第6回『術後離床② 退院したからといって、自堕落な生活をしていると…』

 こんにちは!理学療法士のナオです。前回に引き続き、手術後で在宅復帰を果たした後の注意点などをお伝えしていこうと思います。

 早期胃がんが摘出され、無事に退院が決まったとしましょう。久々に自宅へ帰ると精神的にもリラックスでき、周りに口うるさいリハビリスタッフもいない。晴れ晴れとしているかもしれませんね。

 ただし、帰宅した途端に動かなくなることはやはり問題です。血栓や肺炎などのリスクは少なくなっていますが、運動量低下に対しては注意を払う必要があります。

 一人暮らしの場合は、放っておいても動かざる負えないためさほど心配はありませんが、優しいご家族が周りにいる場合が要注意です。手術後はどうしても過保護になりやすい傾向があり、結果としてあまり動かずに筋力低下につながってしまいます。せっかく手術をしても、家で動けなくなってしまっては元も子もありません。

 離床の際に傷口の痛みやツッパリが出ていると、悪影響があるんじゃないかとご家族も強く言えないかもしれませんね。誤解を恐れずにお伝えしますが、手術の傷口というのは左右から無理やり引っ張るなどの悪意がなければ開きません。過保護は身体のためにならないことを理解しましょう。

離床のポイントとしては身体を丸め傷口を少し押さえながら動くと、比較的楽に動けます。入院前には歩けていた方が多いかと思いますので、散歩や足踏みなどで体力維持に努めてください。

もう一つ、気をつけたいものに腸閉塞があります。聞きなれないかもしれませんが、腸の中の動きが鈍くなり便などが詰まってしまうなど、手術直後に起こりやすい疾患です。いわゆる便秘とは違い、腸の壊死など最悪死に至る場合もある怖いものですので、吐き気や腹痛などがある場合は早めの受診をお勧めします。

 腸閉塞の予防は腸の血流を改善し、身体をねじるといった便秘に効果があるといわれる動作を行うと良いと考えられています。簡単に言うとラジオ体操です。足腰に不安がある方は、椅子座位などでも可能ですので是非試してみてください。腹筋なども効果的ですが、腹圧がかかり傷の痛みを助長する場合もあるので、徐々に負荷をかけてみましょう。

 いかがだったでしょうか。経験する機会は少ないかもしれませんが、知っていると安心して在宅生活を続けることができると思いますのでぜひ覚えておいてくださいね。

 次回は離床をする際に、脈や血圧をどのようにとらえるかをお伝えします。お楽しみに。
ブログ内検索
Search This Blog
ブロガープロフィール
Blogger Profile

hasegawa-kuwana

性別:
お住いの地域:
趣味:

自己紹介

HP

最新記事
New Post
カテゴリー
Category
PAGE TOP