介護リフォーム(バリアフリー改修)にかかる減税には、確定申告で所得税から差し引く「住宅特定改修特別税額控除」と、翌年度の固定資産税が3分の1減る「固定資産税の減額」の2本立てがあります。どちらも手すりの取付けや段差の解消などの工事が対象で、年齢や要介護認定などの条件を満たす必要があります。この記事では、対象者・対象工事・控除額の計算・申告の流れ・介護保険の住宅改修費との併用を、国税庁・国土交通省・厚生労働省・自治体の一次情報にもとづいて整理します。
介護リフォームの減税とは
減税の全体像と2つの制度
介護リフォームに関係する減税は、大きく分けて2つあります。1つは国の所得税で、バリアフリー改修をした住宅に居住を開始した年分の所得税額から、一定額を差し引く「住宅特定改修特別税額控除」です。もう1つは市区町村が課す固定資産税で、工事が完了した翌年度の家屋にかかる固定資産税を一定割合で減らす制度です。
所得税の控除は、改修後の住宅に居住を開始した年分について、翌年の確定申告で受けます。固定資産税の減額は、工事完了後に市区町村へ申告して受けます。窓口も時期も異なるため、「どちらか一方を済ませれば足りる」わけではありません。条件を満たすなら、両方の手続きを別々に行うことになります。
2つの制度の違いは次の表のとおりです。
| 所得税の控除 | 固定資産税の減額 | |
|---|---|---|
| 減る内容 | 所得税額から控除(A×10%+B×5%) | 家屋の固定資産税が3分の1減(100平方メートル相当分まで、1戸1回) |
| 対象者 | 50歳以上、要介護・要支援認定、障害者、65歳以上の親族等と同居、のいずれか | 65歳以上、要介護・要支援認定、障害者(完了翌年の1月1日現在) |
| 窓口 | 税務署(確定申告) | 市区町村 |
| 申告の時期 | 居住を開始した年分について、翌年の確定申告 | 工事完了後3か月以内 |
| 築年数 | 要件なし | 新築から10年以上 |
| 面積 | 50平方メートル以上(令和8年1月1日以後の居住は40平方メートル以上も可) | 令和8年4月1日以降完了分は40〜240平方メートル |
| 工事費の要件 | 補助金等を除いて50万円超 | 補助金・介護保険給付を除いた自己負担50万円超 |
| 期限 | 令和10年12月31日までに居住 | 令和13年3月31日までに完了 |
このほかに、住宅ローンを使った場合の住宅ローン減税、介護保険から支給される住宅改修費、自治体独自の助成金があります。本記事では減税を中心に、これらとの関係も後半で整理します。
よくある誤解
よくある誤解の1つが「要介護認定を受けていないと使えない」というものです。所得税の控除は、居住した年の12月31日時点で50歳以上であれば要介護認定がなくても対象者になりえます。固定資産税の減額も、65歳以上であれば認定は必須ではありません。
もう1つは「介護保険の住宅改修費を使うと減税は受けられない」という誤解です。要件を満たせば、併用できる場合があります。ただし、税金の計算では介護保険から給付された分を工事費から差し引くため、減税の対象になる金額は小さくなります。詳しくは後述します。
3つ目は「どんな改修でも対象になる」という思い込みです。減税の対象は法令や通達で定められた工事に限られ、見た目の模様替えや設備の高機能化だけの工事は含まれません。対象かどうかは、工事の契約前に確認することが大切です。
制度の期限と改定に関する注意
減税の制度は税制改正で期限や要件が変わることがあります。インターネット上の古い記事には、次の表の左列のような記述が残っていることがあります。
| 古い記述の例 | 現行(2026年10月時点) | |
|---|---|---|
| 所得税の控除 | 令和7年末まで | 令和10年12月31日までに居住 |
| 固定資産税の減額 | 令和8年3月末まで | 令和13年3月31日までに完了 |
令和8年の前後で面積要件が変わる項目もあります。工事を計画するときは、必ず工事完了日や居住開始日の時点で有効な要件を、国税庁や住所地の市区町村の最新ページで確認してください。介護保険制度も3年ごとに見直しがあり、関連する給付の取り扱いが変わる可能性があります。
所得税の住宅特定改修特別税額控除
制度の概要と期限
