こんにちは!理学療法士のナオです。前回は転倒により大腿骨頸部骨折が起きやすいことと、手術後は脱臼に注意しなければならないとお伝えしました。今回はもう少し突っ込んだところまでお話しします。

 手術方法の一つに人工骨頭置換術があります。これは足の前面(前方アプローチ)もしくは後面(後方アプローチ)のどちらかを切開し、骨頭を挿入するというというもので、特に前方アプローチは早期荷重ができることや脱臼しにくいなどの利点があります。ただ、手術の難易度が高いとされており医師の経験なども必要なようです。

 では、現在の臨床場面でよくみかける後方アプローチの注意点を説明します。一番は、やはり脱臼です。お尻の筋肉を切っており、傷が安定する3か月程度まではリスクが高いと言われています。脱臼しやすい姿勢は股関節屈曲・内転・内旋(簡単にいうと腰を曲げた内股です)で指導を行います。

 内股にならないようにするだけなら簡単そうと思ったあなたは、ちょっと危険かもしれません。というのも、日常生活では無意識に内股になる動作が多いのです。特にトイレ、入浴、靴の脱ぎ履きは注意が必要ですが、イメージできるでしょうか。

 トイレは立ち座りで内股になることが多い動作です。立ったままお尻を拭くと、さらに内股が強調されるため、がに股を意識したり座ったまま拭くなどの工夫が必要になります。

 入浴動作はどうでしょうか。浴槽をまたぐときに足を持ち上げますが、かなり股関節が曲がり内側に入りますね。うまくまたげても、浴槽に座る姿勢は体育座りのように深く股関節を曲げなければなりません。シャワーチェアーや手術側の膝を伸ばしたまま浴槽に座るといった指導が必要になります。

 靴の脱ぎ履きもイメージしにくいかもしれませんが、椅子に座ったまま靴をさわると前かがみになりますね。そのまま靴のかかとをしっかり入れようしたときに、女性などは内股に場合があります。前かがみ(股関節屈曲)、内股(股関節内転)、かかとをいれる(股関節内旋)と、まさに教科書通りの脱臼肢位となります。

 離床の際は立ったまま手術側の足へ荷重する練習や、股関節まわりの筋力トレーニングを併用しますが、退院直後は脱臼しないことが最優先でしょう。怖がらせるつもりはありませんが、脱臼すると再手術が待っています。気をつけましょう。

 次回はリウマチに関して特徴や離床時のポイントを説明しようと思います。お楽しみに。
ブログ内検索
Search This Blog
ブロガープロフィール
Blogger Profile

hasegawa-kuwana

性別:
お住いの地域:
趣味:

自己紹介

HP

最新記事
New Post
カテゴリー
Category
PAGE TOP