第14回『グループホームで過ごす大晦日の本音は…。』

こんにちは!介護福祉士の木蓮です。今日は大晦日ですね。2016年も残す所、あとわずかとなりました。私は、今日12月31日になると、Yさんという80代の男性入居者様の事を、毎年思い出します。

数年前の大晦日の事です。
何名かの入居者様が、お正月をご家族と過ごす為に外泊をされました。スタッフと、ホームに残る入居者様みんなで、一人一人を見送っていました。初めの内は、ホームで新年を迎える入居者様たちも、いつもと変わらずに過ごしていました。
しかし15時頃になると、なんとなく気ぜわしくなり、そして淋しい気持ちになってきました。夕食に、大きな海老の乗った年越しそばが振舞われました。いつもは楽しい夕食の時間も、少ししんみりした雰囲気が漂っていました。

この日、遅番だった私は、まだ起きている入居者様のお部屋に、年越しの挨拶をして帰る事にしました。大半の入居者様が、「来年もよろしくね。」と、にこやかに挨拶を交わしましたが、Yさんは違いました。Yさんは紅白歌合戦を観ていました。 「Yさん、今年も一年ありがとうございました。来年からも、またよろしくお願いします。」と私は挨拶をしました。
「……。」Yさんからは何も返事がありませんでした。

TVからは、演歌が流れていました。「きっと、歌に集中して聴こえてないのかな…。」と思い、お部屋を出ようとした瞬間、 「こちらこそよろしくお願いします!ありがとう!」と絞り出すように、涙でかすれた声が聞こえました。Yさんの視線の先は紅白でしたが、泣いているようでした。きっと、本当は淋しかったのでしょう。Yさんの息子さんは県外で暮らし、娘さんは病気がちで、ご家族の方と会えるのも年に一度あるかないかでした。私はYさんの涙に気付かないフリをしました。

ただ、一言。
「Yさん、こちらこそありがとうございました!来年もまたよろしくお願いします!」と言い、深々と頭を下げました。

Yさんは、実は、これがホームでの最後の大晦日となってしまいました。この後、春に息子さんが住む県外のホームへ転居していったのです。Yさん、今も幸せに暮らしていればいいなと思います。皆さんは、今年を振り返ってどんな一年でしたか?誰の事を思い出しますか?
次回、2017年最初のブログは、お正月にかるた大会で燃えたお話しです。お楽しみに!それでは良いお年をお迎え下さい。
ブログ内検索
Search This Blog
ブロガープロフィール
Blogger Profile

hasegawa-kuwana

性別:
お住いの地域:
趣味:

自己紹介

HP

最新記事
New Post
カテゴリー
Category
PAGE TOP