住宅特定改修特別税額控除は、自分が住む家で一定のバリアフリー改修を行った場合に、居住を開始した年分の所得税額から控除が受けられる制度です。住宅ローンを組まなくても使える「投資型」(ローンの借入ではなく、改修の工事費用そのものを基準に控除額を計算するタイプ)と呼ばれる仕組みで、ローンの有無は問われません。
国税庁のタックスアンサー(No.1220)によると、令和10年12月31日までに改修後の住宅に居住した場合が対象です。控除を受けるには確定申告が必要で、改修後の住宅に居住を開始した年分について、翌年に申告します。
対象になる人
対象者は、改修後の住宅に居住した年の12月31日時点で、次のいずれかに当てはまる人です。
- 50歳以上の人
- 介護保険の要介護認定または要支援認定を受けている人
- 所得税法上の障害者に当たる人
- 65歳以上の親族、または要介護・要支援認定を受けている親族か障害者の親族と同居している人
たとえば、本人が50歳以上であれば、親が要介護認定を受けていなくても対象者になりえます。親の介護を見据えて40代後半から準備を進める人は、50歳の誕生日を迎える年を基準に計画を立てると整理しやすくなります。要介護認定の仕組みについては要介護認定の仕組みを解説した記事で説明しています。
工事・住宅の主な要件
国税庁と国土交通省の案内にある主な要件は次のとおりです。なお「標準的な工事費用」とは、実際に支払った金額ではなく、国が定める標準的な単価などにもとづいて算定した工事費用のことです。
- 工事完了から6か月以内に居住を開始すること
- 自分が居住する住宅であること
- 補助金等を差し引いた標準的な工事費用が50万円を超えること
- 工事費用の2分の1以上が、居住用部分の工事であること
- 改修後の床面積が50平方メートル以上であること(令和8年1月1日以後に居住した場合は、40平方メートル以上50平方メートル未満でも可。その場合は所得1,000万円以下)
- 合計所得金額が2,000万円以下であること
床面積の下限が緩和されたことで、コンパクトなマンションなども対象になりうる一方、40平方メートル以上50平方メートル未満では所得要件が厳しくなる点に気をつけてください。
国税庁のタックスアンサー(No.1220)によると、前の3年以内に同じ住宅で同じ特例の控除を受けている場合は、原則として適用できません。同じ住宅で複数回に分けて改修する予定がある場合は、事前に税務署へ確認してください。
対象となる8種類の工事
8種類の工事の一覧
所得税の控除で対象になるバリアフリー改修は、次の8種類です。
- 通路や出入口の幅の拡張
- 階段の勾配の緩和
- 浴室の改良
- 便所の改良
- 手すりの取付け
- 床の段差の解消
- 出入口の戸の改良
- 滑りにくい床材への取替え
介護保険の住宅改修費の対象が6種類(手すり、段差解消、滑り防止の床材変更、引き戸等への扉の取替え、洋式便器への取替え、付帯工事)であるのに対し、税の対象は通路幅の拡張や階段の勾配の緩和など、より大がかりな工事を含みます。
工事の中身の考え方
通路や出入口の幅の拡張は、車いすや歩行器で通れるようにする工事、浴室の改良は、浴槽をまたぎやすくする工事や出入りしやすい形への変更などが想定されます。便所の改良は、立ち座りを楽にする目的の工事などです。
ただし、個々の工事が対象に当たるかどうかは、工事の内容と目的、そして建築士などが発行する証明書で判断されます。見積書の項目名だけで決まるものではないため、リフォーム会社には「減税を受ける予定である」と最初に伝え、証明書の発行に対応できるか確認してください。
対象外になりやすいケース
工事費用が補助金等を差し引いて50万円以下の場合は、所得税の控除を受けられません。また、居住用ではない部分(店舗や賃貸部分など)の工事費が全体の2分の1を超えている場合も要件を満たしません。
バリアフリーとは別の目的の工事、たとえば外壁の塗り替えや内装の模様替えは、バリアフリー改修の工事費としては数えられません。工事全体の見積書を、バリアフリー部分とそれ以外とで分けて出してもらうと、後の申告で説明しやすくなります。
所得税の控除額の計算方法
控除額の計算式
