3つです。

  • 死亡事故や、医師の診断を受けて投薬などの処置が必要になった事故は、原則として報告の対象
  • 第1報は速やかに、遅くとも5日以内を目安に行う
  • 報告は電磁的方法で行う

様式の対象は主に介護保険施設等で、居宅サービスの事業所も可能な限り活用することが望ましいとされています。送迎中の事故が対象に含まれるかを国が明示した記載は確認できていないため、事業所の所在する自治体に確認してください。

自治体による注意喚起

沖縄県は、県内の通所介護事業所で送迎時の死亡事故があったことを受けて、事業所に安全確保を呼びかけています。当日の体調、乗降の方法、持病などの情報は、事業所と共有しておくと安心です。

ほかの通所サービスとの違い

地域密着型通所介護

定員19人未満の小規模な事業所で、要介護1〜5の人が対象です。送迎費用は料金に含まれます。

認知症対応型通所介護

自宅から施設までの送迎も行い、費用に含まれるとされています。対象は要支援1〜要介護5です。

通所リハビリテーションと療養通所介護

通所リハビリテーション(デイケア)も、送迎費用は料金に含まれます。介護サービス情報公表システムでは、要支援の人が利用する場合(介護予防通所リハビリテーション)の月額として、要支援1で2,268円、要支援2で4,228円(1割負担の目安)と案内されています。療養通所介護は、1回12,785円(1割負担の目安)とされています。これらは利用料全体の目安であり、送迎だけの金額ではありません。

通所リハビリテーションの仕組みは通所リハビリテーションの解説記事で整理しています。

サービス送迎対象
通所介護あり(料金に含まれる)要介護1〜5
地域密着型通所介護あり(料金に含まれる)要介護1〜5(定員19人未満)
認知症対応型通所介護あり(料金に含まれる)要支援1〜要介護5
通所リハビリテーションあり(料金に含まれる)公表システムの案内を参照
療養通所介護あり公表システムの案内を参照

送迎を利用するときの注意点

契約前に確認したいこと

送迎の運用は事業所ごとに違います。契約前に、次の点を重要事項説明書や運営規程で確認しておくと安心です。

  • 通常の事業の実施地域はどこまでか
  • 実施地域外の送迎費用はいくらか
  • 送迎の時間帯はどのくらいか、乗降はどこでするのか
  • 居宅内の介助をどこまで受けられるか
  • 家族が送迎した日は減算になること

家族が送迎する日の考え方

家族が自分で送迎した日は、事業所の送迎減算の対象になり、自己負担も連動して下がります。1単位を10円で単純計算すると、47単位は約470円、1割負担なら約47円です(地域区分で異なる目安)。

これは制度上の取り扱いです。家族が送る日を決める場合は、個別サービス計画に位置づけてもらうのが基本とされています。

困りごとの相談先

送迎の時間が合わない、乗降が不安といった困りごとは、まず担当のケアマネジャーに相談するのが基本です。事業所との話し合いで解決しない場合は、市区町村の介護保険担当窓口や、地域包括支援センターに相談する方法があります。この記事は制度の一般的な解説であり、個別の事業所の運用や契約内容を判断するものではありません。

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まとめ

  • デイサービスの送迎費用は基本報酬に含まれ、通常の事業の実施地域内の送迎で別途請求される根拠は解釈通知には見当たらない
  • 事業所が送迎しない日は片道47単位の送迎減算(家族が送った日・当日に断った日も対象)、同一建物に居住する人には1日94単位の同一建物減算。同日は同一建物減算のみ
  • 居宅内介助は、一定の要件のもとで1日30分以内を限度に所要時間に含められる場合がある
  • 令和6年度に、他事業所の従業者による送迎・同乗・第三者への委託の取り扱いが整理された。制度は改定で変わりうる
  • 送迎中の事故や送迎の運用は、事業所・ケアマネジャー・自治体に確認しておくと安心

よくある質問

デイサービスの送迎に別料金はかかりますか?

通常の事業の実施地域内であれば、送迎費用は基本の介護報酬に含まれるため、送迎のための別料金は原則かかりません。利用者の選択により実施地域外から送迎を受ける場合に限り、事業所が定める送迎費用を別に求められることがあります。

送迎減算の47単位とは何ですか?

事業所の従業者が居宅と事業所のあいだを送迎しない場合に、片道につき47単位が報酬から引かれる仕組みです。往復とも送迎がなければ94単位分になりますが、事業所と同一建物に住む人に適用される同一建物減算の94単位(1日につき)とは別の減算です。

同一建物減算の94単位はどんなときに適用されますか?

事業所と同一の建物に居住する人、または同一建物から通う人にサービスを提供した場合に、1日につき94単位が引かれます。同一敷地内の別棟や道路を挟んだ隣接は該当しません。やむを得ない事情で2人以上の従業者が往復を介助する場合は対象外です。

別の事業所の職員や外部の業者が送迎しても減算されますか?

他事業所の従業者が送迎した場合、その従業者が元の事業所と雇用契約を結んでいれば、元の事業所の従業者が実施したとみなせます。第三者への委託も可能で、委託先が居宅と事業所を送迎すれば減算されません。内容は令和6年度時点の整理です。

家族が送迎するとき、自分の負担はどうなりますか?

家族が送迎した日は送迎減算の対象となり、利用料の自己負担も連動して下がります。1単位10円で単純計算すると47単位は約470円、1割負担なら約47円です(地域区分で異なる目安)。送迎の分担は個別サービス計画に位置づけてもらうのが基本です。

送迎の時間や乗る場所は希望できますか?

送迎の時間帯や乗降の場所は、事業所の運営体制や通常の事業の実施地域によって決まる部分があり、希望どおりになるとは限りません。希望がある場合は、ケアマネジャーや事業所に相談し、計画に位置づけて調整することになります。

参考・出典

  1. 通所介護(介護サービス情報公表システム) (厚生労働省(介護サービス情報公表システム))
  2. 通所リハビリテーション(介護サービス情報公表システム) (厚生労働省(介護サービス情報公表システム))
  3. 療養通所介護(介護サービス情報公表システム) (厚生労働省(介護サービス情報公表システム))
  4. 認知症対応型通所介護(介護サービス情報公表システム) (厚生労働省(介護サービス情報公表システム))
  5. 地域密着型通所介護(介護サービス情報公表システム) (厚生労働省(介護サービス情報公表システム))
  6. 社会保障審議会介護給付費分科会 第180回 資料1 (厚生労働省)
  7. 社会保障審議会介護給付費分科会 第239回(令和6年度介護報酬改定の算定構造) (厚生労働省)
  8. 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準について(老企第25号) (厚生労働省)
  9. 介護保険最新情報 Vol.1225(令和6年度介護報酬改定に関するQ&A Vol.1) (厚生労働省老健局)
  10. 通所介護等の留意事項通知 新旧対照表 (厚生労働省)
  11. 介護保険最新情報 Vol.1244(送迎と道路運送法) (厚生労働省(WAM NET掲載))
  12. 介護保険最新情報 Vol.1332(事故報告の標準様式) (厚生労働省(WAM NET掲載))
  13. 令和6年度介護報酬改定に関する通知(Q&A引用) (静岡市)
  14. 令和6年度介護報酬改定 Q&A (吹田市)
  15. 平成27年度介護報酬改定Q&A (鹿児島市)
  16. 通所介護Q&A (東大和市)
  17. 同一建物減算について (橿原市)
  18. 令和6年度報酬改定内容(総合事業) (小金井市)
  19. 通所介護事業所の送迎時の安全確保について (沖縄県)