控除額は「A×10%+B×5%」で計算します(100円未満は切り捨て)。Aは、対象となるバリアフリー改修の標準的な工事費用で、限度額は200万円です。Bは、Aの限度を超えた部分や、あわせて行った増改築等の費用を指します。国土交通省の案内では、バリアフリー改修単独の最大控除額は60万円とされています。これは、Aの上限200万円×10%に、Bの上限800万円×5%を加えた最大値です。Bには、要件を満たす併せて行った増改築等の工事費などがある場合に限って加わるため、バリアフリー改修の工事費だけで60万円になるわけではありません。
重要なのは、補助金や給付金を受けた場合は、それを先に工事費から差し引いてから計算することです。介護保険の住宅改修費の給付や自治体の助成金は、この「差し引く補助金等」に当たります。
計算の例(仮の数字)
あくまで仕組みを理解するための仮の例です。例に出す工事費は仮の数字で、Aの限度額200万円は制度上の数字です。補助金等がなく、対象となる標準的な工事費用が150万円の場合、A=150万円なので、控除額は150万円×10%=15万円です。
次に、標準的な工事費用が250万円の場合を考えます。Aの限度が200万円なので200万円×10%=20万円、限度を超えた50万円はBとして5%の2万5,000円となり、合計は22万5,000円になる計算です。ただしBに入る範囲には要件があるため、実際の金額は税務署や税理士に確認してください。
「税額控除」は、税額そのものから差し引く仕組みです。所得から差し引く所得控除とは異なり、その年の所得税額が控除額より少ない場合は、全額を使い切れないことがあります。年金収入が中心の高齢者や、所得の少ない人は、その年の所得税額を事前に確認してください。年金のみで所得税がほとんどかからない場合は、控除を使い切れない可能性があります。
住宅ローン減税との選択
バリアフリー改修で住宅ローンを組んだ場合、住宅ローン減税(増改築)と、ここまで説明した投資型の控除の両方の要件を満たすことがあります。その場合は、どちらかを選んで適用します。国税庁のタックスアンサーによると、一度選んだ内容は変更できないとされています。
かつては、バリアフリー改修専用のローン型の控除(特定増改築等住宅借入金等特別控除)がありましたが、令和3年12月31日までの居住分で終了しています。現在の住宅ローン減税の借入限度額や期限は、国税庁の最新の案内で確認してください。本記事では数値を記載しません。
所得税の控除を受けるための申告手続き
必要書類
確定申告で、次のような書類を準備します。
- 住宅特定改修特別税額控除の計算明細書
- 増改築等工事証明書(工事が要件に合うことを建築士などが確認して発行する書類。発行者は建築士、指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関など)
- 改修後の床面積が分かる書類(登記事項証明書など)
- 介護保険の被保険者証の写し(要介護・要支援認定を理由とする場合)
なお、必要書類は個々の状況で変わります。最終的な提出書類は、国税庁の案内か、管轄の税務署で確認してください。
申告の流れと時期
一般的な流れは次のとおりです。まず、工事の契約前に、減税の対象になりそうか概算を確認します。工事が完了したら、請求書・領収書を受け取り、建築士などに増改築等工事証明書の発行を依頼します。その後、改修後の住宅に居住を開始した年分について、翌年の確定申告で書類をそろえて申告します。
証明書の発行には日数がかかる場合があるため、確定申告の時期に間に合うよう、工事完了後は早めに依頼することが考えられます。発行費用は事業者によって異なるので、見積もりの段階で確認してください。
家族が手続きを手伝うときの注意
親の自宅を、別居の子どもが費用を出して改修するケースもあります。国税庁の案内にある対象者の要件は、居住者本人についての条件(年齢、認定の有無など)として示されており、費用を負担した人がどう扱われるかは、案内だけでは判断しにくい部分です。誰が費用を負担し、誰が申告するのかは、工事の契約前に整理したうえで、税務署に確認してください。
個別の事情で判断が分かれる場合は、税務署の相談窓口や税理士に確認してください。本記事の内容は一般的な制度の説明であり、個別の税務判断を示すものではありません。
固定資産税の減額
減額の内容
バリアフリー改修をした住宅は、工事が完了した翌年度の家屋の固定資産税が、3分の1減額されます。減額の対象になるのは、床面積100平方メートル相当分までで、1戸につき1回限りの特例です。船橋市・戸田市・仙台市・城陽市の案内でも、同様の内容が示されています。
都市計画税は、この減額の対象ではありません。また、減額されるのは「翌年度1年分」の家屋の固定資産税であり、土地は対象に含まれません。
対象となる住宅・人・工事
自治体の案内によると、主な要件は次のとおりです。
- 新築から10年以上が経過した住宅であること(賃貸住宅を除く)
- 改修後の床面積が、令和8年4月1日以降の完了分は40平方メートル以上240平方メートル以下(令和8年3月31日までの完了分は50〜280平方メートル)であること
- 工事完了の翌年の1月1日現在で、居住者が65歳以上、要介護・要支援認定を受けている人、または障害者であること
- 補助金・介護保険の給付を除いた自己負担額が50万円を超えること
- 令和13年3月31日までに工事が完了すること
対象工事は所得税と同じく、通路や出入口の幅の拡張、階段の勾配の緩和、浴室・便所の改良、手すりの取付け、床の段差解消、出入口の戸の改良、滑りにくい床材への取替えなどの系統です。
申告の方法と期限
申告は、工事完了後3か月以内に、家屋のある市町村の税務担当課へ行います。所得税のように確定申告ではなく、市区町村が窓口である点が大きな違いです。
提出書類は自治体によって異なりますが、一般には申告書、居住者要件が分かる書類(被保険者証の写しなど)、工事明細書、改修前後の写真、領収書、補助金や介護保険給付の通知の写しなどがあります。工事の前後で写真を撮り忘れないよう、着工前に準備しておきましょう。
3か月という期限は短いため、工事の契約時に「完了日がいつか」「その日から3か月のうちに書類をそろえられるか」を確認しておくことが重要です。
併用の可否と注意点
船橋市の案内では、省エネ改修による固定資産税の減額とは併用できる一方、耐震改修による減額とは併用できません。耐震改修を同時に検討している場合は、どの減額を選ぶか事前に確認が必要です。
仙台市の案内には、築年数の古い住宅では、証明書の発行費用が減額される税額より高くなる場合があるという注意があります。減額されるのは固定資産税の3分の1ですので、その年度の税額がそれほど大きくない場合、費用との見合いを事前に試算して確認してください。
介護保険の住宅改修費との併用
住宅改修費の概要
介護保険の住宅改修費は、厚生労働省の告示と通知にもとづき、支給限度基準額が要介護度にかかわらず一律20万円です。利用者の負担割合に応じて、費用の9〜7割が給付されます。たとえば1割負担で20万円の工事をした場合、給付は18万円で、自己負担は2万円です。
対象は、手すりの取付け、段差の解消、滑り防止などのための床材の変更、引き戸等への扉の取替え、洋式便器への取替え、およびこれらに付帯する工事の6種類です。工事前に、理由書や見積書、改修前の写真などを添えて、事前に申請する必要があります。20万円の枠のうち使い切らなかった分は次回に使えます。また、転居した場合や、要介護度が3段階以上上がった場合には、再度20万円の枠が使える仕組みがあります(老企第42号)。詳しい手続きは介護保険の住宅改修費を解説した記事をご覧ください。
税の計算で差し引くもの
税の控除や減額を計算するときは、介護保険から給付される分(および自治体の助成金)を工事費から差し引きます。一方、本人が負担する分や、介護保険の対象外の工事部分は、差し引きません。
たとえば、工事費の総額が100万円で、介護保険から18万円が給付された場合、税の計算の基礎になるのは82万円です。この場合も、50万円を超えているため、要件は満たす形になります。逆に、工事費が60万円で18万円が給付されると、差引後は42万円となり、50万円の要件を下回ることになります。
このように、併用できる場合はありますが、工事の規模が小さいと、税の要件を満たせなくなることがあります。工事を計画する段階で、介護保険の分と税の分を分けて見積もってもらうと、判断しやすくなります。
申請の順番と時期
介護保険の住宅改修費は工事前の事前申請が必要です。この申請を済ませずに着工すると、給付が受けられないことがあります。税の特例は事後の申告ですが、書類(写真・領収書・証明書)は工事の前後で用意が必要です。
ケアマネジャーに相談する場合、介護保険の手続きだけでなく、減税を受ける予定であることも早めに伝えると、書類の流れを組み立てやすくなります。
医療費控除・自治体助成との関係
医療費控除との関係
住宅改修の費用が医療費控除の対象になるかは、よく質問される点です。国税庁のタックスアンサー(No.1127)が示す介護保険サービスの対象一覧には、住宅改修は含まれていません。大田区は、介護保険の住宅改修を、医療費控除の対象外のサービスとして案内しています。
確定申告で医療費控除として申告できるかどうかは、個別の事情によって異なる可能性があるため、税務署に確認してください。介護関連費用の医療費控除については介護費用の医療費控除を解説した記事もあわせてご覧ください。
自治体独自の助成金
自治体によっては、住宅改修に独自の助成を行っているところがあります。世田谷区や港区の案内には、要介護認定を受ける前の予防的な改修を対象にした助成(上限20万円の例など)が示されています。
対象者や上限額、対象工事は自治体によって大きく異なります。多くの自治体で、着工前の相談や申請が必須となっていますので、工事を依頼する前に、お住まいの市区町村の窓口に確認してください。
助成金を受けた場合は、所得税の控除や固定資産税の減額の計算で、その分を工事費から差し引く必要があります。この点を忘れると、申告額が過大になるおそれがあります。
相談の順番の一例
相談先と順番の一例を下の図に示します。税の要件の確認は、工事の契約前に済ませる前提です。
補助金の有無が先に分かると、減税の計算に必要な「補助金等を引いた後の金額」を見積もりやすくなります。順番は住まいの自治体や状況で変わるため、あくまで一例として参考にしてください。
申請前に確認したい注意点
工事の前に確認すること
減税の特例は、事後に申請する形が多いものの、対象になるかどうかの前提条件は、工事の契約前に決まります。次の点は、契約前に確認してください。
- 居住する人が、年齢・認定などの対象者要件を満たしているか
- 工事の内容が、対象の8種類に該当するか
- 補助金等を差し引いた後の費用が、50万円を超える見込みか
- 増改築等工事証明書を、誰が、いくらで発行するか
記録と書類の保管
申告では、改修前後の写真や領収書の提出を求められることがあります。着工前の写真を撮り忘れると、改修前の状態を示せなくなります。工事の前に、手すりをつける場所、段差のある場所などを、家族がスマートフォンで撮影しておくとよいでしょう。
契約書、見積書、領収書、証明書、介護保険の給付通知などは、申告後もしばらく保管が必要になることがあるため、1つのファイルにまとめて保管します。家族で保管場所を決めておくと、必要なときに探しやすくなります。固定資産税の申告は3か月以内、所得税は翌年の確定申告と、期限が別々に来ることを、家族で共有しておくと、見落としを防ぎやすくなります。
制度の改定への備え
本記事の内容は、2026年10月時点で国税庁・国土交通省・厚生労働省・各自治体が示している情報にもとづいています。工事の完了日や居住開始日によって適用される要件が異なる場合があるため、期限の確認は冒頭の表もご覧ください。
最終的な判断は、必ず国税庁や住所地の市区町村などの公的な窓口で最新の情報を確認してください。個別の事情が複雑な場合は、税務署や税理士にご相談ください。
まとめ
この記事のポイント
- 介護リフォームの減税は、所得税の住宅特定改修特別税額控除(確定申告)と、固定資産税の3分の1減額(市区町村へ申告)の2本立て
- 所得税の控除は、50歳以上などの対象者が、補助金等を引いた後の工事費が50万円を超える対象工事8種を行った場合に使え、令和10年12月31日までの居住が対象
- 固定資産税の減額は、築10年以上の住宅で、65歳以上などの居住者が対象。令和13年3月31日までの完了分、工事完了後3か月以内に申告
- 介護保険の住宅改修費や自治体助成と併用できる場合があり、その際、税の計算では給付額・助成額を工事費から差し引く
- 契約前に、対象者の要件、補助金等を引いた後の50万円要件、増改築等工事証明書の発行可否を確認する
- 制度は改正されることがあるため、最新の要件は国税庁や市区町村の窓口で確認する
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